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 邸に戻るとリリーにシンプルなワンピースに着替えさせてもらい、サロンに向かう。


「お父様、お母様、お兄様お待たせしました。」


 和かな兄が膝へと手を招く。膝?座りませんよ?隣に座るとぴったりくっついてきた。


「僕のアイラは魔力はあったのかな?適性属性は?」

「はい。お兄様。土と風と水の属性と少しの光属性がありました。」

「流石僕のアイラだね。やっぱり天使は凄いね。」


 兄はこれでもかっていう位抱きしめてきた。執事のセバスが用意してくれた紅茶を飲みつつ父が口を開く。


「アイラが属性数が家族の誰よりも多くて驚いたよ。4つも属性があるって事は将来は筆頭も夢じゃないね。ノアも優秀だし、我が家は凄いな。パパも負けてられないね。」


 そう、父は現在国の筆頭魔法師でちょっと偉い人。普段は王宮勤めでたまに領地の仕事や夜会等に出てる。

母も昔は魔法師で父と職場結婚したらしい。現在は父が多忙でこなせない領地の仕事をセバスと一緒にしている。


「お父様、お願いがあるのですが。」


「なんだい。アイラのお願いなら何でも聞いてあげるよ。ぬいぐるみが欲しいのかい?それともドレスが良いかな。司教様に言ったようにパパってもう呼んでくれないのかな。」


「私はお父様と領地を見て回りたいのです。領民の暮らしを見たいのです。あと、領地で採取した物等を置くための小屋を1つお庭に欲しいです。パパ。」


「なんて素敵な子なんだ。こんなに小さいのに領民の事を考えるなんて。オリヴィアどうしよう。」


「そうね。テオ、今度の視察に連れて行ってあげて。それと、アイラ。あなたは明日から魔法の勉強もしていかないとね。ノアと一緒に頑張りなさい。それから、今までやっていた淑女教育は少し内容を変える事になるからアイラは先生も変えます。良いですね。」


「これからは僕と一緒に魔法の勉強を頑張ろうね。嬉しいな。アイラに見惚れて先生を燃やしちゃいそうだよ。」


 兄、それダメです。


「それにしても、司教もアイラの事を諦めていないだろう。王宮にもアイラの事が知られてしまったし、王も会わせろと煩そうだ。王子妃候補に名前が挙がるかもしれんな。」


お父様が渋い顔をしています。


「お父様、私は(自宅)魔法研究員になるの。王子妃なんてなりたくないわ。」


「まあ、アイラ。そんな事を言う物ではありませんよ。でも、パパには頑張ってもらいましょうね。」


優雅にお茶しながら言う母。父はもう泣きそうですよ。


「アイラはいつまでも兄様と一緒に居ようね。」


ギュウギュウ抱きしめられて苦しいです兄よ。家族会議も一段落して部屋に戻る。


 ベッドにダイブして今日の出来事を思い出してみる。うーん。(自宅)魔法研究員になるって宣言しちゃったし、自堕落生活をしたいがために頑張るわ。自堕落生活時々趣味みたいな。王太子妃?ないわー。絶対やだよね。


お茶会という名の女の戦いがあるって絶対面倒過ぎる。



 明日からの魔法の勉強は楽しみなんだよね。視察も早く行きたいな。


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