超速!王よ!今参りま!!!
「................やってくれたな???石ころ野郎がァァァァ!!!!!!」
その裏で始まってしまった出来事を紹介しよう。
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「よし。とっとと追いつくぞ?カゲツ」
「とっとと蹴散らして王に追いつきましょう」
「今日中に追いついて、レベル上げはそっからだ。」
「とりあえず一番でかいランドマークに行けば良いっすかね?」
「その方針でいい。いつも通り前は頼んだよ?」
「御意」
「にしても、本名を別の読み方してカゲツって、安直すぎじゃない?」
プレイヤー名 カゲツ
───本名 奏 火月
アバターの見た目は銀髪高身長の細マッチョ。見た目から湧き出る「あっ、俺前衛ですよ?」オーラが半端じゃない。たくましい胸筋と広背筋。これは現実の体型をそのまま持ってきている。
「いやいや、団長に関してはそのまんまじゃないですか、絶対バレますよ?」
プレイヤー名 ゆぃつ
────本名 時枝 幽希
アバターの見た目は黒髪に170より少し大きいくらいという身長に細身の体型をしたプレイヤー。カゲツみたいな逞さは感じないがその立ち姿から強者というのが見て取れる。
「な、名前違うし······」
「幽希のゆとにぃつのにを交換しただけじゃないすか、」
「いいんだよ、考えるのめんどくさいし」
「それにしてもキャラクリからパーティー作れるゲームって珍しいですね」
「スルー.....まぁいっか。確かにキャラクリから合流出来るゲームは珍しいよな。大体は始まりの街で待ち合わせするけど、まぁ、それだけチュートリアルの難易度が高いんだよね」
「団長はやったことあるんですよね?」
「一つ下の難易度ならな?敵の強さは10段階くらい違うが、やる事もルートも特に変わりはしない。」
「では団長、方針をお願いします」
基本的にカゲツは二人に忠実で言われたことだったらなんでもやる。もちろん指示待ちプレイヤーではなく自らの判断で動けるオリジナリティや判断力を持ち合わせている。十分上に立つ存在だが、
「最短最速で追いつく。ルートは作った、1日走ると思え」
「御意」
ゆぃつが居ればカゲツでさえ薄れるだろう。
カゲツはチュートリアルステージに向かうゆぃつの背を追った。
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2人はポリゴン状の粒子となり運ばれてきた場所は何やら書物が大量に置かれてある場所だった。
「図書館か、タイプによるな。」
「異世界見のある図書館ですね」
何mあるかも分からないほどに高い天井。左右後ろには天井まで伸びている本棚。これもまたどこまで続いているか分からないが、梯と足場があるから上に登ることはできそうだ。
「朽ちてる雰囲気でも無い、かと言って燃えてる訳でもないし光っていう雰囲気でもない。と来ればだ。」
考えがまとまった瞬間に青白い光の光線のようなものがゆぃつに放たれた。
「カゲツ」
その時ゆぃつの前を右手に長剣左手には騎士の盾を構えたカゲツが張った。左右から来る攻撃を盾で弾き長剣で霧散させた。正面から飛んできた光線は空中でゆぃつが弓でピンポイント狙撃で撃ち落としていた。
「今回のチュートリアルのテーマは〝魔法〟だな。」
「テーマ?」
このゲームインフィコード・オンラインのチュートリアルはランダム選出だったのだ。様々なタイプに別れたチュートリアルがありどれも超絶難易度になっていた。
今回ゆぃつ達が引いたチュートリアルは魔法使いがモンスターとして出てくるようだ。先程ゆぃつに放たれた光線は〝魔法〟ということになる。
「どのタイプでもかなりの手応えなんだけど、魔法タイプはその中でも難しい部類なんだよね。いちばん難しいと言われているのがアンデットタイプだけど、魔法タイプのチュートリアルがいちばん難しいって言っている人もいるな。このチュートリアル形式は他の難易度でも同じなんだけど、なんせ敵が明らかに強いから気引き締めて轢いていくぞ。」
「御意」
カゲツの返事と同時に青白い魔法がまた放たれた。今度は2人とも防御ではなく軽い動作で避けた。
「そこか」
ゆぃつの瞳孔が開き遠くにいる魔法使いを視界に収めた。それを察知してなのか床や本棚から魔法陣が展開され中世の鎧を着た騎士が大量に召喚された。
「頼んだよカゲツ」
弓を構え始めたゆぃつに騎士たちが一斉に襲いかかってきた。だが、それでもゆぃつの視界は魔法使いしか見ていなかった。
騎士達がゆぃつを袈裟に斬ろうと刹那、カゲツがその攻撃を弾きカウンターを一撃加え粒子状に霧散させた。
その間にゆぃつは魔法使い複数体の頭を射抜いていた。ゆぃつはその余韻に浸ることなく一歩後ろに飛び今度はカゲツの援護を始めた。
守る対象が居なくなったカゲツは騎士軍団の中心に突っ込んだ。騎士達とカゲツの武器はほとんど変わらなくなんならカゲツの武器は初期装備。圧倒的に劣っているはずだが騎士達を圧倒し始めた。
近づいてくる騎士に隙を見せないよう慎重かつ大胆に体を大きく使ってスペースを確保しながら戦っていた。
だが今回の目標は最速攻略。危険を犯しより大胆に火力を出し敵を一掃しなければ叶わない。そのためカゲツは更にもう数歩踏み込み騎士達からの攻撃を360度対応し始めた。
時折ダメージを負っていても可笑しくはない状況だが、未だに掠り傷すら付いていない。その秘訣は最強の後衛が居るからだ。
「俺がダメージ食らったら動物園連れてってください」
「ダメージ喰らわない努力をするんだったらいいよけど·····」
「んじゃ、もっと行きます」
「俺のせいになるのかよ.....似てきたなお前」
カゲツ、もといKanadeは確かに援護プレイヤーだがその本質は圧倒的なフィジカルにあった。なんせフィジカル頂点の援護を長年させられているのだから今は凄まじいことになっている。
そんなフィジカルモンスター達を纏めあげているゆぃつことにぃつ、彼が劣るなどあるはずもなく。
「俺も前出るか」
劣るどころか、数年前Kanadeとガンマの口からこう証言されている。
「俺は世界で一番強い」
「俺は王の為にだったらなんだってする。そのために強くなった。」
Q───ではにぃつ選手は?
A───〝天才〟
「天は二物を与えず?ふざけんじゃねぇって言ってやりてーわ」




