聖女になりましたが、退屈で死にそうだったので泥棒にさらってもらいました
前世で若くして呆気なく死んだ、16歳の私。
死んでから目が覚めたら地面に魔方陣が描いてあり、周りにはローブを着た魔法使いが立っていた。それから聖女様!と言われ、あれよあれよと言う間に着替えさせられ、豪華なお城へと連行された。目まぐるしい事態に頭が混乱し、疲れた、休みたいと言うと自室だろうか?これまた豪華な部屋に連れられた。大きなふかふかベッドがあり、飛び込もうとしたところ、鏡に映ったものに驚く。
「うそ。これが私…?」
前世では黒髪黒目でどちらかと言うと地味な部類の私であったが、今の見た目は桜色の髪と瞳を持ち自分で言うのもなんだが可愛らしい容姿をしていた。前世とは違う容姿で嬉しかったが、何故か胸の大きさは小さいままで同じだった。そこは変えて欲しかったと残念に思うも、成長期なのかもしれないと期待に胸を膨らませ、ベッドに横になるのだった。
次の日、夢でした!とはならずに鏡で確認するも、昨日見たものと同じ容姿が映っていた。いよいよ異世界に来たという事実を受け入れるしかなかった。
それからこの世界のことを教育係である眼鏡をかけた女性に聞く。
中世っぽい世界。勇者や魔王がいること。聖女の力は絶大。魔法使いや魔女がおり、聖の力は魔法とは違う属性であること。聖女は一人しかいないなどなど。途中寝ていたりしてしまったので、詳しくは聞いてなかったが。
しばらくして、聖女の力で、手に力を込めて詠唱すると癒しの力・守りの力が思う存分使えることが分かった。
でも、これ手厚過ぎない?
聖女は汚されちゃ駄目だってことでお城のような所で監禁状態。
しかも、男性禁止であった。そういえば、こっちに来たばかりのときに魔法使いの男性を見ただけでこの城に来てからは女性しか見なかったことに今更気づいた。
欲しいものは言ったらくれるけど自由はない。テレビもない。字はミミズのような字で解読出来ず、本は勉強と言ったもの。お風呂は自分で体を洗えず世話役の人が洗う。服は絹の白いドレスで重く、動きにくい。家でジャージを着て過ごしていた私にはきつかった。
人はいるにはいるが、私の世話役の人達も仕事に忠実、真面目で面白いことを言わない。話しかけても神にでも祈るように手を合わせて必ず「感謝申し上げます」と言ってからご用件はなんでしょうと、人形のように表情を変えず、目も合わせずに淡々とした声で言う。
そんな態度に飽き飽きするしかないだろう。自然と人払いをして自室にひきこもる。
唯一の娯楽は甘過ぎる砂糖菓子しかなかった。
こんな退屈な環境から抜け出そうとしたこともある。だけど、体力がない私は屈強な女の守衛になんて勝つことが出来なかった。
そんなこんなで諦めることしか出来ず、1日ボーッとしながら部屋にこもり、甘い菓子をつまむ日々を過ごすのだった。
そんな中だった。月が雲に隠れた日のことだ。
捧げ物やお礼の品、私がわざと贅沢を凝らした一級品を注文したらまじで来ちゃった使わない(使えない)物が自室にたまってきたところ、この部屋に侵入者がいたのだ。金目のものを物色している。私が寝ていると思っているのか気付いていない。
見慣れない背の高い女性……でも何か違和感があった。
「貴方だれなの?」
「……お美しい聖女様に眠りは効かないのか。俺はしがないトレジャーハンターだ。」
眠りとは魔法なのだろう、守りの力のある私には効かない。やれやれと言ったように首を振る、闇に溶けそうな黒髪黒目をした美女。それなのに一人称は俺、しかもトレジャーハンターってキザっぽく言う。此方の世界に来てから堅苦しい人しか居なかったため、少し新鮮に感じる。
それと、泥棒だと……。今の退屈な私にとって一番必要な者だった。
「泥棒さん、貴方に私の願いを叶えてほしいの。」
「願い?」
「私をさらって。」
「嫌だと言ったら?」
女性にしては低めの声に合わせて不敵な笑みを浮かべる。妖艶にも見えるが、退屈から逃げ出したい私には効かない。
「叫んで人を呼ぶわ。」
「その前にその綺麗な声を奪うことも出来るが?」
「それは無理。私聖女よ。自分の守りが一番強いに決まってるわ。」
余裕の顔からひきつった笑みを浮かべた彼女。それだけじゃあ、まだ足りないだろうと自身の耳に付いている小振りなイヤリングを指差す。
「この中で私が身に付けているこのイヤリングが一番高いわ。プラチナが入った魔力増幅イヤリングなの。前金として1つ。ここから出してくれたらもう1つ渡すわ。」
「…………」
思考がピタリと止まった女性にもう一押しすればいけると思い、最初の違和感の正体を言う。
「あと、貴方……呪いをかけられているわね。それを解く手伝いを私はすることが出来るわ。」
「それは本当か!!」
ガバッと私につかみかかる勢いできた女性にびっくりする。そのときに彼女の大きな胸が揺れて羨ましいと思う。私には転生前も今も絶壁と思えるほどないから。……まぁ、これでこんな退屈な場所からおさらばできると笑顔で答える。
「ええ、私は癒しの力を持っているから呪いだって解くことができるわ。」
「そうか、やっとこの身体からおさらばできるのか!!さぁ、早く俺に掴まれ!!」
此方に手を差し出す女性。これが男性だったら惚れたりする場面になるのだろうか。一先ず、騙すことがないよう念押しに前金としてイヤリングを片方外して渡す。忘れていたように少し驚いた女性であったがしっかりと受け取って再度此方に手を伸ばす。
それほど女性は呪いを解きたいのだろう。あと、身体からおさらばとはどういう意味だろう。まぁ、おさらばしたい気持ちは同じなので、彼女の手を掴むのだった。そして、引き寄せられ、軽々とお姫様抱っこされる。嘘、これは聞いてない。
「ちょ、ちょっと私重いわよ!!」
服はドレスのような物で重たいのだ。そして、動かず部屋にほとんどひきこもりの私は運動しておらず太っているだろう。女性ならさぞ重いはずだ。降ろしてもらおうと動くも女性はなんともないように笑った。
「もっと重いものよく運んでいるし、聖女様は軽い方だ。さぁ、振り落とされないようもっと掴まって。」
この世界に来てから人形のような顔しか見ていなかった私には美女の笑みの破壊力は凄まじかった。顔をうつむかせて彼女の肩に手をかけるのだった。
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すいすいと城から脱出し見えなくなり、人気がない開けた森でお姫様抱っこから降ろされる。途中から恥ずかしさが全部吹っ飛んで女性の豊満な胸の感触を感じ、羨ましさからガン見していたため、少し寂しさを感じた。
とにもかくにもあの退屈な生活から抜け出すことが出来たのだ。そのことに関して感謝し、願いを叶えてくれたことから報酬であるもう1つのイヤリングを外す。
「はい、これ。ありがとう。」
「それより、早く呪いを解いてくれ!」
イヤリングをしっかりと彼女は受け取るも、泥棒なのにそれよりと言った。どれだけ呪いに悩まされて来たのか。少し可哀想に思ったので力を込める。
「我、癒しの力を持って命ず。かの者の呪いを解け!!」
すると、ポンっ!という音と共に煙が出現し、彼女を包んだ。
そして、煙が晴れ現れたのはなんと黒髪黒目の爽やか系男性であった。
もしかして、元男性が呪いで女性になったのか。
驚いていると、歓喜にうち震えている男性が此方の手をとって礼を言う。
「ありがとう!やっと戻れた!!これで不便な生活から戻れる!!」
うおっしゃー!と雄叫びをあげる男性。静かな場所で野太い男性の声が響いてびびる。それより、今まで私は何を見ていたんだ。と手がわなわなと震える。
そう、あの豊満な胸はなんだったんだと。
男性なのに女性になったらあの豊満ボディ。なんて理不尽な世界なんだ。と喜びスキップしている男性を恨みがましく睨む。
すると、ポンっと言う音と共に男性が煙に包まれた。
何が起こったのか。目をパチパチしていると、煙から現れたのは黒髪の美女。美女自身も目を見開けて驚いている。そして、私に目を合わせて怒濤の勢いでまくし立てる。
「一体何をした!!嘘だったのか?呪いを解いてくれんじゃなかったのか!?」
「待って!私はちゃんと呪いを解いたわ!!でも、戻った?」
確かに聖女の力で呪いは解いたはず。もしかして魔力増幅のイヤリングを外したことで力が弱まったのか。
「もしかして、呪いが強かったのかも。イヤリングを貸して!」
「……そのまま持ち逃げって訳はないよな?」
「誰が泥棒と一緒のことをするか!そこまで落ちつぶれてないわよ!!」
私の気迫に押されたのか、聖女様って想像と違うと女性(男性?もうどっちでもいいわ)は言いつつ、渋々イヤリングを私に渡す。それを身につけて再度力を込める。
「我、癒しの力を持って命ず。かの者の呪いを解け!!」
ポンと言う音と……省略。現れたのは男性だ。
「…………これ戻っているか?」
疑うような目でみてくる男性。女性の時とは違って怖さがある。少し、震えながら気丈に振る舞う。
「私の全力を出したわ。これで戻らなかったら、相手は私より格上の魔女の呪いよ。」
「聖女様より格上……」
男性はそう呟いて遠い目をした。なんだ、心当たりがあるのか。とにかく、先ほどの時間よりたっても女性の姿に戻らないということは大丈夫だろう。イヤリングを外して男性に渡す。
「はぁ、疲れた。あの城から出られたことに感謝するわ。ありがとう。さようなら。」
そう言って踵をかえそうとしたところでゴツゴツとした手に腕を捕まれる。
「……城育ちの聖女様が生きていけるのか?」
心配そうに泥棒の彼が言う。あんまり知らない世界。だが、前世の記憶があるし、聖女の力もあるのだ。何とか生きていけるだろう。
「心配してくれてるの?ありがとう。でも、大丈夫よ。なんたって私は皆が崇める聖女様だから。」
「思っていた聖女様とは大分かけ離れているが…。」
「そうよ、だから大丈夫。」
不敵に笑うと、彼は何も言えないようだった。手を離す。
「俺が聖女様を逃がして、それで死んでしまったら呪われそうだから、しぶとく生きてくれ。」
「軽口叩いて…………でも、ありがとう。」
彼は何やら気恥ずかしいように頬を掻く。
「トレジャーハンターがこんなことを言うのもなんだけど、名前教えてくれないか?」
「名前……ね。こっちではソフィアよ。」
「こっちって。本当の名前があるのか?」
「ええ、あるわ。私は桜……サクラよ。」
此方の世界ではソフィアという名前だが、聖女と同じ名前では見つかる可能性が高い。前世の名前を名乗った方が良いだろう。これからはサクラを名乗ろうと思ったところで、城から連れ出してくれた恩人の名前を知らないことは悲しいなと感じた。教えてくれるか分からないが一応聞いてみることにする。
「泥棒な貴方にこんなことを言うのもなんだけど名前教えてくれない?もう会わないと思うし、城を出た記念に。」
「記念かぁ。それなら仕方ないか。約束は守ってくれたし。俺はレオだ。」
「本当の名前なの?」
「さぁ?サクラ次第かな。」
「ふふっ」
親しんだ名前をこの世界で初めて呼ばれて嬉しさが込み上げる。笑っていると、何だかボーッとしているレオを見て、呪いの反動かと彼の顔の前に手を翳す。
「レオ大丈夫?」
「あ、ああ……。気をつけてな。」
「ありがとう心配してくれて。」
「別に。死んだら困るから。じゃあな。」
「さようなら。」
シュッという音とともに泥棒の彼は消えた。心配してくれるなんて優しい泥棒だな。少しほっこりして不安だった心が少し落ち着いた。
流石に前世の知識があっても、この世界で城から出たことがない私は常識を知らないし、怖さがある。
でも、イメトレは今までしてきたのだ。
先ずは今着ているドレスの裾を守りの力で切る。守りの力は盾を自身に貼り付けるようなものだが、その盾をものに押し付けることで潰せたり、守りの範囲を指定することで切断したりすることができるのが分かっていた。
先ほどから誰も歩いている人は居ないし、人気はない。動物系の気配もないから安全な場所なのだろう。ビリビリと音は響くが気にせず切る。絹は高いし、端切れでも金になる。
ロングからセミロングの長さになった所でやめ、懐に忍ばせておいた布の袋に入れる。ここには換金できそうな小物の宝石などを入れている。
一仕事終わった所で地面に座り込み、土を掘り起こす。
粘土のようなものが出てきた所でそれを服につけ汚していく。
綺麗な身なりをしていたら聖女と分かり、連れ戻されるかもしれない。汚い身なりなら大丈夫だろう、新しい服を買うまではと考え、我慢する。白から薄汚れた茶色になり、これでいいかなと身体や顔につけていく。
そして、髪も汚そうとしたところで躊躇する。
「これは嬉しかったんだけど。」
サラサラとした、桜色の髪。前世は黒髪であり、名前の通りの桜色に染めたかったが、周りに合わせて出来なかった。
名残惜しく、髪を弄るもここまで来たんだと目をつむって髪を汚そうとした。
だけど、出来なかった。
何かに手を捕まれたのだ。
「我、守りの力を持って命ず。かの者から我を守れ!」
「うわっ」
咄嗟で守りの魔法を唱えたあと、バチっとした音とともに手が離された。怖いと目をふさいだままであったが、何だか先ほど聞いたような低めの女性の声であったのでうっすらと目を開ける。
闇に溶けそうな髪をした女性が痛いのか右手を抑えていた。
どうみても、先ほど別れたレオ(但し女性)だった。
レオは涙目になってこっちをキッと睨む。美女だから不覚にもドキッとしてしまう。それよりも
「なんで女性に戻ってるの!?」
「なんでそんなことしてんだ!?」
声が被った。そんなことって、この泥のことだろうか。
「聖女だとばれないように偽装していました!!」
「あれから30分経ったら戻った!!」
また被った。30分て。私の全力で呪いを解いたはず…………相手は私より強い魔女のようだ。
「呪い強すぎて30分だけしか戻らないってあんた何やったの!?」
「偽装って逆にそれだと捕まるって!!……なにやったってトレジャーハンターしてた。」
「え、捕まるの?なんで?」
「話が進まないな。」
私もレオの言葉に同意する。捕まる意味が気になるが、私の力を持っても解けない呪いをかけられたレオのことが気になった。レオを指差す。
「トレジャーハンターって、他にもあるでしょ。」
「女もハント。」
「その中に魔女がいたでしょ。」
「…………」
「それで、恨みを買って女性にされたのね。魔女は私と違う魔力を持つのよ。私が全力を出したのに解けなかったから解呪は難しいわ。」
「なんとかしてくれ!!」
そう言って手を寄せられ相手の豊満な胸にあたる。
そうよね。私より胸が大きいのは気になるし、私世間知らずだからこの世界のことを知るには捕まってない泥棒の彼に付いていた方があの城に連れ戻されないかもしれない。
「いいわ。方法を探す。その変わりに私に一般常識を教えて。あと、食いっぱぐれしないような働き先も見つけて。」
「……仕方ないか。それで、偽装ってなんでこんなことした?」
レオに服と顔を指差される。
「綺麗なままだと、聖女だとばれて連れ戻されるって思ったから。服を買うまでは我慢しようって。」
「はぁー。サクラって馬鹿だな。」
美女のため息ってこんなにうっとりするのか。しかし、馬鹿とは聞き捨てならない。
「馬鹿とはなんなの!退屈な時間から少しでも抜け出そう必死にイメトレしてたのよ!!」
「それは……可哀想だと思うが、発想が斜め上だ。」
レオが言うには、身なりが汚ければ浮浪者や泥棒を連想させ、捕まるらしい。換金するまえに高価な物を持っている時点で盗んだ物と判断され通報される。
ごめんね、馬鹿で悪かったね。
いじけていると、レオが痛いのか右手を抑えているのが気になった。というよりもそもそも守りの力を使った自分のせいだった。
「ごめん、レオ。すっかり忘れてた。我、癒しの力を持って命ず。かの者の傷を癒せ。」
レオは痛みがなくなったのか手を握っては開けてを繰り返していた。
「凄いな、聖女様の力。癒しと守りの力があるのか。」
機密事項でもないだろうと、此れから協力してもらうことになるし説明する。
「傷は致命的なもの以外はなんでも。呪いも……だったけど、例外が出来たわね。守りは絶対の防御だけど、時間と大きさに制限がある。あと、潰したり、切ったり。」
「潰したりって。それ以外は流石聖女様だな。」
「そのかわりに退屈な時間を過ごすことになるけど、代わってくれない?」
「遠慮する。」
「そう。……此れからお願いするわ。私の退屈な世界から逃げるために。」
「俺は呪いを解くために。」
手を差し出すと相手も握る。今さらだが、勇者と聖女とか、王子と聖女とかあるが、泥棒と聖女とかなくないか?と思ったものの、まぁ、いいか。と考える。
先ずは呪いを解く方法だ。
「呪いを解く条件は元の魔女に会うとかだけど、心当たりは?」
「礎の魔女だ。」
「礎って、魔女の根元そうな名前だけど……」
「そうだ。しかも、とうに亡くなっている。」
「…………もしかして、自分の命と引き換えに呪いをかけたとか?」
「そうだろうな。」
苦い顔をして言うレオ。まじで何をしたんだ。拗れたものを想像するも、異世界では流石にないかな?と声に出す。
「礎の魔女さんと付き合ったけど、飽きて浮気したとか?」
「…………」
会ったばかりではあるが、彼……というより今は彼女か?は、言いにくい肯定の時は無言になることがなんとなく分かっていた。
元の男性の方のレオを思い出す。確かに格好いい。彼に本気で恋愛する人は沢山いただろう。しかも、女性もハントしていたのだ。恋多き男。しかし、私は許せない。ハッピーエンド、純愛を好んで読んだ私に浮気は絶対ない。
深呼吸をし、私はスタートダッシュの姿勢をとる。レオが訝しい顔をするが、関係ない。心で3、2、1、バン!と唱えて走る。そして叫ぶ。
「女性の敵!一生そのままでいろ!!」
「そこを何とかお願いします聖女様、サクラ様!!」
「いやあああああああ来ないでええええええええ!!我、守りの力を持って命ず、かの者から我を守れ!!」
「守りの魔法は止めろ!!地味に痛い!!」
黒髪の泥棒な美女と恐怖の鬼ごっこをするもひきこもりの聖女は勝てなかった。力尽き、躓いて倒れそうになった所、先回りしていたレオの胸に飛び込むことになった。豊満な胸に受け止められて男のくせに羨ましいな畜生と悪態を吐くのだった。