ガチャの行方
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
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「シルバー」
ちょい当たりかまぁまぁじゃな。中身は全て終わってのお楽しみじゃ。最低でもゴールドを一枚引く。
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
「ハズレ」
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「シルバー」
6000回程引いて、シルバー2個とは、一体どういう排出確率を出しているんだ。
ゴールドくらいもうでてもいいんじゃないのか。
雲行きが怪しくなってきおったな。このままだと信仰ポイントを使用するだけ使用して、最悪勇者召喚出来ずに、魔王が蔓延る危険性が…………。それはまずい、アニメグッズを買うための信仰ポイントを消費しているのだから、それなりのリターンがないと唯の無駄遣いである。
しかし、ここまで来てしまったら今更後戻りは出来ない。ゴールド確定ガチャを引くのはもう無理なのである。今からそのポイントまで信仰を貯めようと思うと、数年の時間が経ってしまう。それでは、魔王に滅ぼされてそもそも信仰ポイントを貯めようがなくなる。
人の子は背水の陣を引くことにした。全てのポイントを突っ込む。出れば恩の字、負ければ地獄。また一から信者の育て直しである。ここまでするのにどれだけの時間をかけたことやら。
「神様、仏様、ご先祖様、この不肖な我に一縷の望みを・・・・」
「南無阿弥陀仏…………」
ただただ無心にて、ガチャを引き続けるためのマシーンと化す。結果は後でのみ知ることとなる。
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「ピロリロリン・・・大当たり~~~~」
無心を解除して、目の前のガチャボックスを見ると、七色に発行してボックスが光っており、ゴールドのガチャ玉が出てきた。あたりをよく見まわしてみると、管理室はガチャ玉で埋め尽くされている。
残り信仰ポイントは、426ポイント。ギリギリであった様だ。それにしてもゴールドの排出率恐るべし……。ぎりぎり元が取れたが、これでしばらくはアニメグッズを買う訳にもいかない。このゴールドの勇者が活躍し、人々の信仰を集めなければ、我がアニメイトに通う日々はやってこない。
ガチャ玉は、中身を空けて確認しないと消えてくれない不自由な品物だ。ゴールド1個とシルバー2個のガチャ玉を懐に大事にしまい。ひとまず無心でまたブロンズのガチャ玉を手あたり次第に開いていく。
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「ふ~ようやく綺麗になったわ。ブロンズのガチャ玉の結果は、
信仰ポイントが2085ポイント。
回復魔法レベル1・・・2個
風魔法レベル1・・・4個
土魔法レベル1・・・10個
人の陰口をたたくレベル1・・・423個
早食いレベル1・・・536個
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しょうもないスキルばかりじゃの~
これを勇者殿に上げても戦力の底上げにもならんわ。」
あまりの種類の多さに確認をやめる。所詮ブロンズのスキルである。使い勝手のあるスキルが来るわけではないのだが、少しばかり期待してしまっていた様だ。