か弱き命に導かれて其の五
「決めるぜ?究極奥義をよ!!」
「シュルルルルルルル」
「そんなに威嚇したところでお前の負けは変わんねーよ!」
『こいつの攻撃は主に5パターン、
1つ目オーソドックスな噛みつき攻撃
2つ目こちらもオーソドックスな突進攻撃、蛇は全身筋肉野郎だから一撃貰えば俺の体力は吹き飛ぶだろうな、
3つ目その巨大な体をムチのようにしならせて行う叩きつけ攻撃
4つ目2つ目とモーションが殆ど変わらない袈裟斬り攻撃
5つ目なんやかんやこれが一番厄介な薙ぎ払い攻撃、間合いに入らせないようにかなり雑に使ってくる技、ジャストが出来ない人だったら滅茶苦茶きついだろうな。』
「つまり!」
パリィン!
「ジャストが取れれば問題無し!!スキル──ガードブレイカー!」
クイーンサーペントの薙ぎ払いを盾とメイスで完璧に弾き返した。
『ガードブレイカーだけじゃ力不足·····だが!俺には全ての攻撃を間接的に引き立てる物を持っている!スキル──』
「クリティカルスタン!」
『このスキルは最初期から多用しているクリティカルの威力をスタン値に置き換える優れもの、つまり!スタンさせちまえば殴り放題!目先のダメージじゃない、次の一手に繋がるプレイング!先の利益を優先するこのMOVE!これぞ』
「究極奥義!先行投資!!」
ジャストパリィで弾き返した無防備な尻尾に〝クリティカルスタン〟〝ガードブレイカー〟のガンマにとって二枚看板のスキルを叩きつけた。
「ピィキャャャャュャ!」
「チッ、超音波並みの鳴き声、大人しくしてろ!!」
ガンマはクイーンサーペントが怯んでいる隙に背中を駆け上がった。全長何mあるのか目算でしか分からないがこの巨体をスタンさせるとなると相当な一撃を叩き込まなければいけない、この硬い装甲をぶち抜くためには1点に最大火力をぶつけなければならない。しかもそれはどこでもいいわけではない。先も言った通りガンマの最終奥義〝先行投資〟は次を読んで行動しなければならない。最大火力をぶつけた後弱点を探りそこへ最大火力をもう一度ぶつけなければならない
『クリティカルスタンは一発限定じゃなくて時間制限、つまりこの場の最適解はこれだ!』
「脳天震わせてやるよ!── 鋼鉄の震打!」
ガンマはクイーンサーペントの背中から頭上に飛び上がり重力も上乗せさせた一撃を脳天に叩き込んだ。
「は!んだよ単純じゃねーか!見えたぜ!お前の弱点!」
クイーンサーペントは今の一撃で完全にスタン状態となり特大の隙を与えさせてしまった。
『こいつは多分筋肉をしならせて衝撃を流すとかそんなことをしている訳じゃなかったんだ、ただ単にこいつの防御は鱗のみ!』
「だったらこの隙に仕込み作業じゃぁ!!」
スタン時間およそ3秒対人において3秒なんかあったら10人は殺せる(ガンマ目線)だがモンスターとの戦闘において3秒は息を整える程度の時間。だがそれでも大きな隙だ。
「素材状態も関係ねぇ!酷使させてもらうぜ!!ライトニングビートルの角!」
ガンマはスキル──投擲を使いクイーンサーペントの中腹の鱗の隙間に的確にぶっ刺しててこの原理を使って鱗をめりめりと剥がした。ライトニングビートルの角は何本かがダメになってしまったが······
『3秒間、たったの3秒だったが、よく戦ってくれた!今回のMVPは間違いなくお前だぜ!ライトニングビートル!』
「キュイィィィ!!」
鱗を無理やり剥がされたことによってかなりのダメージとともにその強靭な肉体が露わになった。幾層にも重ねられた筋肉の繊維が入っており改めて見ると最強の筋肉生物は蛇なのでは?と感じてしまうほどだった。だが、そんな筋肉生物でも、筋繊維を殴られるのは無理だ。
「スタンが解けたところでもうゲームオーバーなんだよ!うぉら!」
通常の打撃、それは今までの火力とは比較にならない火力。〝Critical〟という文字と共に〝Weak Point〟という文字が浮かび上がってきたのがその証拠だ。紛れもない弱点となっている。
『感覚弱点ダメージで2~3倍クリティカルで2倍、今までとは比較にならねーほどの超火力!だから言ったんだ!』
「初めから俺の勝ちは揺るがねぇ大人しく眠りやがれ!」
〝ビルドアップ〟〝ヘイスト〟
「ステータスマシマシ!+初お披露目の脳筋スキル!冥府の魂撃!!!」
加速+攻撃力アップ+高火力スキル
「冥土の土産にしてけ!!クイーンサーペント!!!」
「キュルルルルル!」
凄まじい轟音が弱点に叩き込まれ、クイーンサーペントがぐったりと倒れ粒子状になって消えて.........そこにはオセロが立っていた。
「あ?オセロ?なんでお前そこにいんだ?」
「みゃあ〜」
オセロがクイーンサーペントのWeak pointに噛みつき始めた。Weak Weak Weak Weakオセロが必死に噛みつき始めクイーンサーペントの肉を食いちぎったところでクイーンサーペントは今度こそ粒子状になって消えていった。
「みゃぁ!」
「ここに来るまでほとんど無口だったろうに、ひょっとしてその称号のお陰か?」
オセロの頭の上には《森の主》という称号が付いていた。おそらく最後に噛み付いたのが倒した証になったのだろう。
「なんか俺にも追加されてるし、《森の主の友達》······?何だこの称号、」
《森の主の友達》
────HPが徐々に回復・CTが10%短縮
滅茶苦茶強かった。
「HPが徐々に回復って、あっていいのか?」
ガンマとてダメージを食らいポーションで回復することもある。それすらしなくて良いとなるとふつーにぶっこわれである。ただでさえ隙が無かったのにさらに隙がなくなってどうするの?という話だ。
「最強の便利称号も貰えたことだし!早速見てきますか!ドロップアイテム!」
「にゃ〜」
オセロが飛びついてきて体をよじ登ってきたと思ったら定位置にやってきた。
「結構接戦だったな!集中すると疲れがどっと来るわ〜、でもドロップアイテムを見ると疲れなんてぶっ飛んじまうんだけどな!」
水の上を飛び越えて女神像の前に落ちているドロップアイテムを確認した。
・白き猛邪の鱗《状態脱皮直後》
・白き猛邪の鋭牙〃
・白き猛邪の宝玉〃
・白き猛邪の毒袋〃
「おぉぉぉ!この脱皮直後ってのがよくわかんねーけど、レアアイテムばっかりじゃねーか!ってか、毒袋?」
『思い返してみるとクイーンサーペントの牙から緑色と紫色が混じった液体が垂れていた気が......』
攻撃を食らっていないため気が付いていないだけである。
「まっいいか!こんだけの素材があんだ!色々作れるだろ!後で持ってってみよ〜っと」
そんなことを考えているオセロが頭をペシペシと叩いてきた。視線を向けてみると女神像をさしていた
「ん?あぁ、そうだな!一旦これが最優先事項だな!」
ガンマは2つ目の女神像に触れた
集めた女神の心 2/5
女神の加護 2/5




