表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

3Dプリンターの性能

作者: 清水野 凪

ある博士が、3Dプリンターで人間を作り出すことに成功した。

 世の中はこの事実に大いに沸いた。全世界の興味は今、この博士がつくった人造人間にあった。この人造人間は非常に緻密にできており、見た目も人間と全く差が無く、普通に喋ることもできる。その上、心臓も脳もあり、肺もあるため、絶えず血液が巡り、絶えず息をしているのだ。

 ある評論家は、倫理的に許されないと言った。ある企業の社長は、博士と一緒に開発をしたいと言った。しかし、博士はこの人造人間に危機感を感じていた。もし、この人造人間が世界に放たれたら、どれが本物の人間か、どれが人造人間か分からなくなってしまう。

 博士は、本物の人間と人造人間とを区別できるようにする必要があると思った。そこで博士は、ある機械を作った。それは、心を映す眼鏡だった。見た目は普通の眼鏡だが、レンズを通して人間を見ると、ちょうど心だけが映るようになっていた。心があるのは人間だと一目で分かる。

 その眼鏡を持って、博士は街に出た。博士は、発明を試せるとわくわくしながら雑踏を目の前にその眼鏡を掛けた。するとそこには何も映っていなかった。あれ?博士はおかしいと思った。完璧な理論で作った完璧な機械だったからである。

 博士はもう一度眼鏡を掛けた。しかし決して、そこに心が映ることはなかった。

 完璧な理論に穴があったと知った博士は、落ち込み、家に帰った。家のドアを開けて、「ただいま」と元気なく言った。すると、一番初めにつくった人造人間がすぐさま出迎えてくれて、こう言った

 「博士、大丈夫ですか?落ち込んでるようですけど…たまにはお休みなさったらどうですか?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 普通に読みやすい。短編としてもオチが充分であった。 [気になる点] 短いです。もっと長いの書いて。 [一言] 長編かいて
2019/11/18 13:25 戦姫絶唱シンフォギアCR
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ