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第一話 異世界転移なんておじさん、聞いてないねぇ~

数年ぶりに物語を書く気になったので、書いてみました。

冴えないけど、実は激強のアウトローのおじさんが、異世界で暴力で無双する物語です。

宜しければ、彼の冒険をお楽しみ下さいませ。

 「神隠しぃ~?」


 定期的に依頼をしてくる、依頼主であるヤクザの組長の使いである下っ端のチンピラの言葉に、水瀬純一(みなせじゅんいち)は呆れた声を出した。


 端から見ても解るがっちりしたガタイに、190を超える身長も相まって、強い威圧感を放っている。

 そんな身体を、そこそこの上質なスーツに包んでいるが、ぼさぼさの髪に無精ひげを生やしている事も有って、どう見ても堅気には見えない。

 その上、独特の汚らわしい雰囲気に、草臥れたサラリーマンのような佇まいも相まって実際年齢33歳よりも老け込んで見える。


 この見た目から発せられる雰囲気から解る様に、彼は表向き何でも屋を営んでいるが、実際は裏の世界のトラブルを暴力で解決するアウトローであり、今回もお得意様の1人である闇金をしているヤクザの依頼で、逃げた債務者を捕まえる依頼を受けたのだが、そのヤクザの使いである下っ端のチンピラとの待ち合わせ場所が、とある山の麓だったのである。


 逃げた債務者が山の中に逃げたのならば、そのまま組の者達が山狩りをしたら良いと思うのだが、それをせず、自分に依頼をしてきた事を不審に思い、質問をしてみたら、冒頭の返事が返って来たのである。


 「は、はい、何でもこの山では、かなり昔から入った人間が行方不明になると言う事件が、そこそこの数で起きてるんで、いつしか神隠しに合うと言われる様になってるんで・・・、だから、うちの親父(組長)も俺達があのクズ(債務者)を追ってこの山に入る事に渋ったんで」

 「はあ~ん、あの組長さんがねぇ~、そういう迷信を真に受けてるだなんておじさん、びっくりだわ」


 水瀬は強面で、自分ほどではないが体格の良い身体つきをして、いかにもな雰囲気を漂わせている組長を思い浮かべながら、お道化た様に返すと、


 「それが親父(組長)も若い頃らしいですが、知り合いがこの山に入ったきり戻ってこなかった事があったらしくて・・・。」

 「はあ~ん、それで子分であるお前さん達が、この山に入るのにいい顔しなくて、部外者でいざって時に何かあっても困らないおじさんに白羽の矢が立ったって訳ねぇ」

 「・・・」


 水瀬の指摘にチンピラは無言になるが、


 「まぁ、良いけどね。おじさん、そういう立場だから大金をもらえるなら喜んで引き受けるけど、この広い山の中を人一人見つけるだなんて、おじさん一人では到底無理だよぉ」

 「まぁ、取り合えず山中にある山小屋を目指し、後はその付近を探索して欲しいそうです。それで見つけたらボコって連れてき、駄目ならそのまま下山してください。」

 「ふ~ん、それだけでいいんだ。おじさん、拍子抜けしちゃったよぉ」

 「駄目なら駄目で別の方法を考えるそうです。」


 あくどい表情をしながら答えるチンピラに「おお、おお、悪い表情だねぇ、おじさんみたいな無力な小市民はお近づきになりたくないわ。」


 水瀬の返答にチンピラは苦笑しながら


 「じゃあ、水瀬さん、お願いします。」

 「はいはい、じゃあ、お仕事と行きますか。」


 ひらひらと片手を軽く振りながら、水瀬はそう返答を返すと、言われた山小屋を目指し、登山道を歩き始めた。




 「やれやれ、随分と霧が出てきたもんだ。」


 既に30分ぐらい登山道を歩き続け、山中を進んでいると霧が出始め、それが段々と濃くなり始めたので、うんざりし始めた水瀬は、思わずそう呟くと歩きながらポケットからチョコ菓子を出して包装を破って、クチャクチャと音を立てながら食べ、終えるとごみをポケットに突っ込んだ。

 チョコの甘さのお陰か、幾らか気分が上がり、歩くスピードが落ちる事はなかった。


 しかし、進む事に霧の濃さは増し、とうとう視界が全く見えない程になってしまった。しかも突如、霧全体が虹色に輝き始めた。


 「おいおい、何だこりゃ?いくら何でもこりゃあ可笑しくないか?」


 突然の異変に足を止め、暫く待機していると何故か身体に力が注がれ漲って来る感覚があり、何事かと思わず身構えた所で、急にその感覚が無くなると同時に輝きが収まり、前方の方に明かりらしきものが見える。

 それでも普通ではあり得ない状況に、更に待機していたが、一向に霧が晴れる事はなく、


 「ああ、クソッ、霧が晴れねぇ上、訳が分からねぇ事態になっている以上、あの明かりを目印に進むしかねぇか。」


 明かりを目指して進み始めると、次第に霧が晴れていき、山中へと抜け出た。


 「おいおい、先程の霧と言い、霧の中でもあり得ねぇ輝きと言い、急に”何か”を注がれて力が漲って来る感覚と言い、何なのかねぇ、ドッキリにしちゃおじさんを相手にするだなんて盛り上がらないだろ。」


 思わず愚痴ると、やれやれと首を振り、それでも依頼をこなそうと再び歩き始め、暫し歩を進めた所で全く予想もしていない()()と遭遇した。

 小汚い襤褸を身に纏った緑色の身体をした小鬼のような存在達で、数は4匹もいて、4匹とも刃こぼれした剣だの、汚い棍棒だのを手にして武装しているのである。


 「おいおい。何だありゃあ?ゲームなどに出てくるゴブリンって奴かぁ???」


 思わず声を出してしまったためか、それとも別の要因かゴブリンらしき者達も水瀬に気付くと、獲物を見つけた表情となり、にちゃあと嗤うと武器を振り揚げながら突撃して来た。


 ここで荒事の経験のない普通の一般人ならば、臆したかもしれないが、生憎、この水瀬純一は暴力を使って裏世界のトラブルを解決する荒事のプロだけあり、ゴブリンの突撃に鼻を鳴らすと、


 「何かよく解らんが、武器持って向かってくると言うならおじさんも殺るしかないねぇ。しかも相手がバケモンなら猶更だ。」


 そう言うと水瀬もゴブリン達に向かって駆け出し、そのまま勢いをつけた蹴りを全力で1匹のゴブリンの頭部に放ち、次の瞬間、ゴブリンの頭部は爆散した。

 その光景にゴブリン達は動きが止まり、それを見た水瀬はにちゃあと嗤いながら、


 「化け物共に言っても理解できるか解らねぇが、こう見えておじさん、普通の人間よりも遥かに身体能力が高いんだわ。だから全力で殴ったら人間なんてバラバラになっちまうだよ。お前ら化け物共も防御力は普通の人間と変わらねぇみてぇだな。ならお前らを殺るのは造作もないな。」


 説明しながら、他のゴブリンも難なく殺していく水瀬。


 そう今し方水瀬が自分で言った様に、彼の身体は生まれついての圧倒的な力と頑強さを誇っており、全くトレーニングをせずとも凄まじい身体能力を誇るが、その上、彼は過度のトレーニングを定期的に自らの身体に施し、その肉体は常人の約4倍と言う超人的な身体能力を誇り、その肉体から繰り出される全力の手足の攻撃は、それだけで重火器並みである。


 瞬く間にゴブリン達を動かぬ亡骸に変えたが、水瀬の表情()に勝利の喜びや安堵はなく、寧ろ苦虫を嚙みつぶしたような表情()で、


 「こんな化け物に遭遇するだなんて、日本じゃ考えられねぇな。何だ、あの使い走りが言っていた神隠しって奴の正体がこれって事なのか・・・。何にせよ、まさか漫画やゲームにある異世界転移って奴を経験する羽目になるだだなんてねぇ。流石の俺も想定外にも程があるぜ。」


 そう言うと水瀬は大きな溜息を吐くのだった。

久しぶりに、小説を書いたので結構手間取りましたが、こうして水瀬純一の冒険と暴力の物語が始まりました。

 果たして、これからどうなるか、実は作者の我も分かりません。汗

 どうなるんだよ我!?


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