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◆そらみろ心も同じ◆
そら
見上げれば雲のなみなみ
どこまで続く終わりのない旅
羅針盤代わりにと
妖艶たる錦の線を描いては
流るるもう一つの海よ
この地を優しく撫でにけり
願わくば穏やかなままで
願わくば穏やかなままで
太く伸びた大木の枝が手を振っている
カサカサと鳴る葉が季節と共に色変わる様に
そらみろ心も同じ
いつぞやの涙なぞ風が乾かしたりな
春はすぐそこに
春はすぐそこに
響けや響け
黎明告げる鶯の声よ
そら
降ってきた光がみなを染める
茜さす未来へ
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