第31.5話 首実検と勝鬨って何?
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第32弾です。
今回のテーマは、首実検と勝鬨って何?です。
第32話はじめとして何回か登場した、首実検と勝鬨について取り上げました。
第32話をご覧になる前に、ご一読ください。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「首実検と勝鬨って何?」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
首実験!?首を使って、いったい何の実験をするんや?
大田勇介
首実検な。首使った実験とか、そんなマッドサイエンティストみたいな話するかいっ!!
ヨシロー
じゃあ、いったいどんなことしたんや?
マタスケ
まず首実検についての話からいこか。ちょっとグロい話やけど、当時は討ち取った相手の首を証拠として持ち帰る風習があった。首実検とは、合戦のあと、持ち帰った首が誰なのかを確認するイベントのことやな。
ヨシロー
何でそんなグロい確認作業やんの?
マタスケ
褒美を与える証拠とするためやねん。有名人や身分の高い敵を討ち取れば、たくさん褒美がもらえた。そういう敵はだいたい立派なヨロイ・カブトを身につけてるから、「兜首」と呼ばれていた。それ以外は「雑兵首」。カブトはつけず、ハチマキを巻いたりしてたから、だいたい区別がついた。
ヨシロー
それにしても・・・首がズラッと並ぶんやろ?エグい景色やな。
マタスケ
確かにな。けど、首実検はたいてい勝った方が行う儀式でもあった。だから、当時の武将たちは戦いの後にやりたがった。勝ったと早とちりして戦場で首実検をはじめ、逆襲をくらって戦死した武将もいたくらいや。
ヨシロー
何で勝った方がするもんなんや?
マタスケ
人間の頭ってけっこう重たいねん。ケースバイケースやけど、だいたい負けた方は戦場から逃げ出すやろ?逃げるときに重たいものを持って逃げようもんなら、追いつかれて命を取られるかもしれん。首実検は、勝者の余裕があって初めてできるってわけよ!!
ヨシロー
なるほどな。けど、褒美をもらう方はトクなイベントってわかったけど、あげる方はトクすんの?
マタスケ
討ち取った人物の身分が高ければ高いほど、数が多ければ多いほど、それだけ大きな戦果をあげたとアピールできる。勝利の規模を確認する重要な儀式なんよ。
ヨシロー
そっか。どっちにとっても大事なイベントやから、しょっちゅうやっとったんやな。じゃ、勝鬨って何なん?
マタスケ
こっちは完全に勝利の儀式やな。実は現代にもわずかに残ってたりする。鬨とは、喊声(叫び声)のこと。勝ったときにみんなであげる歓喜の叫び声やね。
ヨシロー
えっ、そうなん?
マタスケ
ほら、運動会で「エイエイオー!!」とか言ったことあるやん?あれはその名残りやねん。
ヨシロー
あれが!?
マタスケ
うん。勝鬨は、まず大将が右手に勝栗(乾燥させてカチカチにした栗。音が「勝ち」に通じるから、縁起物とされた。)を、左手に扇をあおぎ持ち、「えい、えい」と叫ぶ。それに応じて、将兵たちが「おう」と叫ぶ。
ヨシロー
ホンマや、「エイエイオー」やん!けど、みんなで一斉に「エイエイオー」やないねんな。
マタスケ
音頭を取るのは大将の役目やからな。勝鬨の言葉の意味は諸説あるけど、元々は神に捧げる神事やったって説が有力やな。
ヨシロー
そうなんや。細かい決まりがあるんやな。みんなで掛け声って言うより、何か縁起担ぎっぽいな。
マタスケ
まぁ、元が神様に捧げるものやからな。縁起担いでるってのは、案外そのとおりかも。
ヨシロー
信じる、信じないは、その人しだいか。
マタスケ
神事だけにな。
ナレーション
お後がよろしいようで。




