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このパートは性的な描写を含みます。
「あの……ね」
黒髪村では林の中で篝が立ち止まり、口ごもるようにいった。
「うん?なんや?」
於仁丸も歩みを止め優しく問いかける。手は繋いだままだ。
木々を吹き抜ける風が気持ちいい。
森の小道にふたりの他人影はなく、木漏れ日が篝の艶やかな黒髪にきらきらと輝いている。
大きな瞳を縁取る長い睫が伏せられ、ふっくらとした小さな唇が動くのを於仁丸は見ていた。
おそらく篝にまさる女は都の上臈にもいまい。逡巡するさまも可愛らしい……と、思った。だがそれにしても、今日は会ったときから何やら篝の様子が変だ。さくら色の頬も心なしかこわばって見える。
「なんや、いうてみ?なんぞ心配事でもあるんか」
於仁丸はもう一度、優しく繰り返した。
「うち……、あの……」
目を伏せたまま篝は一度は口を開いたが、うつむいてまた押し黙ってしまった。
「どないしたんや……ええからいうてみ?なんかあったんか?心配事やったらわしがなんとでもしたるからいうてみい」
そういいながら両手を篝の頬に添え、顔を上げさせた於仁丸は息を呑んだ。
篝の睫に涙が溜まっている。やがてそれが頬を伝ってこぼれ落ちた。
「……篝……」
「うち……」
と、すすり上げながら篝が震える声でいった。
「からだが出来てきたから……お婆さまが……そろそろ……あの……」
於仁丸は一瞬で全てを理解した。
篝はもともと閨房での毒殺を目的に育てられた少女だ。これまではまだ幼い体であったためもっぱら指技や口技を仕込まれてきたが、いよいよ体を開いて男を凋落する術を体得させようというのだ。
於仁丸は篝を抱きしめた。
己れすら見たことがない篝の裸体を、しわくちゃの婆がくだらない張形で嬲るのか……
わけのわからない怒りが胸を焼く。身から火が出るようだったが、それがこの村の在りようであり、お婆、ましてや腕の中で涙ぐんでいる篝が悪いはずもないことは於仁丸にもわかっていた。
於仁丸は必死に己れの心を抑えつけると
「大丈夫や……なんもこわいことなんかあらへん。お婆がうまいことやってくれる」
と、精一杯の落ちついた声音でようやくふりしぼるようにいった。
「ちがうの……」
「……え……?」
於仁丸の背中に廻された篝の腕に力がこもる。
「うち……道具なんかで破瓜されるのはいやや……それやったら、於仁丸に……してほしい……」
於仁丸は抱きしめた腕をゆるめると、再び篝の頬を取ってその顔を覗き込んだ。
頬が紅潮しているのは、先刻の告白のせいだろう。潤んだ瞳が黒曜石のようだ。
「この先に小屋がある……行こ」
うわずった声をまるで他人のそれのように感じながら、於仁丸は篝の手を取った。
ふたりは転がるように駈けだした。
森の奥の川縁の、その小さな掘っ立て小屋は漁をする際に使う村人がいるらしく、人気はないが中は存外きれいに保たれていた。
茅を葺いた屋根は手入れが悪くところどころから光が漏れていたが、それもふたりには却って都合が良かった。
於仁丸は野良着を脱ぐと筵の上に敷き、そこへ篝を誘った。
いつかは、と夢見ていたが、その日は来ぬかも知れぬとも思っていた。無理強いするつもりはなかったし、己れの毒をよく知る篝が自分を誘うとも考えにくかったからだ。於仁丸は背中に廻した腕で篝を支えながら、もう一方の手をそろそろと篝の襟元に差し入れた。
指先に吸いついてくるような肌理だ。
「あ……」
小さくため息が漏れた。
「ほんまは……ずっと、こうしたかった……」
体をすり寄せるようにすると、篝も応えた。
「うちも……」
於仁丸の指が小さく薄い篝の胸をためらいがちにまさぐる。
やがて微かな突起を捉えた。
「……っ」
篝がのけぞる。同時に指先から甘やかな痺れが全身を駆けめぐり、於仁丸も思わず息を呑んだ。
「ごめん……!きつかったか……?」
いつもは自信たっぷりなのに、些細な自分の反応にうろたえる於仁丸が愛おしい……
篝は笑おうとしたが、於仁丸の顔が涙でにじんだ。
「ごめんな。わしも初めてやから……加減がようわからん……」
「大丈夫……於仁丸の手、優しいて気持ちがいい……」
それは本当だった。幾条もの糸をまるで生き物のように操る於仁丸の指は力強くそれなのに繊細で、篝を思う気持ちがその指遣いから溢れてくるのがわかる。
小屋の中に甘い匂いが漂いはじめた。篝の上気した肌から発せられる体臭だ。
胸元に差し入れた手で篝の襟をくつろげ、於仁丸はそのちいさな白い肩に唇を這わせた。
「ああ……」
声が震える。
体で受け入れたことはないにせよ、この身はすでに男を知っている……
村の男に触れられたときは恐怖と嫌悪が先に立った。男とお婆の手管に体は熱くなったが、心は冷めたままだったし、恥ずかしさに消え入りそうだった。
それが……
ただ触れられ、口づけられただけで、こんなにも満たされた気持ちになるなんて……
だが一方で先刻図らずも「はじめて」と告白した於仁丸に対し、教え込まれた官能で応える我が身がひどく申し訳なく哀れにも思えて、篝は溢れそうになった涙を必死にこらえた。
於仁丸は篝がこれからされようとしていることを知っているが、まさかすでに他の男の指が篝を嬲ったとは思ってもいまい。於仁丸はこれまで篝に技を教え込んできたのはお婆のみだと思っているのだ。
決していうまい……そう篝は固く心に思った。
事情を知る於仁丸はきっとうちを許してくれる。でも心は傷つくに違いない。うちを大切に思ってくれていればいるほどに……
「帯……解いてもええか」
於仁丸のかすれた声に篝は我に返った。
「待って……自分で脱ぐから」
あわててそういったが、於仁丸は手早く篝の帯を解くと着物の前をくつろげてしまった。
「いややぁ……!」
半泣きで思わず襟をかき合わせようとする篝の両手を掴み、強引に下ろさせる。
真っ白な、やわらかく滑らかな肌。幼い裸体に赤い腰巻きがなんとも艶めかしい。
ふたつの小さな桜色の突起が固く尖っている。どくん、と大きく己れの中心が脈打つのを於仁丸は感じた。
「きれいや、篝……恥ずかしがることなんかなんもなかろう」
そういうと篝を抱きしめ、耳元で囁いた。
「わしのもんや。そうやろ?……誇らしゅうてならん……」
「……うん……」
篝も於仁丸に廻した手におずおずと力を込めた。
「篝は於仁丸だけのものや……うちを、於仁丸のものにして……」
張りつめた腿に指をすべらせ、腰巻きの下に這わせる。
びくっと身を起こした篝がその手を掴んだ。
「……なんや?くすぐったかったか?」
からかうように笑った於仁丸だったが、篝の怯えたような表情に笑顔を消した。
「待って……うちに、触ったら」
「大丈夫や」
そのことか、と再び笑顔になる。於仁丸は諭すように優しく
「おまえの毒はわしには効かん。知っとるやろ?」といった。
「そやけど……」
「小さい頃からずっと一緒におるんやで。もう慣れとるのや。だいたい」
と、於仁丸は言葉を継いだ。
「おまえの毒にやられるんやったらとっくの昔に死んどるわ。口も何遍も吸うたやろ?」
そういわれて篝は頬を赤らめると恥ずかしげに身をよじった。於仁丸と絡めあった舌の感覚をまざまざと思い出したのだ。裸で抱き合っているのに口を吸った記憶に頬を赤らめる……そんな篝が、於仁丸には可愛くてたまらない。
篝の腕の力が抜けたのを感じ、於仁丸は再び指を這わせた。固く閉じられた腿の付け根に少しばかり強引に指を差し入れると、そこが熱く潤んでいるのがわかった。
「少し……力を抜いてくれ。これじゃおまえに触れん……」
「ほんまに……大丈夫やろか……」
まだ心配している。
於仁丸は少しばかりいじわるな気持ちになり、篝の潤みをすくい取るとその眼前に突きだした。
「いや……っ!」
一瞬何を見せられたのかわからなかったようだったが、次の刹那篝は顔を背けると両手で覆ってしまった。
表情は見えないが、首筋から胸元まで朱を散らしたように染まっている。
於仁丸はといえば内心気もそぞろだったのが、恥ずかしがる篝の様子に少し落ちついてきた。
「きれいやないか……キラキラしとる」
もう一方の腕で篝を抱いたまま、指をかざして於仁丸はそういった。
それは本心だった。指にまとわりついた透明な潤みに、破れ屋根からの光が反射していた。
「もったいないから舐めてまおう」
その言葉にあわてて篝が振り返る。
「やめてそんな……!そんな……毒やのに……!」
思わずゆるんだ篝の腿にすかさず於仁丸が己れの腿を割り入れる。
「あ……っ」
向かい合う形になった於仁丸はにやっといたずらっぽく笑うと、やめさせようと掴んだ篝の指ごと、潤みに濡れた指を口に入れた。
「ああ……!」
於仁丸の形のいい唇がいやらしげに動き、白くきれいな歯並みから覗く舌が篝の指を舐め上げるさまに、篝は眼を反らすことができずにいた。
「……吐き出して……そんな……汚い……」
だがその言葉に力はない。
「可愛い篝の身のうちから出たものやぞ?わしには何もかもが愛しい……汚いなんてことがあるかい」
一方の於仁丸は篝の様子を楽しむ余裕すら出てきた。
柔らかく熱い舌がちろちろと伸びては指の股まで丁寧に舐め取り、つつくごとに、篝の体の中心に甘い痺れが走る……
とろけるような篝に、於仁丸も再び切迫してきた。
抱きしめ、耳元で囁く。
「なあ……もう、……我慢でけん……
もう、ええか……?」
篝は快感に身を委ねていたが、於仁丸の切なげな甘い声に我に返った。
「ま……待って。ちょっと、待って……」
「こわがらんでええ。優しいするから……」
於仁丸はやはり破瓜の痛みがこわいのかと思ったのだが、そうではなかった。篝は先刻脱いだ着物の袂に手を入れると、何やら紙包みを取り出した。
それを於仁丸に手渡す。
「怒らんといて……ねえ」
於仁丸は頭の芯が冷えるのを感じた。包みを解かずとも、それが何かわかった。
「それ使って……うち……恥ずかしいけど、こっそり持ってきたの……」
於仁丸は包みを土間の隅に転がすと、にべもなくいった。
「いやや」
「於仁丸」
於仁丸の拗ねたような、傷ついた表情に心が痛む。
「自前の立派なもんがあるのに、なんで張形なんぞ使わなあかんのや」
「ごめん、於仁丸。許して……そやけど……」
「おまえかてさっき張形なんぞで破瓜されるのはいややていうたやないか」
みなまでいわせず、たたみかける。その語尾はいささか厳しく、篝は怯えたように涙ぐんだ。
「……」
於仁丸はまた何かをいいかけたが、息を吸い込むと篝を抱きしめた。
「泣かんでええ。わしは怒っとりゃせん。篝……おまえはなんも心配せんでええのや」
「そやかて……」
と、嗚咽しながら篝がいった。
「お婆さまがいうとった……あそこは男の一番弱いところやて……そやから……いくら於仁丸でも……
うち……」
「心配すんなて。大丈夫や」
もう一度於仁丸がいった。幼な子をあやすような優しい声だ。
「さっきもいうたやろ。おまえの毒はわしには効かんのや。ずっと今まで一緒におるのが何よりの証拠や。わかるやろ?」
「…………」
「小さいときのこと、覚えとるか?おまえが熱出して、わしが見舞ったときのことや。おまえはあのときもえらい心配しとったが、結局なんでもなかったやろが」
篝は於仁丸の右手にそっと己れの手を重ねた。
於仁丸のその掌には、今もうっすらと幾筋もの傷が残っている。
幼い日、毒にあたって寝込んだときに、心配した於仁丸がこっそり枕元に訪ねてくれたことがあった。そのとき吐いたものを於仁丸が始末してくれたのだ。口元の汚物を優しく拭ってくれた。
後日於仁丸の右手に包帯を見たときは肝が冷えたが、於仁丸はそれを解き、傷を見せてくれた。
刃物で切ったような、幾筋もの鋭利な傷……於仁丸は
「おまえが心配で、糸で切ってもたのや。爺いに気い抜くなてえろう怒られたわ」と笑っていた……
「…………」
篝は黙ったまま、やがて消え入りそうに小さくうなずいた。
「おまえは大事なわしの宝や。あんな張形にくれてやれるか」
篝はまた小さくうなずいた。幼い頃の思い出、今於仁丸に隠していること……様々なことが胸に迫り、また涙が流れた。
「泣くな。なんも気に病まんでええ。せっかくこうしてふたりでおるのに……」
そういいながら、於仁丸は篝の手を取り己れの陽物に導いた。
「あっ……」と顔を赤らめる篝に
「おまえが泣くから、さっきまで張り切っとったのがしょんぼりしてもたやないか」
そういたずらっぽく笑いかける……と、思いもかけず篝の指がやんわりとそれを握ってきた。
「……ちょ……っ、篝……」
やわやわと篝の細い指に揉みたてられ、瞬く間にそれは硬く張り切ってきた。
「さっきの、おかえし……」
濡れた頬で、篝が微笑む。
於仁丸も笑った。於仁丸は篝の頬の涙を舐めとるといった。
「そうや。おまえは笑っとるのが一番ええ」
己れの指技に切なげに眉を寄せ、吐息を漏らす於仁丸が愛しい……
これまで張形を含まされ、掴まされても、嫌悪感と恐れしかなかった。
男はなんと醜怪なものを身にぶらさげているのだろうと思っていたが、今手の中でびくびくと脈打っている熱いかたまりは愛しい於仁丸の分身のようで、この上なく可愛らしく、大切なものに思えてくる。
「……於仁丸……好き……」
篝の艶を含んだ声に於仁丸は睫を上げた。
肌が上気し、輝いているのがわかる。篝が十分に潤んでいるのを確かめると於仁丸は篝の手を取りそっと外し、潤みへと押し当てた。
「ええか……?」
耳元で訊ねる。
熱い息が耳朶をくすぐり、かすれた甘い声と相まって、篝の官能を押し上げた。
「うん……」
と、素直に篝はうなずいた。
篝の細い腰を抱き、位置を確かめると強く打ちつける。
「……っ!」
声にならない悲鳴を飲み込み、篝の体が後ろへと逃げた。何度か試みたが、うまくいかない。
「篝」
「ご……ごめん……」
痛みに震える声で篝がいった。
「勝手に……体が……」
「あやまらんでええ……こわいんやろ?わかっとる」
動揺を押し隠し、優しく於仁丸が応えた。
こわくはない。はやくひとつになりたい。だが痛みに勝手に体が逃げてしまうのだ……
「ごめん……於仁丸……」
情けなさに涙ぐみながら篝は繰り返したが、於仁丸はその涙の意味を取り違えた。
己れの未熟な性技が恨めしい……
村の大人に何度か誘われたことがある。肉の愉しみとしてのみならず、男女の営みを知っておくのも技能のうち、といわれたが、その度に篝の面影がちらついて誘いを遠ざけてきたのだ。
だがそれは間違っていたのかも知れぬ……
年かさの手慣れた男なら、相手が処女であってもきっと上手くやれるのだろう。少なくとも愛しい女をこんなにも苦しめることはすまい。
篝の痛がりように、於仁丸は子供の頃、薬湯で右手を焼かれたときの痛みを思い出した。
先刻篝に話したあのとき、本当は篝の吐いたものに触れて爛れた掌を誤魔化すために、自らそこを傷つけたのだ。
それをお婆に見咎められた。お婆は利き手が腐り落ちたらどうするつもりじゃと於仁丸を叱責し、その手を毒消しの薬湯で洗ってくれたのだった。
あのときの焼け火箸で抉られたかのような痛み……だがそれは、今も残る傷と共に、幼いなりに篝の心を守ったという誇りの記憶でもあった。
わしは間違ってない……
改めて於仁丸は思った。
誰よりもわしが一番、篝を大事に思っている。手練れの大人なら篝を苦しめず、破瓜してやれるかも知れん。わしではきっと、もっと篝を泣かせてしまう。
だがそれでも、わしに抱かれる方が篝にも幸せなはずや。
篝ははじめての体をわしにくれるといった。それならわしも、はじめてを篝にやりたい……
於仁丸の思いを知ってか知らずか、篝が四肢を絡みつけてきた。
「うちは平気やから……お願い。早う……もう、逃げへんから……
於仁丸のものに、……早う……なりたいの……」
篝の健気さに胸が一杯になる。於仁丸は息をつめ、とうとう篝を貫いた。
「うあ……あっ……!」
耐えきれずに篝が呻いた。
まるで身をふたつに裂かれるような痛みに涙があふれる。
先刻可愛いとすら思ったものが、今は猛り狂って己れを引き裂こうとしている……篝の全身からはどっと脂汗が吹き出した。
「歯を食いしばったらあかん……!ゆっくり、息をして……」
「……っ」
息をしようにも肺すら痛みで詰まってしまったようだ。だが篝はなんとか息を吸い込み、浅く吐き出した。
薄い胸が大きく喘ぐ。於仁丸が篝の髪を撫で、汗で張りついた額のおくれ毛をかき上げてくれた。
「苦しいか、篝……」
そういう於仁丸の表情も苦しそうだ。
割り裂かれたばかりの篝の内はきつくきしんで痛いほどだった。
「もうちょっとだけ、こらえてくれ……すぐに終わる……」
腰の辺りの熱いものがふくれあがり、もう爆発しそうだ。ほんの少しでも動くと、そのたびに脳天に火花が散る。
それはとうてい快楽とは呼べない感覚だった。それでも、その感覚に捉えられ、もう逃れられない……
「もう、あかん……!」
「於仁丸……!」
篝が四肢に力を込め、汗に濡れそぼった体を押しつけてきた。
その刹那、於仁丸の中心で何かが爆ぜ、それが脳天へと突き抜けた。
「於仁丸……好き……!」
篝の声が、夢の中のように囁いた……
日はまだ高く、川面にきらきらと光が反射している。
先刻まで小屋で睦みあっていた於仁丸と篝は、今はきゃあきゃあと子供のようにはしゃぎながら裸で水遊びに興じていた。
汚してしまった於仁丸の野良着は篝によってきれいに洗われ、今は小屋の前に干してあった。
「わし、おまえを絶対離さんからな」
水の中で篝を抱きしめ、於仁丸がいうと、甘えたように篝も応えた。
「うん……ずっと、離さんといて……」
ふたりの間にはただ幸福だけがあった。