藪雨編 2 催眠術・・・?
目を覚ました時には保健室にいた。どうやら倒れこんだ俺は保健室に運ばれたらしい。
それにしてもなんだったんだ。あの気持ち悪い感覚は。
「意味が分からん。」
そう俺がボソッと言ったとき、隣の部屋から。
「いいからちょっと来いよ。」
「そんな引っ張らないで痛い!」
なにやら男女が喧嘩しあってるのか・・・?というか声の主は音沙汰さんっぽい・・?
俺はもし音沙汰さんだったらと思うと俺の恋はどうなるんだとまあそんないろんな感情を持ちながらその言い合いしてた男女を探すことにした。
とその前に教室に行って先生に大丈夫と報告しに行かねば・・・。
「って16時50分!?」
朝に来て倒れたはずなのにもう下校の時間になっているだと。どんだけ寝てたんだ俺は。
―――待てよ?だとするとあの声は何だ?
俺は急に寒気がした。
「急いで探さなきゃ・・・!」
俺はそう口にすると保健室を飛び出した。
世織は里見に腕を引っ張られ人気のないところに連れてこられていた。
「どうしてこんなことに・・・」
空き教室に入るなり里見は世織の腕を縛った。
「よし・・・あっ大事なもの忘れた」
里見はなにか忘れ物をしたらしく急いでその忘れ物を取りに行った。
「忘れ物ってなんだし。ってかこの状況意味わからないよ。普通に怖い」
世織は里見の足音が聞こえなくなったのを見計らい、
「誰かいませんか!」
と大声で助けを呼んだ。
しかし時間が時間のため助けがなかなか来ない
「だよねー。この時間じゃみんな下校しちゃってるよねー。」
と世織が諦めかけたその時。
「音沙汰さん!!!やっと見つけた・・・!」
「藪雨くん!?どうしてこんな時間に!?」
それもそうだ。普通だとみんな下校している時間。ましてや帰宅部の俺がいるとは到底思えない時間だ。
「あ、さっきまで保健室で寝てたんだよね。それでなんか言い争ってるような声が聞こえたから探してたんだ」
っとそれよりのこの状況おかしくないか。なんで縛られてんの?
「縛られてるのほどくね。」
「ありがと。」
俺は縛っているロープをほどいた。ロープの結び目が雑すぎる、これ力入れればほどけるんじゃねぇか?まあいいや。
ここからどうしよう。どうなったか状況を聞きたいところだがこうなっている以上犯人がいるはずだ。もたもたしてたら戻ってくるだろうし。
「とりあえずここから出よっか。」
「うん。わかった」
俺達は急いで教室から出た。だがその時
「さてと、それじゃ始めますか・・・っておい!」
絶望的なタイミングで犯人が戻ってきた。しかも里見かよ。
「ふう・・・音沙汰さん逃げて!!」
俺はそう指示した後に耳元で駅近のファストフード店で合流しよう。と里見に聞こえないように言った。
「わかった・・!」
世織はダッシュして逃げていった。
「おい待ちやがれ!」
里見が世織を追いかけようと走り出した瞬間を狙い足を引っかけた。
「キミには大事な話があるんだよね・・!」
俺は怒りを露わにしながら転んだ里見の足を踏みながら喋りかけた。
「まずさ、朝のアレはなに?なんか意味あんの?それとどうして音沙汰さんを縛りつけた?ちゃーんと答えてもらうからな」
「・・・はて、なんのことですかな」
里見は明らかにしらばっくれている。だがどうやら俺の様子に変化がないのに驚いているっぽい。
「ははーん。なるほどね」
俺は理解をした。里見の朝の行動はおそらく俺になにか暗示をかけたかったのだろう。
んで今の行動からすると里見は音沙汰さんに好意を抱いている。それで同じく好意を抱いている俺が邪魔だったのだろう。だから俺に諦めさせる暗示をかけようとした。そういうことか。
んで音沙汰さんにも同じように暗示をかけて自分のことが好きとかそんな感じでやりたかったんだろうな。とりあえずクズだな、解せん。
「お前ほんとバカだな。同じ男として情けねーわ」
「うるせぇよ」
里見は追うのをあきらめて帰って行った。
俺は念のため里見に追跡されないように注意を払いながら駅近のファストフード店までダッシュした。
「あ、音沙汰さん!大丈夫だった?」
俺はファストフード店に入り、世織が待っているテーブルに向かった。
「うん、なんとか大丈夫だよ」
世織はそういうがかなりしんどそうな顔をしている。まあいきなり手を縛られたんだから当たり前か。
「とりあえず今後は里見には注意してね。あと先生にも言ったほうがいいよ。またこんなことがあったら嫌だし」
「ありがとう・・・」
まあこのくらいにして、ちょっと野暮だけどなにがあったか聞こう。とても気になってしまいます。
「でさ、いったい何があったの?」
俺はストレートにそう質問した。
「うん、えっとね。藪雨くんが倒れたって聞いて朝から何度か保健室に様子見に来てたのね。私保健委員だし。それで放課後になっても戻ってこなかったから心配で、もしかしたら起きたけど体調悪くて教室寄らずに帰ったのかなーって思って様子見に来ようと思ったら急に里見君が腕引っ張ってきて、あとはあの教室に連れ込まれて手縛られてって」
世織は淡々とあった状況を話した。俺はというかこんなに心配されてたのか・・・なんか嬉しいな!
とか思いながら話を聞いた。
「なるほどね。にしても強引すぎだな。軽く犯罪じゃん」
俺は里見に怒りを覚えた。
あ、そうだアレのこと言っとかないと。俺はそう思い世織に話した。
「里見って催眠術みたいなの使うっぽいからほんと気を付けてね。俺も朝それで倒れたっぽい」
「いやぽいが多い」
世織はくすっと笑いながらツッコミを入れてきた。
「まあほんとかどうかわからないからっぽいって言ったんだけどね笑」
俺はそのあとに続け里見に問いただした時の動揺などを話した。
「それじゃあその催眠術ってのもあながち間違ってないのかもね」
「多分。まあ俺も結局言いなりになってないし効力はなさそうだけどね。」
「とりあえず気を付けるね。さっきはほんとにありがとう。それじゃあそろそろ帰るね。」
「あ、心配だし家の近くまで送るよ!」
「ほんと?ありがとう!藪雨くん優しいんだね」
まあね。だって・・・ねえ
俺は世織を家まで送り、俺も自分の家に帰った。
二話目あげました。
前回の終わり方でかなりやばい話だと思ったような気がしますがあくまで青春ストーリーです笑
今回はちょっと会話多めで書かせていただきました。この零志くんのお話はここから後半戦になってきます。ぜひ楽しみにしていてください。




