15/24
病院での出来事
薬の香り
病院だな
メールを見てみると件数128
きもっ
伊織の焦ったメールから始まり、途中から姉さんのメールが続いてきている
そして、最後にごめんなさいと雫から
そして、今もう一件きた
雫がドアを開いてこちらを見ていた
雫は座って僕を見る
『なんで見捨てなかったんですか?』
あー、あの時か
『どうせ見捨てても倒せなかった』
『それは建前ですよね?見捨ててあの怪異と戦うことはできた』
本音を送る
『僕、君嫌い』
あっ、やばい。
雫が涙目になっている
『僕は物心ついた時から独りぼっちだったんだ。仲間って初めてだから』
雫がポカーンとして、口で話し始める
「私も独りぼっちでした。家族はいましたけど、才能に嫉妬されてですね。私も仲間は初めてです」
顔を真っ赤にして雫が言う
『あっそうだ。お互い敬語をやめないか?』
『そうですね』
メールに戻ってしまった