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水は打ち返すもの!フルスイング!

大きく羽ばたく音、そして中を何食わぬ顔で飛ぶ四足の鳥。


「ゲームとかでも結構メジャーな種族だけどさ......()()()()()が飛ばないわけないわな、」


水鳥 グリフィンの周囲が水色に光り、弾丸のような水滴が空から地上にかけて放たれる。


「おいおい、おいおい!そりゃねーだろ!!」


水滴を最小限の動きで交わしつつ何とか攻撃を加えようと試みる、


「ふっざけんな!届く距離で戦え!この強化版糞鳥!!!」


グリフィンは鳴き声をあげ、さらに強力な水滴を放ち始めた。先程の水滴よりもさらに威力が増し土煙が上がる程度だったが今度は地面が少し爆発しているかのごとく火力になっていた。


『こいつはいずれ降りてくるはず。モンスターといえど無尽蔵なわけじゃない、っていうか近接ジョブが1人で倒せないモンスターがいるんだったらゲームの自由度がかなり下がるだろうし神ゲーなんて呼ばれることは無くなるだろう。だからこそ確信が持てる。こいつは降りてくる少しでも届けば....1ダメージでも入ればゲームにはなる!だから今やることは.....』


「ぬぅぉぉおおおおお!全力で生き残る!!」


盾とメイスを上手く使い攻撃を避けたり弾いたりしている時、突然水滴による水撃が止んだ。


「お?2分半くらいか?すっかり大人しくなっちゃってさ〜?もう弾切れかよ!」


『あ、あっぶねー!スタミナもギリギリすぎんだろ、ひとまずモーションを覚えて隙を突くしかねーな』


「さぁ!何をしてんくだ?!水鳥!」


グリフィンが地面に降りた瞬間ガンマはグリフィンの懐に入ろうと全力で踏み込んだ。その時グリフィンの後ろに大量の水が浮かんでいた。


「は?!弾切れじゃねーのかよ!!!!」


凄まじい轟音と美しい水色の弾丸....否、レーザーと言った方が正しいだろう。大量の水は球状にまとまりレーサーの如き光を放った。


「だぁぶねぇ!!!」


間一髪のところで交わしたが盾で攻撃を少し受けてから避けたため盾が犠牲になってしまった。


『あんなの食らったら瞬殺だな、安物とは言え、耐久値にもまだまだ余裕があった盾が消滅するほどだ、もしかしたら耐久値を削る効果でも乗ってるのかもな。んでだ、さっきのモーションがリロードじゃないとしたら、こいつの水は無限か?いや、何かはある筈なんだけど、まだ見つからねーな、まっ死ななきゃ負けじゃねーからな、』


「気長に勝負してやるよ!この水垢が!」


またバサッ羽を広げ水撃を開始した。


「きたきた!避けゲー開始!!!ホッ!よっと!ハッハー!残念だったな!俺の()()()()()()もう余裕だぜ!攻撃パターンはもう見切った!」


ガンマはその言葉通りに水撃を危なげなく回避し始める。


「そろそろ反撃させろや!!これでも貰っとけ!必殺!思いつきインパクトホームラン!」


メイスを両手で握り完璧な角度で向かってきた水滴に向かってフルスイングした。


「お?まさかの()()()()か?」


当たりこそしなかったが水滴はグリフィンの顔を掠めかけた。


「なるほどな!水滴だからって決めつけてたわ!水のくせに硬い!当たった瞬間液体だから分散すると思ったが、これなら戦えんな」



グリフィンは攻撃を打ち返してくるのを見るなり攻撃の間隔を更に縮め打ち返すことの出来ない水の弾幕を放ち始めた....が。ガンマもそれに対応しバックフリップをしながら弾幕の中でも最も上段に放たれた水滴を打ち返しグリフィンの顔面に直撃させた。


()()()()()かなうわけがねーだろ!落ちやがれ!この厄介な水垢がよ!」


グリフィンは少しよろめきながらも体制を立て直し水撃を再開した。


「うぉら!もう1発貰っとけ!」


次は両手にメイスを持ち純粋な横凪のフルスイングで水滴を打ち返した。


「今度は行ったろ!」


水滴はグリフィンの左翼の付け根に直撃し制御を失ったかのように地面に墜落した。


「うっしゃ!今度こそ追撃!!」


再び訪れたチャンスをものにするべくグリフィンに向かって駆ける。だがグリフィンもそのままやられる訳には行かなく背中に大きな水色の魔法陣を展開し始めた。


「は?!まだ隠し玉あんのかよ!」


先程のレーザーをさらに太くし放たれたのは圧倒的な質量の水。


「こいつ、!」


『跳ね返される心配の無い流体の水で攻めてくるとか、どんだけいいAIなんだよ!ったく、またやり直しかよ、』


水を放ったあとのグリフィンは完全に復活したかのようにまた天高く飛び始め今度はレーザーのような水を放ち始めた。


『水滴じゃなくて水のレーザーってことは、さっきの打ち返しが通用しないってことだな、()()()()()()なんてのは流石にプレイヤースキルどうこうじゃない、物理的に不可能。』


「やっぱり、ゲームはこうじゃなきゃな」


レーザーをアクロバティックに避けながらも今までのヤツの行動を振り返る。


『あいつは最初を除いて水撃の後に2回地上に降りてる。2回目は俺が打ち落としたから解るけど、一回目は()()()()()降りてきた、ってことはやっぱり最初の予想は正しかったと見るべきだな。』


1分程レーザーを避けるとレーザーが止み地上に降りてきた。


「さっきよりはるかにはえーな!燃費が悪いのか?そのレーザー!」


今度もまた正面堂々とグリフィンに向かっていくと初めと同じように背中にグリフィンの後ろに大量の水が浮かび始めた。飛んでいた時よりも少し太いレーザーを放ち始めガンマのことを迎撃する.....否。したと思っていた。


「やっぱりな!俺の予測と勘は外れねーからよ!!」


ガンマはまたレーザーが来ることを読んでいた。事前にヘイストを発動させ青色の光が見えた途端90度左に曲がりレーザーの射線から完全に外れていた。


『思った通り!!!』


レーザーを放ったあと、グリフィンは水を吸収し回復をしていた。つまり、あのレーザーや水滴は()()()()()を使用し、と言うよりかはこの水鳥の体を構成しているほとんどが水なのだろう。つまり自分の体を飛ばしていたということになる。


「同じ手は食わねーよ!経験と知識がそれを許すわけがねーからなぁ!」


【ガードブレイク】


「とっととくたばりな!水鳥 グリフィン!」


グリフィンの頭に思いっきりメイスを振りかざしグリフィンは粒子状に消えた。


「かなりの強敵だった、が。俺には通用しなかったみたいだな!やっぱり俺最強!!」


ガンマは何人も居なくなった石レンガの橋を悠々と渡り始めた。


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