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十八話、突入

バトルが……書きたかったんです。

と思ったけど少ししか始まらなかったorz

「ここですね……」

 紫苑が言った。彼方たちは、モトナリが居ると思われる屋敷の前にいた。

「また屋敷かよ……」

 うんざりしたように彼方がつぶやく。彼方は桂花を探していたときも屋敷に行って、戦闘をした。それにより屋敷という存在自体にうんざりしているのだ。

「まぁ、仕方ねぇだろう。屋敷は外から見てかっけーんだから。自己顕示欲は簡単に満たしてくれるしな」

 それについて意見を述べたのは明日斗だ。長年の屋敷生活……といっても最長で三年くらいか。で、屋敷という存在が結構気に入っているんだろう。

「脱線せずに入りますよ……」

 うんざりしたように桂花がつぶやく。明日斗と彼方が居ると、毎度毎度話が脱線する気がしてならない。

「あぁ、そうだな」

「そうするか」

 二人は脱線した話をすぐにやめてくれるのが、せめてもの救いか。


「何でここがわかったんですか?」

 モトナリの声が響く。

 何だ?

 と一瞬考えたが、何のことはない。拡声器だ。

 相手はこちらの存在がわかっているんだろう。どうせ監視カメラか偵察用の『能力者』だろう。

 拡声器に対して答えてもこちらは向こうに声を届ける手段が無いので、無言で五人は前へ進む。

 その様子に苛立ちが募ったのか、拡声器の声は先ほどよりも少し大きく響いた。

「答える気はないようですね……雷同! やってしまいなさい!」

 三流の悪役のような台詞だ。

 何人がそう思ったことだろうか。

 ただ、それはどこまでもお約束通りに五人の目の前に現れた。

 地面が割れての登場である。地面が半分に割れ、左右に開く。その下から、髪の毛、目、鼻、口、顎、上半身、下半身と、次々と体が現れてきた。

 その体は筋肉隆々で、鍛えているスポーツマンのような感じだった。髪の毛は奇抜な黄色をしており、逆立っている。手に持つは、先端に球形の鈍器がついた棒。ハンマーの亜種のような感じか。一瞬で彼方と明日斗は分析した。

「ここを通りたければ……」

 下からでてきた男。モトナリの話と組み合わせればたぶん雷同という名前だろう。が、前口上を口にしようとする。

 だが、

 彼方と明日斗は一瞬で状況を判断し、敵の懐へと移動、加速する。

 即ち、先手必勝。

 こんな前口上を口にするような、やられ役としてとても引き立っている男などに、負けるはずはないと思うのはごく自然なことだろう。

 二人が雷同の体に近づいた。

 その時、

「ぐはっ!!!」

「ぐがぁっ!!!!」

 彼方と明日斗は悲鳴を上げた。

「俺を倒してからにしろよっ!」

 やられ役臭がとてつもなく大きい男は、雰囲気以上の強さを持っているようだった。

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