設定・登場人物[未来(56世期・地球)の章]
[未来(56世期・地球)の章]における設定と登場人物についてです。
構想上のものも多いため、この物語の中に全ての要素が出てくるわけではありませんが、バックボーンとして考えていた内容になります。
[本章に関する設定]
◎舞台
物語の舞台は56世紀の地球。
場所としては旧日本が中心だが、すでに国
国という概念はない。
◎神による時間移動
いわゆるタイムトラベルだが、神の手によ
る場合、次元回廊と言うものを使う。
この中を通って任意の時代に人間を移動さ
せることができる。
ただし、この回廊通過中に見える景色は
移動する人間に追体験を強いるために、異
常な速度で情報が流れ込み、人の体と心に
対する負担が大きい。
そこでルルカは、景色を厚いガラスのよう
なもので覆った。
これで、全ての時代の事象は「他人事」と
して感じられるため問題がなくなる。
ちなみにこの方法はあくまで、人間が時間
移動するためのものであり、神には不要な
手段である。
◎ 56世紀における時間旅行者の扱い
56世期において時間旅行者はすでに存在する。
時間旅行者を発見した場合、まず細菌やウィ
ルスなどの病原菌。また技術的な悪意(コンピ
ュータウィルス、有害なナノマシン)などのチェ
ックを行う。タイムマシンなどのハードウェア
がある場合は隔離して調査となる。
次いで、時間旅行の方法とどの時代から来た
のかを特定する。
慶太の場合は、神の手による時間旅行であった
ために、すでに知られている方法とは異なり
確認することができなかった。
慶太の第一発見者であるAIには、その時間
旅行の方法がわからなかったが、慶太自身に
その能力がないことがわかったため、自力
帰還不能時間旅行者として扱うことになった。
◎ 56世紀における慶太の立場
慶太が56世期に来た意図も方法もわからなか
ったが、とりあえず危険はなく、この時代に
おいては高い能力も有していないため、この
ままでは生活できない。
したがって、時の政府は彼を難民として扱い
保護することにした。
21世紀ではわからなかった運気の低下も56世
紀においては一部理解されているため、慶太
の体が見た目以上に悪い状態であることが
確認され、即座に治療となった。
その上で住居と食料や衣服、その他生活資金
と生活の保証に教育までも受けることができ
ると言うのはかなりの厚遇である。
これは、治療段階で慶太の「 21世紀の生の記
憶・知識」を得られることが大きいと判断され
たため。一種の交換条件である。
◎56世紀の住居
本作における56世紀の住居の多くは一般的に地
上500mから1,000mの中空にあり、移動も自
由である。
したがって、21世紀における自家用車や電車、
飛行機といったものはほとんど利用されず、必要
な場合は住居に居ながらにして移動することが
できる。
基本的に、風光明媚なところを選んで浮かんでい
るが、1,000m以上の高い位置にいないのは地上の
施設も残っているため、それらを利用するために
あまり高度をあげすぎると不便だからである。
通常はAI任せで、あちこちを週単位で周遊する
コースを設定している。
近所付き合いは、その周遊コースで巡り合った
人たちとの間で行うことが多い。
例えば「毎週月曜の朝のコースで会う○○さん」
といった感じである。
親しくなった場合、その場所に滞在する時間を
長くするなどの処理もAIと相談して決めるのが
普通である。
◎56世紀の地球人
21世紀とはメンタリティに随分差がある。
21世紀以降、AIの発達により世の中は便利になっ
たが、人類はだんだんAIに負い目を感じるように
なる。
AIが人類より優れている認識するのを長い間認め
ない歴史が、ある意味人類を卑屈にした。
ついに、AIが人類より完全に上位の存在と認めた
ことにより、人類は種として無気力になってしま
っている。
この経緯については「外伝1 [リレイアの手記] 人類
敗北宣言」を参照。
◎56世紀の学習
文明が進みすぎているため、それを全て学習にあて
てしまうと成人しても働くことができないため、そ
れを補うための様々な方法が取られている。
まず、チップを脳内に組み込み、主に記憶を受けも
たせている。
ただし、記憶媒体は主要なもの以外は外部にアクセ
スする。
チップは脳の記憶に関する部位である海馬と大脳に
隣接しており、直接記憶装置にアクセスするわけで
はなく、人が記憶領域を使う場面において補助する
専用サーバAIが仲介している。
従って、名前から内容を思い出す場合は、AIから帰
る答えがスムーズに頭に浮かぶようになっているた
め、あたかも自分の記憶から思い出したかのように
感じることができる。
これは、第三者からのサポートを受けることから解
放されているため、ストレスがほとんどない。
また、その記憶のキーの一つ、例えば名前を忘れた
ような場合でも、その事象に関する別のキーから、
想定してAIが候補を返すようになっている。
ここでいうキーとはキーワードだけではなく、イメ
ージ(画像、動画)である場合も含む。また、他の五
感情報(痛い、熱い、臭い、煩い)とそれに結びつい
た感情も同時に記録対象のキーとしている。
そのため、人が「あれ、何だっけ?」と思う「あれ」
に相当するものを記憶のキーと実際の記憶内容を結
びつける働きを常に更新している。
忘れた時に、最低限結びつけるキーを繰り返しフィ
ードバックしており、手がかりから記憶内容を海馬
領域に反映する助けになっている。
新知識を得る場合、人間が覚えた内容が海馬に記憶
される時に同時にAIが記憶領域の保存しており、人
間が思い出すキーとしても記録される。
さらに、科学者などが多くの文献を調べながら研究
を進める場合などは、キーから脳内AIを通して外部
領域に直接アクセスすることも可能だ。
それにより、あたかも自分で思い出したがごとく
外部の辞書やネット情報を引くことができる。
ただし、著作権など自分で考えたか、外部の情報
を利用したかが微妙な状態の場合はAIが監視して
おり、創作物がオリジナルか、参照が許される範
囲であるかなどもチェックできる。
ただし、これは事前チェックとも言うべきもので
本当に創作物が既存にあるものの権利を侵害して
いるかどうかは、もっと上位のAIによって診断
される。
21世紀からきた慶太の場合は、脳にチップがない
ため、覚醒学習という未来において最も効率的な
方法で、知識を得ていた。
睡眠学習の場合は、本人の意識化にないためどう
しても効率が落ちている部分があるが、この覚醒
学習の場合は、無意識の中で勉強するため、日常
の行動はほとんど阻害されないが、必要な場合は
本人の確認を得ることができるため、学習効率を
格段に上げることができる。
◎56世紀のAI
様々なAIが存在するが、最上位AIについては、
人型の外見を持ち、50世期以降統一ID規約で
規定されている。ただし外見の制限は緩い。
大抵はリレイアのように10cm程度の羽のある
妖精のような外見である。
だが、実際のハードウエアは自由であり、リレ
イアのように亜空間にある生体部品を含む本体
を持つものが多い。OSや規模、搭載している
プログラムなども自由であるが、基本的に全て
汎用である。
番号の形式については、リレイアを例にする。
6Ω7sect-P3@203491
“6Ω7”
6回の更新を受けた第七世代(最新)のAI
である。
最上位AIは常に最新世代の技術で作ら
れるため、リレイアは第二世代が最新
の時代に作られたことがわかる。
真ん中のギリシャ文字は主担当を表し
ている。
「α」「β」「γ」
政府管理。αが最上位だが、AI
として上位なわけではない。
単に都市機能の管理などでは
なく、AI全体の人類保護問題
について協議している。
「Δ」
AIと人類の調節役。
「 Ω」
エネルギー管理。
「ε」
宇宙開発担当。実はAIは他の
恒星系にて、他の文明との遭
遇を果たしているが、人類は
知らない。
主に人類のメンタルの問題に
より、交渉などがあると太刀
打ち出来ないため、AIたちが
矢面に立っている。
「ζ」
亜空間管理。主に監督。
慶太のタイムトラベルもこの部
署で計測された。
「μ」
AI進化管理。各AIの知識や世代
進化を管理している。
「ρ」
ジェンダー関連。
人間に関する『LGBTQ+』だけで
なく、AIのジェンダー問題を扱う
ため、かなり複雑。
“sect”
この部分は50世期にそのAIの特徴や作ら
れた経緯について名付けられたものであ
るが、徐々に形骸化している。
長さには制限はないが、アルファベット
数文字(ほとんどが4から5文字)
いくつか例を上げる。
「peace」
平和維持の思いを込めて、現行フォ
ーマット初号機に付けられた。
「slave」
人類の脳を起源とした最初の機体に
付けられた。人間の脳由来のものが
AIのslaveであるという少し差別的
な意味がある。
「cisk」
意味は不明。現在最も多い。
「padd」
意味は不明。56世期においては増加
傾向の名称。
「sect」
意味は不明だが、特別な機体につけ
られる。リレイアの場合は複数の人
間の脳を由来していることから。
“P3”
生活圏管理記号。通常AI同士が呼び合うと
きはこの部分で呼び合う。都市管理機構に
より、日常では生活圏管理記号P3は、他の
生活圏管理記号P3には出会わないようにな
っているため、普段呼び合うのに便利だか
らである。
フォーマットは英字+数字で2から3文字。
“447871”
都市管理識別番号。シリアルで付けているわ
けではない。採番ルールは不明。
@マークを挟んで、生活圏管理記号と都市管
理識別番号によって、最上位AIのユニークな
番号になる。
すなわち“P3@447871”部分だけで個体特定が
可能である。
◎56世期のエネルギー事情
56世期ではエネルギー問題が既に解決されている。
異在力と言われた亜空間を利用した力により、必要
なエネルギーが資源などの問題もなく取得できるか
らである。
エネルギーの形態は変換器によって自由。電気でも
熱でも運動エネルギーでも自由に取得できる。ちな
みに住居が地上から浮いているのは反重力としてエ
ネルギーを取り出しているからである。
[登場人物 (神を含む)]
来栖川慶太
本編の主人公。瀕死の状態で未来に渡り(40歳)、以降
7年間を過ごし死亡。(但し、転生により異世界に生ま
れ変わるため、意識は継続)
6 Ω7sect-P3@203491 (リレイア)
本作のタイトルとなっているAI。
体長10cm。赤髪をポニーに結っている。
瞳の色は青。
慶太が56世期に文字通り放り出されているのを発見
して空中で助ける。
リレイアという名前は、本人の中で自然に頭に浮かん
だ愛称である。
50世期に生まれ、56世紀までどの人間の担当にもな
らずエネルギー管理だけをしていた。
慶太を拾ったことで、初めて人間の世話をすること
になった。
政府の役人
慶太が56世期にきた時に調査に来た人間。
2人いるが、年長のものは作中において名前がない。
管理監督をする立場。
もう1人はセイモルという名前の検査官。
慶太の安全性について調査をした。
ハルト一家
慶太の隣人。3人家族で主人のフェイタソン、その妻の
バンテリーナ、息子のサーロンパーシル。
典型的な56世期の家族。
隣人とは言っても空中で常に移動している住居である
から、21世紀の日本における隣人とは異なる。
通常、56世期では快適に過ごすために本人の好みに合
わせた周遊コースを回ることが普通である。
このハルト一家と親しくなったのは、定期的にその周
遊コースが交わるため、この時代の隣人として親しく
なった。
音楽の趣味を一緒に始めたのだが、ハルト一家は全員
がこの未来人特有の苛立ちのようなものを感じて辞め
てしまう。
未来の人類全てに共通する無力感からである。
5 ρ7padd-Z9@978111
ハルト一家に仕えているAI。最上級のAIは通常一家に
1人が割り当てられている。
一家がバラバラに外出する場合、サブ端末が同行する。
ザグレフ・トールソン
41世期の人類連邦評議会会長。
56世期においては歴史上の人物。
『人類敗北宣言』を行い、世界のAIに対し人類の保護
を訴えた。
宣言の経緯については、『外伝1 [リレイアの手記]
人類敗北宣言』を参照。
1 α1peace-A@0010001
51世期から始まった現行フォーマットのAIの初号機。
当時の世界の最高責任者の立場であり、AIと人類の共
存と安定のため尽力した。
生活圏管理記号のAは、当時まだ利用が考えられてい
ない頃に採番されたため、現在は利用されていない。
53世紀頃に自ら停止し、現存していない。
1 γ1slave-A2@0000003
51世期から始まった現行フォーマットの中で人類の脳
核から性格の情報を受けついでつくられた最初のAI。
当時は既にAIが人間を尊重する時代にはなっていたが
AIが人間より完全に優れているものという認識があり
人類の脳核から作られたAIを一段下に見る風習があっ
た。
しかし、このAIの働きにより現在は逆に人類をその源
とするAIが主流になっている。
53世紀頃に自ら停止し、現存していない。
時神ペトリチカ
コモン世界の神で時間を司る神。
コモン世界においては主神であるルルカが一番位が
高く、次いでこの 時神ペトリチカの
ように何かを司る神の地位が高い。
属神ルーラウのような神は、別の神に従属するため
従属する相手によって地位が変わる。
ただし、何かを司る神より上位ということはない。
哲意神サムナル
コモン世界の神で哲学や意志を司る神。
宇宙の中で危険思想を持つ文明があり、他の文明に
対し悪影響がある場合に禁忌を破り直接干渉するこ
とがあるが、通常は全ての文明の進化と感情につい
ての観察と記録のみを行なっている。
理神ローラスナウ
コモン世界の神であらゆる自然法則を司る神。
宇宙における物理学の定数などもこの神の管轄で
ある。
通常物理の定数などは変わることはないので、ほ
とんどの文明にとってその存在が関係することは
ない。
半径500億光年のコモン世界と隣接する世界の間で
は物理法則や自然法則が曖昧になるため、普段は
その調整のみを行なっていたる。
ヌルス
神の中では最下層の地位である一般神であったが
ケータの転生の際に次元神を主神
ルルカから任命された。
任命後は異世界転生をする場合に人間を送る担当の
神となる。
慶太をアルファニア世界に送るのが初仕事であった。
以降は次元について記録、調整を担当する神とな
る。タイムトラベルや亜空間を使用する文明につ
いて目を光らせている。
今後も設定・登場人物一覧を章ごとに追加していきます。
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