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夢物語  作者: 夢見隊
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13/51

第12話 再起

5日後 城

「…はぁ…」

キルは病室に入った。

「レオー!お菓子貰って来たぞ!今日こそ、一緒に…」

窓から風を受けて外を眺める…右目から炎を放つ者がそこに立っていた。

「?おお、最初はキルか」

「い…一緒に…う…うう…」

「おはよう、キル」

「レオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙!!」

「おおうおおお!泣くな抱きしめるな!嬉しいけど!」

「だって…だっでえ゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙」

「わあかった、分かったって!一旦落ち着け!」

「うう…」

「まあ嬉しいのは分かるけど…お菓子はどこ?」

「そこ?」

「そこ。ちなみにお菓子何?」

「デカチョコっていう縦横5㎝、長さ2mのかなり大きいチョコ」

「あたおかチョコじゃねえか!…え、寝てる俺に何させようとしてた?」

「〇ッキーゲームみたいに片方をレオの口に突っ込んで、もう片方に英雄隊と俺が交代で食べ進めて…起きろ!起きないとファーストキス奪うぞ!いいのか!…ってやろうとしてた」

「一緒にってあいつらか…いやだから寝てる俺になにさせようとしてるの?馬鹿なの?窒息死するし…アザレアだったら恥ずかしいから」

「ちなみに俺と英雄隊で話し合って決めた」

「なるほど、隊長として1回全員殴らないといけないらしい」

「よかった、じゃあ俺は」

「《真眼・劣》」

「あ…かわいいだけじゃ、駄目ですか?」

「よし殺す。てめえはグッバイ」

「え、え?」

「≪スーパーアルティメットハイパーウルトラオマエラマジユルサンゾグチャグチャニシテヤルホウリツナンカシルカコノエイユウサマのコブシヲクラエパアンチ!!!≫」

「ぐはっ⁉」

説明しよう!スキル≪スーパーアルティメットハイパーウルトラオマエラマジユルサンゾグチャグチャニシテヤルホウリツナンカシルカコノエイユウサマのコブシヲクラエパアンチ!!!≫とは、法律を気にせず、敵を絶対に許さずぐちゃぐちゃにしてやる、この英雄様の拳をくらえ!という意味を込めた…ただのパンチだ。体力の7分の1を使うくせに威力は通常の7分の1だ。スキル名を言うのと、気持ちを込めるせいで疲れるからだ。おかげで燃費が悪い。

「はあ…はあ…どうだ、友達として殴ってやった」

「わ、技名のせいで痛みも分からなかった…」

「うっ」

「え⁉何で倒れたの⁉」

「このスキル…体力の7分の1を使うけど…今は戦いのせいで普通より少ないし、今のでたぶん体力の5分の1くらい使った」

「何で使ったの?」

「あいつらがお前のさっき言ったことみたいなことした時に使うんだが…人数分の体力が無いせいでアザレアが助かってしまう」

「アザレアさんだけ?」

「女性という理由で」

「男女差別だ!」

「そう思っているんだが…女性に手を出したら罪悪感が消えないから止めてる」

「…英雄様は違うね」

「その英雄様を助けたキル王子こそ、流石と言うべきだな」

「…え?」

「え、あれ?俺変なこと言った?お前キルであり、アーレルドだよな?」

「…そうだけど…いつから気付いてた?」

「会った時からあれ?こいつ…とは思ってた」

「えぇ…何で分かったの?顔も名前も変えてたのに」

「俺の真眼は想いをいろんな力に変えれるスキルだから、1回会った人は全て覚えるようにしてる。そのおかげで1発で分かった」

「やばいだろそのスキル。チートじゃん」

「ッ……」

「…レオ?」

「ッ!ああいや、すまん…真眼教えようか?」

「是非とも」

「どんだけ説明しても誰も習得できなかったけど」

「じゃあいいですぅ」

「…感動の再会は終わったし、そろそろ出てきていいんじゃないか?」

「はは、バレてたか。流石レオだな」

「おはよう、レオ」

「生きててよかったです」

「また馬鹿騒ぎでもするかい?」

「俺のクラスが1人減るかと思ったぞ」

「ラー、もう気にしてないな?」

「じゃないと殴られるからな」

「ちなみにだけど、神速はスキル化しないのか?あの速さだとスキル化してないだろ」

「神速の原理は覚えてるか?」

「心拍数を無理矢理上げて基礎スペックを上げる…といっても、何故か速さだけ異常に上がるから神速。だろ?」

「そうそう。その心拍数を上げるのが問題だ」

「体が追い付かないのか?」

「回復系スキルがあったらよかったんだけどな」

「まあこれまでなんとかなってるし、無理にスキル化しなくてもいいだろ」

「あの時は流石に死んだかと…」

「この通り、生きてる」

「何で心臓刺されて生きてんのさ」

「さあて、何でだろうな」

「無意識に真眼が発動したからだろ?」

「大正解」

「いつも思うが…ズルくないか?」

「仕方ないだろ?俺の性格だし」

「え、それ性格からのスキルなの?」

「おん。本気で使うと5秒くらいで死ぬから抑えてるけど、やろうと思えばたぶん一瞬でこのクルス王国を更地にできると思う」

「え、やめてよ?」

「俺を何だと思ってんだ」

「人間の最高戦力」

「たぶんそうだな」

「思ったより強すぎたけど」

「ワロタ」

「怖。ちなみに、真眼のことは分かったけどあの炎は何?」

「何あれ知らん怖。初めて発動した時からあったらしいけど、あの時は別に…せや!かっこいいし炎出したろ!とか考えてないしな」

「へ~」

「…そろそろいいんじゃないか?待たせすぎるのも悪いだろ」

「おっと、そうだった。すみません、もう大丈夫ですよ」

「ずっと気になってたが、そこにいるのは誰だ?」

「久しぶりだな、レオ」

「ああ、ボルスか」

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