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教会お抱えの治療師ってなんか格好良いけど、神殿って慎ましやかに生活しなきゃいけないんでしょ?私には向いてないわ。自分の好きな事して生きていきたいんだから。
ここはひとつ子供の代名詞!駄々っ子発動!
「嫌!やーだー。パパ、ママ。帰ろう?私、パパと結婚するって決めてるの。聖女や治療師はイヤ。なりたくないわ。なるなら魔法研究員になりたいの。ここは嫌。帰る!」
そう言ってお父様やお母様の手をグイグイ引いてみる。司教は驚いた様子。父や母は我が子に苦笑の様子。
司教は聖女候補、治療師をまさか断るとは思って居なかったようだ。治療師や聖女は憧れの職業でもあるしね。
「司教様、本日はどうも有難う御座いました。お陰様で、適正属性を知る事ができ、司教様とお話が出来た事とても嬉しく思っております。が、娘もこう申しておるので今日はこの辺でお暇させていただきます」
司教様が何か言おうとしているけれど、駄々をこねている私には敵わず。お父様とお母様は矢継ぎ早に立ち上がり退室しました。
急いで馬車に戻ると後ろから何やら神官様の声が聞こえた気がするけど、逃げるが勝ち。
急げー。
「アイラ、帰ったらすぐに家族会議を開かないとね」
と父も母も満面の笑み浮かべてた。




