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か弱き命に導かれて其の七

「ご馳走様でした。」


「·······来た、今日は完璧な一日になる予感!寝るなんてもったいねぇ!もう一度ダイブすんぞ!」


しっかりと洗いまで済ませてからもう一度戻った司だった。

「2日目!!!」


寝ずに迎えた2日目。オールしてゲームすることは別に慣れているため特に何も感じない。


「今日は崖の上に()()()()()()女神像に向かう!」


残りは全部空島にあるかもしれないがだからといって地上の探索を疎かにしていい理由にはならない。また別の隠しエリアがあったり隠しボスがいるかもしれない。新エリアはやっぱり初回がいちばん楽しいものだ。


「ほんの数時間ぶりのに帰還!」


「チュチュ!!」


いつも通り動物達がお出迎えしてくれた。リス達はやっぱり団栗を渡そうとしてくる。この少しの仕草だけでも癒し効果は絶大だ。バフ──動物達の癒し──みたいなのが付いていてもなんら不思議じゃない。


「本当はゆっくりしていきたいんだけど······」


凄く悲しそうな顔で「行かないで」という目線がものすごく刺さってくるが、今は時間が無い。ここは心を鬼にして決断しなければならない。ここで幸せを取ってしまえば()()()に刃が届かないかもしれない


「今は時間が惜しいんだ、アマリリスをぶっ飛ばしたらゆっくり遊んでやるから待っててくれ」


いつの間にか定位置に乗っかっていたオセロも俺を擁護するかのような振る舞いをしていた。まぁ、振る舞いと言っても頭をゲシゲシと叩いているだけなのだが·····何となく言っていることは分かる。今は「早く行け」と言われている気がする。


「また帰ってくるからな〜!」


動物たちの唯一の憩いに手を振りながら隠しエリア── 女神の花園【蟲】の探索を再開する。現状探索できてるだけでも7~8割程度だろう。森と平原は探索が終わっていてそれ以外に探索する場所というのが岩山だ。超巨大という感じでもない普通の山という感じだ。ガンマが女神像があるであろうと踏んでいる場所もそこにあった。


『だって、あそこだけ明らかに特徴的だし·····なんかカジキマグロみたいになってるし絶対あそこだろ』


そんなことを思い出しながら森を進んでいった時。


「キュキュキュ!!」


「?!」


枝の擦れる音と草木が風になびかれる音しかしていなかった静寂の森に鳴き声がひとつ。ガンマは警戒心をMAXにまで引き上げ声のした方へ歩みをすすめた。低めの低木が生い茂っている場所を恐る恐るかき分けていくとそこにはリス?が複数匹居た。そのリスは体の色が真っ白で別のリスは緑色また別の子は王道の茶色、赤色の子や黄色の子と色とりどりだ。フレーバーテキストには千色のリス(カラースクワレル)と書かれていた。


「·····そっか、クイーンサーペントが居なくなったことで追い出された子達も帰ってきてるのか、これでこの森は賑やかになってくれるかな?」


森は好きだ。静かな上に何もかもが澄んでいる。だが、静かの中にも自然そのものが大切だと思う。草木が揺れる音、枝が擦れる音。これだけではただ木が生えた肥沃な大地だ。森には活力も必要だと俺は思う。だってそうだろう?〝自然の摂理の成り立っていない世界に風情の欠片も感じないだろ?〟食物連鎖が自然を完成に近づける1ピースだと俺は考える。


「力強く生きるんだぞ〜」


手を近づけても逃げる所か自分から撫でられに来ている白リス。頭を差し出す姿がなんとも愛くるしい。それを見て羨ましく思ったのかぞろぞろとリス達が寄ってきていた。両手を使って2匹づつ相手にしてあげるとかなり満足気だった。お礼なのかどんぐりを差し出してきた。


「リスは団栗を渡すことがお礼になるのか?アイツらもそうだったな····もちろんありがたく貰うよ」


リス達に手を差し出してみると各々団栗を持ってきてくれた。


「この団栗明らかに重量がおかしい気が······気の所為か?」


───千色のリス(カラースクワレル)の団栗

「えっと?何何?()()()()。MPを注ぐことで貫通力が高く速射性の高い投射物となる..........ん?なんだこれ物騒すぎるだろ。可愛い顔してなんちゅうもん渡してやがんだ、」


貰ってくれたことが嬉しかったのかさらにガラガラと大量に渡してきてかなり戸惑ったが、貰えるものは貰っておくのが俺の流儀だ。いずれなにかに使えるかもしれないしな。


ゲシゲシ


「おい早く行くぞ」と言っているかのようにオセロが頭を叩いてきた。「それもそうだな」となりガンマは団栗を全て回収してリス達から離れた。その後色んな動物が平原の方から森に帰ってきたのが見えた。クイーンサーペントの倒した時の叫びが世界に轟いた証拠だろう。


「動物達が増えてよかったな!牛でファームしてたやつが何言ってんだって話なんだが······ま、まぁ〜あれだ。食物連鎖の頂点は人間って言うだろ?これもまた自然の摂理!」


オセロは頭の上で寝ていて何も聞いていなかったようだ。


「さて、そんなことはさておき!登っていくか!あのカジキマグロ崖を目指して!」


─────────


と言ってもあまり面白いものでもなかった。もしかしたらクイーンサーペント並に強いモンスターが居るかも!!!と思っていたが、そんなことはなかった。いちばん面白かったのはこいつ───連射の石弾(ガトリングパレット)あのビートルイーターの石バージョン............明らかにあっちの方が強かった。


瞬殺


これがいちばん面白いモンスターだった。


「強いやつはいなかった、だが!俺達の目的はあの空!ここで強いやつに会えなくても空にはつえー奴がいる!.....って言うか居て欲しい!!」


断言から願望へとグレードダウンした。この願いは点に浮かぶ大地に届いたのだろか。


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