高校
僕は目覚めると裸で紙に埋もれていた
「おはようございます、幾兎様。」
コクリ
「美玲さんの情報から、私はあなたの体の中に複数の怪異が発見されましたどれも危険度Sの化け物ばかりで、それが練りこまれています。おそらくあの地獄でも生きていけたのはこの化け物の影響と思われます」
まるでマグロの解体ショーでも始まるのかと思われてそうなほどジロジロと見られている
「誰がそんなことを」
「哀れだな」
「どうせ、先祖がらみとかだろう?」
「それが蝶蛾 幾兎は孤児であり、身元が判明できていません」
「はぁ?」
一人の老婆が手を挙げると
今まで騒がしかった場の空気がシンっと静まり返った
「即刻、死刑でどうでしょう」
「ですが、罪を犯していません。そんなの国が認めますか?」
「関係ありません。偽装はいくらでもできるます。所持者の情報は一切、国は持っていないのですから。」
「確かに、俺は賛成だ」
しかし、小学校の時の先生が手を挙げ立ち上がる
「そんなことは私が許しません」
すると、周りの人たちはざわめき醜く怒りだした
「最年少、Sランクだからって調子に乗るなよ」
「Sランクは世界でも10人しかいない、どういう意味かわかるな林道」
「くっそ」
「蝶蛾 幾兎は僕が預かります」
僕は先生に手を引かれ、会議室?のような所からでる
「久しぶりだね。幾兎くん」
コクリ
「君には万が一が無いよう白面金毛九尾と酒呑童子を出せないように呪いをかけたことは一応報告しておくね」
白と酒呑童子の札を取り出すが反応がない
だけど一気に呪力を込めれば解けそうだ
「君を高校で管理することになった。これ高校のセットね。じゃあ、バイバイ」
足元にあった陣により僕は蝶蛾家へと送り込まれた
「お帰り、幾兎」
姉さんが抱きついてくる
最近、密着度が高すぎるような気がする
「伊織にはもう会った?」
フルフル
「そっか、じゃあ脅かしてあげようね」
コクリ
僕たちはそそくさと準備する
宅配便の荷物に僕が入っていたというアホそうな作戦だった
そして、伊織が家に入るのを見計らい僕は宅配便の荷物の中に入る
そして、姉さんがインターホンを鳴らす
「宅急便でーす」
伊織は出てこない
「あの子の性格忘れてたわ」
姉さんが着替え僕を伊織の部屋へと運んだ
「今日はね、伊織にプレゼントがあるの。これ、開けてみて」
「いら・・」
バサッ
ぼくは段ボールから体を出す
リアクション無し
ってか相変わらずニコニコしてる
「幾兎、なんか言って?ちょっとわかりづらいわよ」
「・・・」
話せないものはしょうがない
伊織はというと泣いていた
「やっぱり、よかったぁ」
僕の胸で泣く
相変わらず、目の下にホクロがあった