滅びた都市 Sato
空気が地獄になっていた時。
「もうすぐSatoへ着きます」
「わー!ポテチ!」
ヘリ飛行機は地面へ着陸した。今は雨が降っていたが太陽は見えていた。うーんいい気持ち。周りの建物は壊れて草や苔がたくさん生えていたが原型はとどめていた。さすがの技術!
「私は一度基地へ帰る。」
リーダーはどこかへ引きこもりおじさんと行ってしまった。いつの間にかメアリーとソフィアもどこかへ行ってしまっていた。!?あの警官と一対一!ひい!早く離れよう…
「ア…アッチニドウブツガ、ミテコヨウカナ〜」
警官は目が無くても分かるほど私をゴミを見るような目で見ているのが分かる。ひいい!
「動物はもう居ない。少しついて来い」
私は恐る恐る警官の背後からついていった。警官が止まったところは少し広場のようになっていて大きな枯れ木があった。警官は木へ近づくとしゃがみ込んだ。
「ドウシタンデスカ?」
「この木は何だと思うか?」
む?クイズだと?ま、クイズ王(自称)の私にとっては余裕だけどな!!…廃都市に一本の枯れ木…はっ!
「もしかしてこの木は実は木じゃない!」
「…?すまないな。この木は私が昔植えた木だ。この木のおかげでこの都市はまだ残っている。」
は?
「どういうことですか?」
何を言ってるんだこのバカロボット。気でも狂ったか?
「この木には私の同僚が埋められている。丁度この木の下には同僚の死体が全て埋められている。彼らのおかげで今までこの都市は生き残っている。彼らの犠牲がなければもっと昔にこの都市は滅びていただろうね。」
おんぎゃあ!この木の下に死体が!?怖すぎ!とにかく一番まともそうなおじさんに会いたいよ〜。
「あの、おじさんは?」
「オジサン?…ああ、山田と基地へ帰ったよ。」
私は急いで走り出した。しっかし基地がどこにあるかなんて知ってるわけ無い。おんぎゃあ!迷子!
「誰かー!」
すると湖で遊んでいるメアリーとソフィアを見つけた。
「え?湖?…アノー!」
すると2人はこっちを向いて走り出した。どんどん2人は高速で近づいてくる。
「ひいいいいい!」
「どうも。」
お?まともそうだぞ?
「おおーー基地ってどこですか?」
「分からないよ。私たちも迷子なの」
え!?この無能が!
「この湖は?」
「これは水溜まり。ま、湖と同じだけど。私は大きな水溜まりって呼んでるわ」
その時、水溜まりから巨大なゴキブリの群れが出てき始めた。
「ファッ!?」
「え!もう!?あなたも早く山田隊長のところヘ!死ぬわよ!」
メアリーはソフィアに抱き抱えられながら話していた。私は必死に逃げた。しかし、想像以上に床が滑る。後ろからはどんどん巨大なゴキブリを始めゲジゲジ、クモ、ハチがやってくる。
「害虫どもめええ!助けてえええ!」
するとメアリーが指の先から赤い液体を出して私を持ち上げてくれた。
「お?…おっおっおっ?」
その途端、私の服が少しゴキブリに破られた。続いて右足がバキボキと鳴ってはいけない音を立てながら血を出す。めちゃくちゃ痛い!ポチィ!
「メアリー!私死ぬ!」
「私にはこれが限界なのよ!調子に乗るんじゃ無いわよ!落としてやってもいいのよ!?」
その時、警官さんがゴキブリを叩き潰すと私と虫軍団の間に入った。
「おい!死ぬで!」
警官は雷と言うか電気を腕から放ち始めた。すると周りがめちゃくちゃ明るくなり、いかにもパワーをチャージしてるって感じ。
「フン!」
警官はゴキブリ軍団に向かって空中を殴ると空間がエグれながらゴキブリが粒子になった。
「あああああ!何やあいつ!バケモンやん!」
警官は体から放つ電気だけで虫達を溶かしていた。虫達は怖気付いて湖へ帰っていった。