か弱き命に導かれて其の四
前回のあらすじ
白き猛邪と遂に戦闘開始!渾身の一撃も無に帰すような圧倒的タフネス!これをどう攻略して行くのか!
「ほっ!よっと!おらどした!!そんな予備動作増し増しの攻撃が俺に当たるわけねーだろうが!!」
「シュルルルルルル、」
ガードブレイカー+ビルドアップの一撃はかなり良いのが入ったはず、俺にとってのほぼ最大打点があの一撃なんだが、インパクトの直後はかなり効き目があったようにも見えたが、大事なのはその後だな、立て直しが早すぎた。ダメージは蓄積されてるはずなんだけど確信が持てねぇ、弱点でも見つかりゃいいんだけど......
クイーンサーペント ── 全長およそ30mの白い蛇。強固な鱗で身を覆っており生半可な攻撃が通らない。鱗も厄介だが1番厄介なのが......
「っ!」
この強靭なパワー、蛇は体は全身が筋肉とはよく言うがこれが厄介すぎる。予備動作はあるがそれを差し引いても脅威になりうる、ていうかこれから予備動作をとったら瞬きも間に合わない速度で払われるからどうしようも無いんだけど.....しかも引き締められた身のせいでノックバックは疎か怯みすらほとんどないと来た、おまけに弱点らしき弱点も見当たらない。
「あっぶねぇな、弱点も見当たらない上にジャストも取りずらい、その軟体を上手く利用して攻撃には多少のディレイを、防御には衝撃を身体の外に逃がすようにしならせる........なかなかに厄介だな、出来れば俺も蛇に生まれ変わりてーな、」
そんな事を思っている時もクイーンサーペントの攻撃は止まない。その太い体を鞭のようにしならせ横薙ぎや振り下ろし、回避先に噛みつき攻撃を置いておくなど超高性能AIだとよく分かる多彩な攻撃方法。こちらの情報を逐一アップデートさせ情報を散らすというなかなかにグロい事をやってくる。
「流石は神ゲーエグいAI積んでやがる、ただ。俺じゃなかったら引っかかってたかもな?」
百万戦錬磨のガンマにとって情報を散らされることなど日常茶飯事だった。PvP中にも関わらず後ろから味方の援護射撃(?)が飛んで来たり後ろから矢が飛んできてギリギリのところで避けたり.....全部にぃつじゃねーか、
「やっぱりあいつのことシバいた方が良いのか........?」
「シャァァァァ!」
「今はあいつをしばきたくなってきた所なんだが........代わりにお前をしばいてやるよ!刃向かってきても無駄たって事を教えてやる」
ここまでは情報の整理。クイーンサーペントの攻撃パターンと防御の仕方を整理しイレギュラー以外には反射的に防御が出来るよう脳裏に焼き付けていた。例えば今の攻撃単純な噛みつき突進に対してはギリギリまで引き付けてから上に跳躍し脳天に一撃を加える。
「さぁ!このまま完封して蛇の唐揚げにして食ってやるよ!」
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天空に浮かぶ大地。地上と同様に緑豊かな草原。川が流れていて虫や動物達が水を飲みにやってきていた。木には木の実がなっており動物や魔物が器用に採取していた。そこには大きな黒い狼と白い猫居た。二匹は天空に浮かぶ大地から地上を見下ろしながら自分の子供を見守っていた。人間が拾ったのはあまり気乗りしなかったが今では懐いている様子に二匹ともとても満足しているようだ。だが今ではその人間に対して警戒心を持っていた。自分の子が懐いた人間は人間とは思えないほどに強く、己には届かないがかなりの強さのクイーンサーペントと接戦を繰り広げている。その上、確かに接戦ではあるものの人間がかなり押しているようにも見える。あのものは何者なのか、それが今興味と警戒心と共に二匹に秘められた思いだった。
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「確かに頑丈な鱗、ただ!見つけたぜ?突破口!そのムキムキな身体に直接叩き込んでやるよ!」
「シャァァァ!」
「決めるぜ?究極奥義をよ!!」




