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夏生詩集3

流し台

作者: 夏生

使われたコップを

使われた皿を

手に取ると

こめたものが

こっとり落ちた


まだまだなのか

時間がなかったのか

おいしくなかったのか

さらさらなかなしみが

手先から胸へ着いて


食べきれなかったら

残すもの

おいしくなかったら

残すもの

時間がなければ

残すもの

私だって


溜まりにたまった

こめたもの

ゴミ箱に移せば

すっきりが沸き上がり

さて、次へと手が動く


やるべきことが

流れてくる

流れてきたものを

掴んでいく


物は皆同じに見えて

同じに見えて


さらさらなかなしみを

食洗機につっこんだ









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― 新着の感想 ―
[一言] 「さらさらなかなしみ」という表現が新鮮で、日常のここかしこに潜んだ取るに足らない痛みを鮮やかに切り取っていると思いました。さすがです。
[一言] 心をこめたお料理、残されると少し悲しくなってしまいますね。
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