スライマー
最初の町だった。俺が訪れた。ゲームでいうところのLv.0。俺たちがよくゲームでプレイする最初。
だが、今回は状況が違った
「はぁ・・・・はぁ・・・・。」
俺は、何よりも弱かった。
村人初老「は、はやくそいつを倒してくれ・・・・」
おばさん「きゃぁぁああ~!!」
ばばあが子供を抱きしめ、後ずさりする。
そう、俺は何度も転生し続けた、が【経験値はリセット】される。ありとあらゆる経験が全て。
「ったく、どうしろっていうんだよこれ・・・。」
女神がささやく。
「考えないでください。いっそのこと【死ね】ばいいのでは。」
無茶いうぜ。確かに、俺の場合は死んだらまた元に戻ればいい。限界的な話。【無限に死ねば】【True END】を択ぶことは可能だ、が。
「ダメだ。無限回ってのはそう簡単なもんじゃねぇよ・・・・!」
俺はとっさに足をスライムに掬われた。
スライムは女性の艶めかしい姿形となりはじめる。
「愚かな勇者よ、死ぬがよい。」
なんてことだ、Lv1のスライムすら殺せないのか俺は・・・・。
そう、無限回といわずとも、計算不可能レベルでの回数をスライムで殺したとしても、私には何の経験にもならない。それが、このゲームの怖ろしい所だった。
一体どうすればいいんだ・・・・。
どうしてこんなことに・・・・。
女神「仕方ありませんね。」
俺「だめだ。助けるな。俺を。」
そう、根本的な解決が必要なのだ・・・。
そして俺はまた記憶をなくした。俺が一体、どうやってスライムを看破し、長い長い道程を果て、ラスボスを殺し、The ENDにもっていったのか。
そして、また最初の時に戻るのだ。
〝さぁ、スライムを倒すのです!!!!〟