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第一話 彼女の病気

俺がはじめて彼女と逢ったのは、まだ7歳のとき。

であって少ししかたっていなったのに俺は彼女に恋をした。

だけど、彼女がいつも明るく振る舞っていた為か、事の重大さを理解していなかった。

偶然耳にした彼女の担当医と母親との会話。それはまだ幼かった俺にはとても信じがたいモノだった。

「あの子は、助からないんですか?どうしようもないんですか?ただ死を待つことしか…。」

「彼女の病気は異例で手術以外の治療法が見つかっていません。手術するほか助かる方法はありませんが……とても難しい手術でして彼女自身が生きたいと思わない事にはどうしようもありません。このままでは‥‥。」

それ以上聞けなかった俺は耳を塞ぎ走りだした。

どこかにいってしまう?

そんなことを考えた。

このままでは…

このままでは…

「このままでは、何?」

耳にはまだ医師の言葉が残っている。

その言葉は幼かった俺に大きなショックを与えた。

俺は走り続け、周りの景色などの全てのものがモノクロに見えた。

沢山の人にぶつかった気がする。

それすらも記憶できないほどに俺は壊れていた。

なにも知らなかったからか、その時の俺は死ぬという言葉に虚しさをすら感じなかった。

「死んじゃうかもしれない?」

呟くと急に苦しくなり頭の中は《死》という言葉で溢れた。

訳の分からないモヤモヤと一緒に…。

「そうだ!いきたいって思えば助かるんだ。…だったらなに…も心配…。」

そして俺は、はじめて彼女が今まで一度も〈生きたい〉と言わなかった事に気が付いた。

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