設定・登場人物[異世界の章・パルマント子爵令嬢誘拐事件編]
[本章に関する設定]
◎舞台
首都クルゼナントを中心に本編は進行する。
◎ケータの借りた部屋
首都クルゼナントの少し寂れた場所にある集合
住宅の一室。ぶっちゃけ賃貸のアパートである。
冒険者の住んでいる場所としては、かなり安い
部屋であるのには理由がある。
まだ、この街の魔法レベルが把握できていない
ことから有能な冒険者がたくさんいる住居だと
素性を知られる危険があるため、用心した。
子悪党が隣の部屋にいる可能性はあるものの、
リレイアの隠蔽と防犯の技術を破れるとは思え
ないため、そういう正体が丸わかりの小物がい
るように場所の方が安全と考えていた。
内部はリレイアによる亜空間拡張技術により、
かなりの広さを持っている。
元々風呂はないが、当然拡張した部屋では
入ることができる。
◎貴族街
クルゼナントは土地に余裕のある街であるため
貴族の屋敷は大きく貴族街も広い。用がなけれ
ば貴族以外も立ち入ることはない。ほとんどの
屋敷は城壁のような重厚な壁で仕切られており、
疎外感があるし、何かトラブルがあれば貴族側
に問題があっても罰せられるのは一般の民にな
ることが多い。
ただし、商人をはじめとして貴族以外も貴族街
にくることはある。そのため、貴族街には案内
板が建てられていて、どこが誰の屋敷かはわか
るようになっている。また、どこかの貴族に何
か催事がある場合も案内板で知らせられること
がある。
ケータ達がパルマント子爵令嬢アリエッタの誘
拐事件について、似顔絵を描いたポスターをこ
の案内板に貼ったわけだが、誰でも勝手に紙を
貼り付けて良いわけではない。
貴族は王宮に、貴族以外は商人ギルドか冒険者
ギルドに持ち込んで掲載許可を得ることになっ
ている。
◎ うたた寝の迷宮
元は風変わりな貴族が金に空かせて作ったカラ
クリ屋敷。殺傷性はなく、子供騙しの仕掛けを
満載しただけのものだった。
2階建てだが面積は広く、地方の領主の居城を
凌ぐほどの大きさがある。
貴族が破産した後、手を入れるのは金がかかり
すぎることから二束三文で売られていたのをカ
リオンが買い取り、全ての罠を殺傷性の高いも
のに入れ替えて要塞化する予定だった。
ケータを非常に厄介な相手と認め、全力を尽く
して迎え撃つため、この屋敷ごと葬り去るつも
りであったが、リレイアとマルキャルトの活躍
により、脱出に成功した。脱出後に屋敷は瓦解
し、燃え尽きた。
[登場人物 (神を含む)]
ベルンハルト・フォン・ブルム子爵
王宮から来た王都の面倒事を解決する立場にあ
る貴族。冒険者ギルドとの繋がりも深い。
猫探しの一件の解決方法に興味を抱き、ケータ
に令嬢誘拐事件の話を持ち込んだ。
一般には秘密であるが、王都を影から守るため
の治安維持部隊として騎士団を率いている。
サフール
冒険者ギルドの受付をしている事務員。ケータ
の手腕に目をつけ、ギルド長にも報告してから
はケータが関わる事件についてはほぼ専属とな
っている。
マルキャルト・フォン・ルーエン
王宮の騎士。パルマント子爵に仕えている。
その子爵家の令嬢アリエッタが不可解な誘拐に
遭い、親友でもある彼女は心を痛めていた。
ケータが誘拐事件を担当するにあたり、自分も
是非解決に手を貸したいと協力を申し出る。
剣の腕はクルゼナントの騎士の中でも有数であ
ったが、それはあくまで『騎士同志の戦いであ
れば』である。ゴロツキ相手や夜闇からの不意
打ち、魔法使いが相手であると遅れをとること
も度々だった。正々堂々としすぎていたからで
ある。
しかし、アリエッタの救出のため、ケータに出
会ってから考えを変えるようになる。
『どんな相手でも』『卑怯であるかどうかは関
係なく』敵の強さを認めるようになり、その気
持ちのもちようが彼女を成長させた。
誘拐事件解決後はケータと共に冒険者としてパ
ーティを組むことになる。
ダラム・フォン・パルマント子爵
パルマント家当主。娘のアリエッタが誘拐され
たことに心を痛めている。捜査が進まないため
懇意にしている王宮のブルム子爵に相談した。
アリエッタ・フォン・パルマント
拐さらわれた子爵令嬢。目撃者が多く関係者も
少なくないのに、なぜか事件当時の印象が曖昧
になっている。
ケータが聞き取りをしたところ、「髪はブルー
ネット、緑の瞳で童顔。少し病弱で、性格はも
の静か」ということであった。
だが、リレイアは聞き取りの最中に深層心理か
ら導き出した姿は「髪はダークブラウン、深い
青の瞳で大人っぽい美人。体は丈夫で、活発な
性格」と全く違っていた。
しかも聞き取り対象の近しい人たちは自分が、
アリエッタ嬢について、本人とは異なった印象
を話していることに気がつかない状況であった。
この子爵令嬢誘拐事件が厄介であったのは、
これが一番の原因であった。
マルキャルトとは立場的には主従の関係であるが
実際は親友のと間柄で、マルキャルトのこともキ
ャルと呼んでいる。
クローネ子爵
アリエッタを攫い、自分の屋敷に閉じ込めていた
貴族。実行犯のジョアン・ザークの雇い主であっ
たが、実際にはジョアンを制御しきれていなかっ
た。事件の証拠隠滅のため殺された。
レーベン伯爵
パルマント子爵と懇意にしている貴族。元々アリ
エッタはこのレーベン伯爵邸に向かう途中で攫わ
れた。
悪い人物ではないのだが、良く言えば貴族らしい
鷹揚さを持っており、悪く言えば他人には関心が
薄い。
アリエッタの誘拐に関しても心を痛めていた割に
は積極的に動かなかった。
ジョアン・ザーグ
元冒険者でクローネ子爵の用心棒。かなり腕は立
つ。
主人はクローネ子爵だが、実際はカリオンの手駒
の一人である。ジョアン自身はカリオンと対等な
立場だと思っているが、実際はいいように使われ
ることになる。
カリオン・サカモト
転移者。本名は坂本清太。元は手品師・奇術師で
あったが素行が悪く、師匠に勘当された挙句に窃
盗犯となり、悪事を重ねていた。
コモンの主神ルルカは彼の本性を見抜けなかった
わけではなく興味を持っていなかった。能力の高
さだけに注目していて、彼をうまく使うかどうか
はアルファニアの主神アルーダまかせだったから
だ。
転生後のカリオンは転生後の最初の仕事だけはア
ルーダの依頼通りに片付けたが、それ以降は勝手
にすると宣言し、元々持っていた奇術・手品など
の能力に窃盗犯としての経験を生かし、さらには
アルファニア世界で得た魔法の力を加味して凶悪
な犯罪者になっていた。
ケータの能力を疑問視していたが、姿の見えない
有力者のサポートを受けていることを予見してい
た。
ただし、それがリレイアとクリスクロスであるこ
とにまでは辿り着いていなかった。
クルーズ・ロブナント子爵
子爵領を納める立派な貴族でありながら貴族らし
さを嫌う変わり者。名前も貴族の証である『フォ
ン』を自ら外して名乗っている。
見た目は洒落者であり、貴族の夜会などでは一部
に人気があるようだが、総じて胡散臭い。
王都において裏社会の脅威を取り除くために活動
している切れ者。
クリストフ・フォン・ピボーテ男爵
ブルム子爵の率いる騎士団の副官。実行部隊とし
てはトップであり、剣の腕もブルムより上。
ティヘーラ
事件解決後にケータがランクCに上がることにい
ちゃもんをつけてからんできた冒険者。
実力はランクCの中位で、剣も魔法もそこそこ。
チレーナ
ティヘーラがケータにいちゃもんをつけた時に
ケータとマルキャルトと2対2になるように呼ば
れた冒険者。
実力はランクCでも上位であり、剣の腕もかなり
のものであったが、マルキャルトには届かなかっ
た。
3人の手練れ
クルゼ王国の闇社会において、報酬次第でどんな
汚い仕事を受ける殺し屋。仕事を依頼するには裏
社会の人伝てに闇ギルドの紹介が必要。
”斬鬼”
魔法は使えないが、剣の腕はNo.1。
強力な魔道具を携帯していて、敵に突っ込む瞬間
に魔道具を起動し、魔法無効化空間を設定する。
そして剣の力で敵を圧倒する。このアルファニア
世界においては剣士と言えども、剣のみで成り上
がるものは少なく、強者と言える存在はほとんど
魔法と剣のハイブリッドで戦っているため ”斬鬼”
の奇襲は有効である。
特に魔法師を追い詰めて切り刻む残虐さから”斬鬼”
と呼ばれるようになった。
”凶魔”
”斬鬼” が剣の狂人なら、”凶魔” は魔法の狂人であ
る。この男の恐ろしいところは、魔法で相手を葬る
時にどんな躊躇もしないことである。
例えば護衛対象がいたとしても、敵を葬るのに最
適であれば巻き込むことを厭わない。
そのクセ報酬は要求する。護衛対象を死なせてし
まったことで依頼主が報酬を渋った場合は、その
依頼主をも抹殺する。
”裏刺し”
”斬鬼” や ”凶魔” ほど剣にも魔法にも長けていない。
しかし、一番厄介なのがこの ”裏刺し” である。
報酬次第で仕事を受けると書いたが、この男の場合
それだけでは仕事を引き受けないこともままある。
基本的に気分屋で殺す理由は『その時、殺したかっ
たから』と言うことが多い。すなわち、殺しを引き
受けるのは、その殺しに興味があるときだけである。
執念深く、殺すと決めた相手はいつまでも狙う。
例えば依頼主と殺しの対象の間に示談が成立したと
しても執拗に対象を狙い続けることがある。
殺しの対象を勝手に依頼主に変更していることさえ
ある。
この男の恐ろしいところは、異常な集中力である。
”斬鬼” や ”凶魔” ほど剣にも魔法にも長けていない
が一瞬の切れ味ではこの ”裏刺し” が勝るかも知れ
ない。
そして、それを成しうるのが『敵の虚を付く』能力
である。計算できない内容を感じ取り、見えない
相手の裏をかく点が厄介である。
リレイアの存在に気づいていない状態で、その裏を
かいてケータを追い詰めた手腕がそれである。
あの時、さらに計算外のマルキャルトが飛び込んで
こなければケータは殺されていたはずであった。
今後も設定・登場人物一覧を章ごとに追加していきます。
気に入っていただけたなら、ブックマークと評価ポイント★を入れていただけると励みになります。




