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「まあ、そんな事を考えて仕方がないか」
銃撃の音が至る所で聞こえ、無人となった建物が至るところで見え、今にも崩れそうな建物の中をひっそりと物音を立てないよう注意深く進んで行く 。
辺り一面には、埃を被ってまるでここが美術館である事を忘れてしまいそうな光景だった。
壁にはフランスのパリのような絵からピカソが書いたか有名なものまで幅広く掛けられていたがどれも額縁がボロボロで古く黄ばんでいるのが見える
「どうやらここはかなりの間使われていなかったらしいな」
まるで蔵のように美術館全体が静まり返って何処にも手が付けられていなかった。
「誰もここにはいないのか....」
(とりあえずは状況を確認する事が必要だし辺りを見渡す事にするか)
床を見渡すと散財するガラス破片と大量の薬莢が散乱しているのが確認できる。
オマケに建物の中はまるでサウナのように暑い,窓から入ってくる日差しは床を焦がすように熱くさせ、まるで焼けた鉄板の上を歩くかのような感覚を感じさせる。
「 風が通らない密室のような建物の中でこの季節の中、エアコンもないとこうも蒸し暑いのは堪えるな 」
まるで暖房を付けたかのような熱気があり汗が首から噴き出してくる。
中東のシリコンバレーと言われたイスラエルは今やすっかり大国の一因だ。
1923年オスマン帝国の滅亡から中東は2033年の現在に至るまで中東の火薬庫のまま、混迷な場所となっている。
いまだに内戦と戦争を続ける中東諸国各国はイデオロギーの対立や、宗教の違い、民族の違いなどあらゆる面で対立を続け、ここロードもそれを象徴するがの如く砲撃の音が四六時中鳴り響いていた.
アメリカの1極覇権の崩壊は世界の不安定化をもたらし、イランから支援を受けたイスラム武装勢力とイラン国防軍がヨルダン、イスラエルに侵攻
わずか1カ月でヨルダンを占領、イスラエル領土の北部40%を占領するもサウジアラビアから支援を受けて何とか,撃退に成功する。