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落ちた男の奇妙な運命 part2  作者: 六等星の鷲座
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燃え盛る獅子

よし、間に合った!

このペースで週一投稿出来たらいいなぁ

あとがきにこの話で出てくる敵について書いておきます。

あと、アクセスありがとうございます!

「よし...」

僕はお客さんを迎える準備が出来た。

徹夜して銃を組み立て、試射も済ませた。

あとはお客さんが来るのを待つだけだ。

僕は椅子に座って待つことにした。

と、そうしようとした矢先、扉が開いた。

「例のモノを受け取りに来たぞ」

男はそういって、テーブルのある席に座った。

僕もテーブルを挟んで反対側の席に座った。

「...いつものやつじゃねぇな」

「あぁ、しばらくの間店を任されることになったんです」

「...へぇ」

男は銃を手に取り、感覚を確かめた。

「前の物とは違うやつか?」

「えぇ、まぁ」

元のパーツを色々と変えたりして組み立てているから、銃の名前など分からない。

だから、曖昧に返すしかなかった。

銃や弾丸の入った袋を手渡し、ゴールドを受け取ろうとした時、男が唐突に言った。

「なぁ、少しだけ、()()()()いいか?」

僕は試射したいのかと思い、

「試射ですか?ではこちらに...」

と、試射できる部屋に案内しようとした。

振り返ると男の傍には、そこにはさっきまでいなかったはずの、筋肉質な男が立っていた。

全身が赤く、下半身は獅子のような毛皮に覆われていた。

顔は人間に似て異なり、怒りに歪んだような表情に見えた。

筋肉質な男がこちらに向かってきた。

『ッ!攻撃してきます!』

筋肉質な男は、すごい速さでこちらを殴りつけた。

僕は腕を交差して防御した。

人間とは考えられないぐらいの強さと速さで、数発殴られ、体が後ろに飛ばされた。

「へぇ、俺の『レオ』の攻撃を防御するとな」

レオ...それが筋肉質な男の名前か。

「ということは、お前も『神霊使い』だな」

神霊使い...?

「神霊使いって何だ...?」

「お前も今さっき出てたじゃねぇか。自律型っていうのか?始めて見るタイプだ」

エリースのことか?神霊というのか...

「おっと、そんな事聞くよりも、腕をよーく見た方がいい」

腕...?

僕は腕を見てみた。

骨が折れているのはわかったが、それよりも考えられないことが起こっていた。

ガードした腕は炎に包まれていた。

「うおおおおおっ!?」

僕は急いで火を消そうとした。

だが、いくら叩いても火は消えない。

「おい、俺を放ったらかすなよ!」

男は再びレオで攻撃した。

「ほらほらほらァ!」

「ぐぉぁぁぁ!!」

腕が使えないからモロに食らった。

僕は吹っ飛ばされて、窓ガラスを突き破って外に出された。

「ぐ...今のうちに体制を立て直さないと...」

僕は腕の骨を再構成し、体を矢印で包み込んだ。

消えない炎はない。

空気に触れさせなければ、火は消えるはずだ。

想定通り、火は直ぐに消えた。

火傷した皮膚も、直ぐに再構成して元に戻した。

男は店からでて、僕を一目見て、

「なっ...お前バケモノか!?」

と、驚いた顔をしていた。

『あのレオとやら...どうやら射程距離のようなものがありますね』

と、僕がやられている最中に、エリースは敵を分析したようだ。

『その距離は...精々2メートルぐらいですか?』

と、エリースは男に尋ねるように言った。

「お前があの例の神霊...分析する能力を持つ男か...!ククク...探す手間が省けた!」

探す手間が省けた?どういう事だ?

「じゃあ、さっさと始末するか」

男は僕を確実に仕留めるために、さっき手に入れた銃を袋から取り出した。

「あぁそうだ...俺の神霊レオ(獅子座)は、かなりの破壊力を持っている。その代わりに射程距離はかなり短い...それが弱点だ」

「だが、銃弾ならその弱点は補う事ができる...」

男は銃を構えた。

「そうだ、お前が死ぬ前に俺の名前を教えてやる。俺はアルバート。お前を殺し、組織の幹部になる男だ!」

アルバートが引き金を引く。

だが、それが僕の狙いだった。

あの銃には、弾丸を発射する時に矢印の魔力による軌道補正をするように改造してある。

矢印の魔力は元々僕のものだ。僕が操ることは造作もない。

引き金を引いた瞬間、矢印が爆発する。

範囲は小さいが、銃を持っていた方の腕をぶっ飛ばす事はできる。

「アガバァァァァ!!」

アルバートは叫びながら無くなった方の腕を抑える。

『形勢逆転...ですね』

エリースはそう言うと、アルバートの胸倉を掴んだ。

『さて、意識のある内にお答えください。なぜ彼を探していたのですか?組織とは一体なんですか?』

「あ...ぐ...」

エリースは冷静に、

『お答えください。もう片方も失いたいのですか?』

と、冷ややかに言った。

「...弾丸がどうやって飛ぶか...知ってるか...?」

『...?』

「簡単に言えば...弾の中の火薬を爆発させて、爆風で弾頭を飛ばすんだ...」

男がレオを出す。

僕は殴られるのを恐れてエリースを引っ込めようとした。

だが、エリースは胸倉を掴んだまま離さなかった。

「俺のレオは炎を操る!つまりは...!」

レオの手には弾丸が握られていた。

「レオの炎で弾丸の中の火薬を爆発させたらどうなるかなぁ!?」

「エリース!逃げろ!」

と言った時には、既に弾頭が発射されていた。

「よし!当たった!」

アルバートは腕を抑えながらニヤリと笑った。

だが、エリースは無傷だった。

「...な、何故だ!?」

『あなたのレオの動きを、彼が攻撃を受けた時に分析しておきました。短時間ではありますが、貴方のレオに近い動きをする事が出来ます』

エリースはキャッチした弾頭を地面に落とした。

『この後、どうなるか...分かりますか?』

「や、やめろ...!組織が何か知りたくないのか!?」

『えぇ、貴方から聞かなくても大丈夫です。別の追手から聞きますから』

「あ...あ...!」

エリースはアルバートを上に投げる。

すると、エリースは分析したレオの(パワー)で攻撃をした。

『セイヤァァァァァァァァッッ!!!』

「うぐげげごがばばがぁぁぁ!!!」

圧倒的な攻撃力と手数で、アルバートを全力で殴り、店に通じる道の路地裏まで思い切り吹き飛ばし、大通りに叩きつけた。

たちまち大通りは騒然となる。

『少しやりすぎてしまいましたか』

エリースはそういうと、すぐに引っ込んだ。

『後処理は貴方に任せます』

「ちょっ...エリース!?」

何人かが裏路地を通ってきて、僕に事情を聞いてくる。

僕はそれを適当に受け流すしかなかった...

名前:アルバート

性別:男

神霊名:レオ

力:かなり強い

速さ:かなり速い

精密さ:低い

能力:炎を操る能力

触れたものを発火させる能力を持つ。

炎は普通の炎とは違い簡単に消えないため、攻撃力も合わせてかなり危険な能力。

とある組織に属する暗殺者。

と言っても、銃を取りに来るような仕事をしていたため、組織の中ではまずまずの立場にいると思われる。

エリースに全身の骨を砕かれて再起不能になった。

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