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新たな使命

アルカディウスとの対話から一年が経った。世界は確実に回復に向かっている。アルカディンによってネクロン熱は根絶され、グリーン・デスも制御下に置かれた。気候変動も、ルミナスブルームから抽出した特殊な物質によって安定化が進んでいる。

しかし、私は新たな使命を感じていた。


「先生、国連からの講演依頼ですよ」


マリコが書類を持ってきた。


「田中先生の発見は人類史に残る偉業です、と書いてあります」

「違う」


私は首を振った。


「これは俺の発見じゃない。アルカディウスの贈り物だ。そして、俺たちには新しい責任がある」


私は決心した。世界中の遺跡を調査し、他にも音声が記録された古代の器を探すのだ。アルカディウスのような賢者たちが、他にも知恵を残している可能性がある。


「先生、それって...」

「新しい学問分野だ。『考古音響学』から『時間考古学』へ。過去の声を聞き、未来への知恵を学ぶ学問だ」


私は世界各地の考古学者に呼びかけた。エジプト、メソポタミア、インダス、マヤ...古代文明の遺跡から音声記録装置を探し出すプロジェクトを立ち上げた。


そして、驚くべきことが次々と判明した。


エジプトのピラミッドから発見された石製の皿からは、天体観測の記録と共に、「星の声を聞く方法」が語られていた。

マヤ遺跡の翡翠の器からは、地震予知の技術について詳細な説明が再生された。

インダス文明の印章からは、水の浄化方法と農業技術が語られていた。

どれも現代科学を上回る高度な知識だった。


「まるで、古代の賢者たちが連携していたみたいですね」


マリコの言葉に、私は頷いた。


「そうかもしれない。彼らは時を超えた知識のネットワークを作っていたのかもしれない」

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