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旅立ち
俺は、ほんのり冷たい風に当たり目を覚ます。
俺の周りは木で覆い尽くされている。
ここは、世界で最も恐ろしいとされる魔の森。
なぜ恐ろしいかと言うと、ここには上級種以上の魔物しか存在しておらず、一度入れば二度と出て来られないからだ。
俺はある事件がきっかけでここにいる。最初は少し焦ったが今ではかなりここに馴染んできた。今の俺なら森にいる魔物を一日以内に全て倒せる。
ちなみに今森にいる魔物の数は100万を超える。
ここに来て10年経って、俺の目的は達成された。
本当は1年で目的は達成されていたが、ここの魔物の素材はかなりの値段がするので今まで倒して、再び魔物が現れるまで待つの繰り返しだった。
そのおかげで俺の力は常識を超えるほど大きくなった。
さて、そろそろあいつのいる所に戻るか。俺は早速身支度を整えた。
ーーその頃ーー
魔の森付近に一人の人影があった。
それは、まるで大切な人を見つけるため覚悟を決めた顔だった。