あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 86話 空室
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「引っ越しましょう……ッ!」
「どうしたの急に。」
いつものようにくつろぐ白ちゃんにあさぎが詰め寄った。
「さあ、汚部屋からの脱却……!ゴミ袋達からのインディペンデント……ッ!!」
「とりあえず落ち着きなさい?」
あさぎ、着席。
「で、この際だから汚部屋呼ばわりは目を瞑るけど、引っ越しなんてどうしたのよ急に。」
「いや〜それが実は……私の家のお隣が空室になっちゃいまして。」
「え……?あの子またどっか行っちゃったのッ!?」
「反対側の部屋です。」
「なんだびっくりしたぁ……。」
「で、どうです?私とお隣さんになりません?」
「それはあの子とまた一緒に〜、とかいうお節介のつもりかしら?」
「その手があったか……。」
「おい。」
「というのは冗談で、どうでしょう。日当たりも良いですよ?」
「お気持ちはありがたいけど、あいにく引っ越す気は無いわ。」
「そうですかあ……。」
「逆になんでそこまで私を引っ越させ……やだ///まさかあさぎちゃん、私のこと
「う"……、すみません、ちょっと気分が……。」
「吐くな吐くな。」
「まあ白ちゃん先生が思ってるようなことは万が一つにも無いとして、
「おい。」
「下手な隣人ガチャをするより知り合いに引っ越してもらった方が確実じゃないですか。」
「あ〜……、隣人ガチャはあるわよねえ。私お隣さんと話したことないけど。」
「関わらなくて良いなら良いんですよ、引っ越してくるのが誰だって。」
「……もしかして、あの子けっこう迷惑かけてる?」
「迷惑はかかってないですけど、自室で焼きそばの激辛ソース焚いて涙目でゴーグル借りに来たり、砂ブロック発掘するやつの手伝いに丸一日駆り出されたり、無計画に爆買いした業務用食品食べきる人手にされたり昆虫ゼリ
「めっっちゃ根に持っとるやないかいっ!?」
「……ま、今はそんな日々も悪くないって思ってますけどね♪」
「……そ。だったら隣人ガチャ無敵じゃない。」
「そうですかねえ。」
「この地球に、あの子の所業を上回れるやつなんてそうそういないでしょ。」
「それもそうですね。」
「それに、新しい出会いに胸を躍らせるのも集合住宅の醍醐味でしょ?」
「かくいう白久澄河養護教諭の現在は……、」
「はいはい悪かったわねえ……!右も左も上も下もご近所さんの名前なんて知りませんよーだ。」
「まあそれが普通ですよね。お隣さんが引っ越してくるまでは私もそんな感じでしたし。」
「でっしょ〜?」
「部屋は掃除してましたけど。」
「……うっせ。」
「白久先生、まだお部屋お掃除してないんですか……?」
みどり先輩入室。
「……してるわよ。」
「今日はお掃除のお話ですか?」
「いや、私のお隣が空室になっちゃったって話です。」
「ええ!?お隣さん引っ越しちゃったんですかぁ!!?」
「反対側よ、反対側。」
「なんだ…………良かったぁ。」
「みんなその反応するんですね。」
「それだけ慕われてるってことですよ♪」
「……だそうですよ白ちゃん先生?」
「なんで私に振るのよ。」
「でも良いなあ……。私、生まれてからずっと一軒家なので『お隣さん』には憧れちゃいます♪」
「みどり先輩の家ネコカフェですもんね。」
「はい。いずれ実家を継ぐつもりですので、死ぬまでお隣さんを経験することがないんだなと思うと……。」
「そんな良いもんじゃないわよ……。」
「憧れ拗らせてますね。」
「だってあさぎさんのお話聞くとなんだかすっごく楽しそうじゃないですか!?」
「そりゃあ、まあ……楽しいですけど。」
「ほらぁ〜、良いなあ……。」
「この子のはイレギュラーだからね?」
「白久先生のお家はどうなんですか?」
「まったく面識無し。」
「も……、もったいない!?」
「もったいない……?」
「だって……、だってですよ!?もしかしたらお隣さんが『肉じゃが、作りすぎてしまったので……///』とか言ってお裾分けしてくれたり、『おっきな虫が……助けてください!』って泣きついてくるような方かもしれないじゃないですか!!?」
「ああ、純粋だったみどりちゃんがひいろちゃんのせいでこんなのに……。」
「白久先生は悪くありませんよ。私はもとからこんな風ですから。」
「お〜、流石ひいろの彼女さん。」
「もう!///あさぎさんったら、褒めても何も出ませんよ〜?」
「あ!そういえば、あさぎちゃんの前のお隣さんってどんな人だったの?」
「空室に『なっちゃった』ということは、最近までいらっしゃったんですよね。」
「ですね。挨拶するくらいでちゃんと話したことはありませんでしたけど。」
「まあそれが普通よね。」
「そ……そんな、これが……『普通』……!?」
「ご飯分けたりバスタオル一枚で泣きついてくるようなお隣さんなんてフィクションの産物よ。」
「そんな……。」
「……あれ?そう言われると、全部あったなあ……。」
「ほぉら!?やっぱり実在するじゃないですか!?」
「あの子はイレギュラーだって。」
「で……でも、1匹いたら30匹いるって言いますよね……!?」
「それはゴキブリなのよ。」
「私もあれ30人は流石に無理ですねー。」
「あさぎちゃんは話をややこしくしないで……!」
「因みにみどり先輩は進学して一人暮らしとかしないんですか?」
「哺乳類について学べる自然科学系の大学を考えてはいますけど、実家から通える場所ですので……。」
「え〜、そんなの適当な理由こじつけて寮にでも入っちゃえば良いじゃない。」
「私『は』別にお母さんのこと嫌いじゃありませんので……!」
「あ〜、白ちゃん先生怒らせたー。」
「いや、実際就職するまで実家暮らしだったからね?」
あーかい部!(5)
あさぎ:投稿完了
白ちゃん:お疲れ様
ウィスタリア:御勤め、お疲れ様でしたぁあッ!!
ウィスタリア:ペコリ
白ちゃん:誰よウィスタリアちゃんにこんな日本語教えたの
あさぎ:白ちゃん先生……?
ひいろ:人の無知につけ込むとはなんと外道な
白ちゃん:いや違うからね?
ウィスタリア:独学で覚えました♪
きはだ:よ〜しよし偉いねえ
きはだ:でも服役明けに使おうねぇ
ウィスタリア:なんですとっ!?
ひいろ:ところで今日は何話してたんだ?
ひいろ:隠してあったワタシの隣人ものの本をみどりさんが読み漁っているんだが……
あさぎ:その話
きはだ:見つかってて草ァ!
ウィスタリア:時代は隣人……!
白ちゃん:あさぎちゃんのお隣さんが引っ越しちゃったって話したら、みどりちゃんお隣さんに憧れてたみたいでね
きはだ:お隣さん引っ越しちゃったの!?
ひいろ:またどっか行っちゃったのか
あさぎ:反対側のお隣さんね?
きはだ:良かったぁ
ひいろ:なんだ反対側か
あさぎ:っていうか白ちゃん先生
あさぎ:同じ勘違いしたんだから紛らわしい言い方しないでください
白ちゃん:だって楽しいじゃない
ウィスタリア:みなさんのお知り合いなんでしょーか?
ひいろ:機会があったら紹介するよ
あさぎ:自分の紹介もまだなのに?
ひいろ:そういえばワタシとあさぎはまだ直接あったことなかったな
ウィスタリア:ドキドキ…
白ちゃん:気づいてないだけで実はもう会ってたりして
ウィスタリア:ぎくぅ!?
ひいろ:え?
あさぎ:ほんとに?
ウィスタリア:ききききききのせーですわよ
ウィスタリア:おほほほほ!
白ちゃん:そりゃ同じ学校にいたらすれ違いもするでしょ
あさぎ:あれ?でも既に会ったって自覚してるってことは……
ひいろ:ワタシ達の容姿を知っているということになるな
きはだ:君たちの情報は筒抜けなのだよ
白ちゃん:あ〜納得
あさぎ:そういえばウィスタリアも一人暮らしだったよね
ウィスタリア:はい♪
ひいろ:ご近所トラブルに巻き込まれてはいないか?
ウィスタリア:まあお優しい///
あさぎ:私の隣 (ここ)、空いてますよ?
きはだ:ほんとに空いてて草ァ!
ウィスタリア:お、空いてんじゃーん
白ちゃん:ウィスタリアちゃん……?
あさぎ:まずウチさあ、屋上無いんだけど
ひいろ:誰も聞いてないだろう
ウィスタリア:焼いてけない……
白ちゃん:おい誰だ!いたいけな転入生に変なこと教え込んでんの
きはだ:きはだちゃん知らな〜い
あさぎ:会ったこともないのに教えるも何も
ひいろ:無いよなあ?
ウィスタリア:……スッ
白ちゃん:え
きはだ:草ァ!




