英雄の終わり
俺「よう、女神。」
女神「ほう、ようやく決心がついたようですね。」
どうやら、女神の経験値も、ありとあらゆる異世界に集約され、どうやら俺を見守った存在と化したらしい。
女神「そうです、それが正解です。」
そう、これから俺がやろうとしてることは――――――――――――――――ー
農民「ど、どうか助けてくれ、あのゴブリンの連中が――――――――――――」
その時から、俺は魔王すら恐れる戦慄の人となった。俺がやったこと、それは。
おばさん「いやぁぁぁぁぁああ!!!助けてぇ!!!!」
女騎士「あいつは一体―――――――ッッ!!!」
俺「死ね。」
俺の一振りで、俺の地団駄だけで、半径1㎞範囲内の建物、森林、空が割れる。
そう、俺が下した決断とは。
女騎士「なぜ、英雄と呼ばれた貴様がこんな―――――――」
俺「それは、幻想にすぎん、問題なのは【こいつらが自ら《魔を創造し、自ら食われていく》】それを、【なぜわざわざ助ける必要がある】
【なぜ―――――――ー
巻き込まれようとする、他者の因果に、この世界の因果に
】」
そうだ、終わりがない全ての原因はまさにそれだったのだ。答えなんてない。救済の意味を履き違えていた。そりゃそうだ、救ってないのだ。ヒーローってのは、そういうことなのだ。そう、最初から実態などなかった。