イラン戦争のキーマン イスラエルのネタニヤフ首相がどうしても戦争をやめたくない理由
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回はイラン戦争の「裏の主人公」とも言えるイスラエルのネタニヤフ首相が「戦争をしなければいけない個人的な理由」について述べていこうと思います。
質問者:
未だにレバノンにいるヒズボラと小競り合いを続けているそうですからね……。
以前筆者さんはイスラエルは「大イスラエル構想」という「聖書に示されたイスラエル民族の領土」を全てを占領するという話を元に活動しているというお話でしたが……。
筆者:
ネタニヤフ首相は実際に何度も首相に就任し、足掛け20年も首相を続けているのですから「ユダヤロビーの操り人形」としてとても優秀と言う要素はあるんでしょうね。
下の記事では「大イスラエル構想」をネタニヤフ首相が発言し、アラブ諸国から大反発を受けたという記事があります。
https://www.afpbb.com/articles/-/3593478
そう言った「過激シオニスト」の影響もあるとは思うのですが、「個人的な理由」もあるんです。
質問者:
筆者:
実はネタニヤフ首相は「複数の裁判」を抱えている状況なんです。
ネタニヤフ氏は2019年に収賄や詐欺、背任の罪で起訴されたのですが、
公務や戦争の影響を理由に避け続けてきたのです。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cwy1klen49qo
更に国外においても戦争における犯罪による国際指名手配を2024年から受けています。
国際刑事裁判所(ICC)は食料や水、電気、燃料、特定の医療物資の不足がガザで民間人の一部の破壊をもたらす生活条件を作り出し、その結果、子どもを含む民間人の死亡をもたらしたと信じるに足る合理的な根拠があると判断したそうです。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/11/88a6a46c0ff5ad7d.html
しかし戦争が起きると「非常事態宣言」などが発令されてイスラエル国内のあらゆる分野のシステムが停止するようなので「自らの裁判を進行させないため」に戦争をしかねない状況にあるんです。
※国際指名手配はICCに協力しない国に行けば問題は無いので国内が最大の脅威と言えるでしょう。
質問者:
筆者:
状況次第によってはイスラエルで今年10月に予定されている総選挙に関しても「緊急事態であればナシ」にすることで権力の座に居座ることも可能かもしれません。
皆さんはこれを「他国の話」と思われるかもしれないのですが、「緊急事態条項」が日本に出来て「超越的な権力」を得ることが出来るのならば「戦争」を理由に「無限権力」を握ることも理論的には不可能ではありません。
感染症や地震も理論的には人工的に出来るかもしれませんが、現実問題としてばら撒けばバレた時のリスクが高すぎます。
それに対して戦争と言うのはナショナリズムを煽りまくれば国民の支持を得ることも出来ますので、実は「やり易い」と言う要素もあるんです。
質問者:
緊急事態条項を創設すれば逆に政権維持のために戦争リスクが上がるだなんて皮肉な話ですね……。
筆者:
自民党案にはさらに憲法裁判所も緊急事態条項を暴発させた場合の刑罰も無いので、危険度が他国とは次元が違うほど高いと思いますよ。
話は戻りますが、イスラエル国内の世論も現在の停戦の枠組みができた後の調査では86%が停戦に反対し、48%が新たな大規模作戦を指示するという調査があるほどです。
そして、「極右」と呼ばれる「大イスラエル構想をすぐ始めるべきだ」という過激勢力が閣内に存在しているために、
「戦争した方が権力を保持できる可能性が高い」
と言う恐るべきインセンティブがネタニヤフ首相にはあるんです。
質問者:
イスラエルの皆さんがシオニストとは思いませんけど、それに影響を受けている方が多いという感じなんですね……。
◇”恩赦”は効果があるのか?
筆者:
そんな中で密かに検討されていることが「ネタニヤフ首相の恩赦」です。https://www.yomiuri.co.jp/world/20251113-OYT1T50166/
上記の記事ではアメリカがネタニヤフ首相の主張を全面的に受け入れて「不当」だということで裁判そのものをナシにしようと言う案だそうです。
質問者:
筆者:
現状、ホルムズ海峡封鎖が解除されつつはありますが情勢は不透明です。
ネタニヤフ首相の動向次第で再びイスラエルがイランを攻撃し、アメリカも参戦すればたちまち世界はまた原油不足のリスクに襲われます。
そうなると、「原油のために恩赦に賛成」と言った国がアメリカ以外にも出ないとは限らないんです。
質問者:
えー。そうは言っても汚職や戦争犯罪などの罪が起きた可能性が極めて高そうなのに、こんなことが認められるのは納得できないんですけど……。
筆者:
法学上と倫理上は本来あってはいけないことだと思います。
「暴れる」ことで世界経済に影響を与え、国際的に恩赦されるという「前例」を作ることは極めて危険です。
なぜならそれこそ「核の恫喝」などが有効になり、暴力をチラつかせることで有利な条件で裁判をしたり無効にすることも可能になるからです。
質問者:
せめて見た目上でも「良い人」になったとかならともかく、今でも各地を攻撃したりしているのに恩赦されるとか意味が分からないですからね……。
筆者:
そもそも、先ほどから申している通り「大イスラエル構想」というのはシオニスト全体の悲願であるために、ネタニヤフ首相というのは「駒の一つ」でしか無いわけです。
そのために例えネタニヤフ首相が恩赦されたとしても、シオニストの方々全体が「大イスラエル構想」を諦めない限り、「首のすげ替え」として「他の駒」が出てくるだけに過ぎないものと思われます。
「悪しき前例」が世界に一つできるだけで全く益が出ないというのが僕の感覚としてはありますね。
質問者:
「聖書に書いてある」という事を理由に領土を拡張しようとするだなんて正直意味不明すぎます……。
筆者:
「古代の書物に書いてあるから自分の領土」と言う主張は全く現実世界の国際情勢にそぐわないですよね。
ただ、今現在お金を握っているのはイスラエルのユダヤロビーであり、アメリカや世界各地に影響力を及ぼしているために「それ以外の人々」が非常に困ることになっているという事です。
世の中では「一神教だから戦争になっている」と言う話がありますが、どちらかと言うと神を巡って争うというよりも「約束の地」などのゆかりの地を巡って抗争をしているという事です。
神と言う概念に近いものについては正直心の中の問題ですが、領土は現実的なものですからね。
歴史が長い問題でもあるので、そう簡単には解消されないと思います。
◇日本と日本国民はどうしたら良いのか?
質問者:
状況が一朝一夕には良くならないという事はよく分かったんですけど、
筆者:
日本としてはエネルギー依存を分散することが大事だと思います。
正直なところ、太陽光、原子力、火力など主要発電にはそれぞれ良いところと悪いところがあるわけで、「どれかにか大きく依存する事」が最も危険であると考えます。 ※逆にほとんど自然に影響を与えない地熱や水力などは増やす量に限界がありそう。
また、日本での自前の資源開発しなければお話にならないでしょう。輸入に頼っているからこそ遥かに遠くの戦争の影響を受けてしまうんです。
南鳥島の資源開発や東シナ海の天然ガス、最近話題になっていませんが人工石油の開発など様々な方面にチャレンジし、投資をする必要があるでしょうね。
ナフサ製品についてもナフサ以外の代替製品に変更していかなければまたショックを受けた時に大騒動になるでしょう。
質問者:
筆者:
個人でできそうなこととしては、毎回変わらないんですけど備蓄品を買って、コツコツとNISAで積み立てつつ、サツマイモや菊芋など放置しても良い食べ物を自ら作る。
こういったちょっとずつのリスク管理を行うことが大事なのかなと思いますね。これを1人単位でやっても影響は薄いですが多くの方が実践していくことで国そのものの負担も軽くなると思うので広げていければと思いますね。




