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ドラゴンの討伐は無事成功したので帰還する事になったのだけれど、アーサーにドラゴンの素材を研究に使いたいので皮と歯と肉少しが欲しいとおねだりしてみたらあっさり許可が出た。
早速、騎士達にドラゴンの処理をしてもらったわ。少しのお肉の塊をその場でサイコロにして私の魔法で作った特製串に肉を刺して、大地から土魔法で採取した岩塩を肉に振りかけて兄の魔法で焼いてもらい、騎士全員に振る舞った。
ドラゴン肉は美味しいらしく、みんなお腹一杯食べてた。男盛りは肉必要だよね。エールが欲しいってみんな愚痴ってたけど。
余った肉は凍らせて王宮の食堂に持って行ったり、内臓系は薬師や治療師達が薬などの研究で使われるぽいので大切に持って行くそうな。
ドラゴンの骨剣なんて面白そう。骨ももらうかな。という事で全てお持ち帰りとなりました。上位種のドラゴンは捨てる所が無いね。
さすがに帰る時は時間を倍ほどかけて帰りました。行きほどの緊張は無かったので馬車内で1人寝てました。
王宮に着くと今回の討伐参加者はそのまま討伐報告をしに謁見の間に向かう。私的にはすぐに研究室に戻りたいのだが。謁見の間に入ると、すぐに陛下に報告をする。
「今回の討伐功労者はアイラ・スペンサーです。彼女は怪我人を治療師と共に治療活動を行いながら、アーサー殿下への攻撃、隷属を行おうとした魔法師の取り押さえ、更にドラゴンの討伐者となっております」
そうして報告も終わり、犯罪者の引き渡しを行い解散となった。私は急いで研究室に向かう。肉よ肉!少し分けてもらった肉。すぐさま木箱に肉を入れ、魔法珠で冷気を出し、簡易冷蔵庫を作る。
本格的な冷蔵庫が欲しいわ。明日以降はこの肉を使って料理するんだ。とりあえず今日は疲れたから帰りたい。
父に魔法で帰っていいか聞いてみたら先に帰っていいと返事がきた。兄とアーサーは今回の責任者なので報告書を書いてから解散するとの事。
待つのダルいし、今日はもう帰る。
邸ではリリーが出迎えてくれ、すぐさまお風呂とマッサージをしてくれ、いつのまにやらぐっすり眠ってたわ。
次の日は気付けば父も兄ももう既に出勤間際。ぎゃー寝過ごした。慌ててシャツとズボンを身に付けて一緒の馬車に乗り込む。
父は寝てても良かったのにと言われたわ。
寝てればよかった。




