さあ、始まりだ
~非日常~
話し合いもいつの間にか寝てしまい朝になった。
まだみんなが寝てる。
一番最初に起きた俺はキッチンへ行き冷蔵庫を開けペットボトルのお茶を飲む。
そのまま朝食を簡単に作り部屋へ持っていくとみんなが起きてた。
『おはよう!ひなた起きるの早いね‼』
そう言って目を擦りながらまだ眠たい身体を無理矢理起こしてひかりは言った。
『いい匂ーい‼朝ごはん作ってくれたの?』
挨拶もせず食べ物で起きたのはりい。
『とりあえず顔洗おう。洗面台貸してくれ。』
れんは俺の横を通り部屋から出てった。
『あたしも目覚ますために顔洗おう。ひなた借りるね。』
れんの言葉を聞いたかれんは後を追ってった。
みんなで集まって泊まって一緒に起きて朝ごはんを食べるとか普通はわくわくしたりドキドキしたりきっと楽しいんだろうな。
と、そう思いながら朝食を食べ終わった。
『ところで今日はこれからどうするんだ?』
俺はれんの方を向いた。
『まだこれと言ってないがあれから街がどんな風になってるのか気になる。』
れんは眉間に指を指しうつ向いて話す。
『ここにいても手がかりがない以上動いた方が先決なら怖いけど外出てもいいよ‼』
りいがれんの方を向いて悲しそうな顔で微笑んだ。
『ひなた、あたしもりいの意見に賛成。みんながいればあたし頑張れる。』
ひかりも微笑んだ。
『あ、あたしはひびきたちが変になった理由が知りたい‼突き止めたい‼早く元のひびきたちに戻って前みたいにみんなで遊びたい。だから』
かれんは珍しく正座をし手には拳を作って強く言った。
みんなの意見がまとまって外に出ることにした。
~変わった場所~
いろんなところをただ歩くだけだと時間の無駄だし危険も伴うだから俺はれんに前のことについて話してみた。
『なぁ?れん、前俺たちが見つけたビルに行ってみないか?まだみんなには話してないが一番手がかりがありそうだと思うんだ‼』
『そうだな。確かにあそこなら何かあるかもしれない。ひかり、かれん、りい聞いてくれ。』
れんが前に見つけたビルの話をしてくれてみんながそこに行こうということになった。
道を歩いて右に曲がるとビルの近くのショッピングモールがある場所につく。
ここまで歩いてても人に逢わなかった。
ショッピングモールまで来るとそこにはたくさんの人がいた。
『今日なんかのバーゲンなのかな?』
りいはひかりとかれんの方を見た。
『いや、そんなはずはないと思うけど?』
ひかりは買い物が好きだからそう言うのに詳しいひかりが知らないと言うことは別の理由だ。
そのときかれんが叫んだ。
『ひびきーっ‼』
『おい、かれん大きい声を出すな‼危ないだろ‼』
俺はかれんを連れてその場を離れる。
それをみたひかりたちもその後を追う。
『ご、ごめんなさい。』
かれんは涙目になりながら謝った。
ひかりがかれんの背中をさすりながら慰めてた。
『ひびきがあそこにいたってことはりょうのやつもきっとあの中にいるってことだよな?』
れんは離れたところからひびきがいたと言ってた場所を見てみる。
『ひびきはあそこで何してたか見れたか?』
俺はかれんに聞こうとしたときひびきがいたところからカウントが聞こえた。
<3、2、1..発射>
銃声の音がした。それも一発ではない。
たくさんの音が鳴りやまない。
みんなでその方向を見たが煙でよく見えなかった。
でもそれが晴れると何やら大きな上の方がよく見えないくらい大きな物が現れた。
『な、なんなんだ?あれは』
俺は恐怖を感じた。
真っ黒で巨大で形がよくわからずただこちらを見てるみたいな感覚だった。
それにここのショッピングモール何回も来たことあるがあんなでかいのが入る場所なんてどこにもないしここの広場的な場所も前はなかった。
『ねぇ、見て‼その大きい黒いやつの下にも人が並んで銃を持ってるしその正面にも銃を持って人が並んでいるよ‼』
ひかりの指差した先を見てみると確かにみんなが並んで銃を持っている。
と言うことはさっきの銃声はあの人達がやったってことか?
『待ってよ!さっきあそこにひびきがいたんだよ?ひびきも銃を持ってるってこと?ひびきが銃を扱えるなんて思えない。』
かれんはパニックになってた。
『そんなこと言ったらりょうだってそんなん扱えない。もしかしたら射つ方じゃなくて撃たれる方だとしたら...りょうとひびきが危ない‼』
りいがひびきがさっきいたところに行こうとしたがなんとか俺とれんで止めた。
『とりあえずみんな落ち着こう。ここで変な風に行動しても危ないだけだから。』
れんが言った。
れんが話終わると同時にまたカウントが始まった。
よく見るとさっき射ってた人と違う人が銃を構えている。
『みんなで順番に射ってるんだな。ローテーションで。』
そして俺が言い終わるとまた銃が発射された。
さっきはよく見なかったが俺は後ろの黒い巨大なやつを射ってるかと思ったが人間同士で射っていた。
~接触~
辺りは血まみれになり動かない人たちが大勢いた。
また射つ準備をしている。
その中に銃を持ってるが準備をしていなく何やら抵抗してる人がいた。
何を話してるのかわからないがその人は誰かに押し倒されしりもちを付き銃が飛んでった。
それと同時に誰かに銃を向けられ頭から一気に撃ち抜かれ倒れていった。
『抵抗してる人がいるってことはみんながみんな操られてるわけではないって言うのか?』
れんはその状況を瞬時に判断した。
『でも操られてないのにどうしてそんなところにいて銃なんか持ってたのかな?』
ひかりが不思議そうに言った。
『もしかしたら仲のいい友達だったり家族だったり好きな人だったりが甘い言葉をいい安心させて誘導してここまで連れてこさせたのかも。りいだってりょうが真剣に話してきたらもしかして信じて一人でここまで来たかも...』
りいの言ったことが胸に刺さった。
確かにそれはありえることだ。
ひびきがりょうと遊んだ日にひびきがおかしくなった。
りょうだって一人でゲーセンに行ったときにきっと誰かにやられておかしくなったんだ。
そのときカウント以外で声が聞こえた。
<まだルビになってないものたち、我々に逆らわない方がいい。指示に従ってれば悪いようにはしない。銃の練習が終わったあとここに残るように。>
先程抵抗した人を殺したやつがマイクなど使わず離れている俺たちにも聞こえる声で話してた。
『練習終わったあと何かが掴めるかもしれないな。』
俺はれんに話したがれんはまだ話してた方を見ている。
俺もそこを向くとひびきとりょうがいて何かを渡してた。
『ねぇあれって前りょうの部屋にあったノートっぽくない?』
りいが言った。よく見えない。ってかここからノートだの普通の紙だの判断なんか出来ない。
りいのやつ目がいいな。
『あれからあのノートって中身見た?』
かれんがりいに向かって聞く。
『いや、最後に見たのはみんなに見せたときが最後だよ?』
りいの発言にれんは言った。
『なぁ、まさかとは思うがあそこにまだルビになってない人たちの名前とか書いてないよな?』
『なんでそう思うんだよ‼もしそうなら俺たちの名前が乗ってるかもしれないだろ。』
俺は恐怖の中怒るように言った。
『確信ではないがあのノートには一つ一つ丁寧に説明されてたりしただろ?あれはもしかしたらルビになったやつ一人一人に渡して何か情報があればノートに書いて渡してるんじゃないかなと、交換ノートみたいなもんだ。』
『ひびきたちがもし名前を書いてたらあたしたちどうなるの?探しに来てあたしたちもルビにされちゃうの?もうもとに戻すことは出来ないの?』
かれんが言い終わるとまた声がした。
<よし今日の練習は終わりだ。まだルビになってないもの、そうだな、今日は20人ついてこい。>
やっとここから動くみたいで俺たちは着いていくことにした。