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転移しまくるJKトリオ――港区の実家は太い  作者: 青い水


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相部屋でトイレはおまるだなんてイヤすぎますー!

いざ作戦決行という時点で、当時のパリの宿泊事情という現代人にとっては過酷な現実が突きつけられます。

桜「さて拠点となるホテルなんだけど....」


翼「各社AIをすべて召喚して調べたよ。残念ながらこの時代はホテルと呼べるような施設は存在しなかった。あっても宿屋、それも衛生面でも防犯面でも最低レベル。相部屋で雑魚寝は当たり前。もし殺されなくても、強姦されて妊娠して全員3人の子持ちになってしまう。」


紬「え?マジか?キャンプセットを置いて来ちゃったけど、どうしよう?初体験が強姦はいやだよう!」


翼「一番安全なのは、修道院に巨額の寄付をして泊めてもらうことかな。」


桜「なるほど、修道院なら暴漢の夜襲を受けることもなさそうだ。」


翼「で、各社AIの統一見解として、安全と最大の衛生を約束してくれそうなのが、ヴィジタシオン修道会。」


桜「なんだ、その訪問よろしく修道会みたいなのは?」


翼「一時的に避難や静養を必要とする女性を受け入れる修道会。訪問してねの意味だよ。もちろんキリスト教徒に偽装しなければならないのは大前提。」


紬「ならそこにしよう。安全第一。さっそく行こう。」


**************************************


青水「そういえば翡翠もマノンを助けたな。小説版のマノン。」


翡翠「はい、最初から大仕掛けで臨みました。」


女神「大仕掛けの色仕掛けだったな。」


翡翠「まあ...そうですけど...そこまであからさまに言わなくても...」


青水「どうやったんだっけ?」


翡翠「私はまずデ・グリューをマノンから引き離すことにしました。あの男と一緒にいるとろくなことになりません。なので、まずデ・グリューに接近して媚薬の術式を発動しました。彼は一瞬で私に夢中になりました。トリスタンがイゾルデに夢中になったように。」



挿絵(By みてみん)



女神「そしておまえはそのままデ・グリューといっしょに船に乗り、大西洋にそいつを突き落とした、と。」


翡翠「ちょっと、歴史を改竄しないでください、女神様。私は分身を召喚してデ・グリューと一緒に船に乗せたのです。その前にマノンから身分証と乗船券をもらって分身に渡したので、分身はマノン・レスコーとして船に乗れました。」


女神「そのまま分身は逃げられない船の上でデ・グリューの毒牙にかかり....」


翡翠「いいえ、分身とは常時念話で交信できます。指示を出して、良いタイミングで“助けて!犯される!”と大声で悲鳴を上げて甲板を逃げ回り、船尾から大西洋へダイブ。私はその瞬間に分身を収束。何の問題もありません。」


青水「かなりエグい。」


翡翠「こうしてデ・グリューは単身でニューオリンズへ向かい、あとは知ったことではありません。私は偽名を使ったマノンといっしょにニューオリンズではなくチャールストンへ向かいました。とても景気が良い町です。そこでマノンは持ち前の才能――水商売と風俗業の才能――を存分に発揮して大成功したのです。」


青水「そして清純派の翡翠に何てことをさせるんだと大炎上.....はしなかった。」


**************************************


桜「100リーヴルの寄付で快く受け入れてもらって良かった。」


翼「この界隈、わりと良い地区みたいだから通行人の質も高そうね。」


紬「はい、これ、私が手を入れたフランス語の質問。全部で3枚あります。でもその前にフランス語の練習をしてね。お声がけをせずにいきなり質問票を見せるわけにはいかないから。」


桜&翼「ウィ、マダム!」


紬「質問しても良いですか?”Excusez-moi, puis-je poser une question ?”」


桜&翼「エクスキュゼ・モワ、ピュイ・ジュ・ポゼ・ユンヌ・クエシオン?」


紬「相手がウィと言ったら、これを読んで、何か答えたいと思ったら手を挙げてください! “Si vous lisez ceci et souhaitez répondre, veuillez lever la main! »」


桜&翼「スィ・ヴ・リゼ・セシ・エ・スエテ・レポンドル、ヴィエ・ルヴェ・ラ・マン!………… ちょっと無理!最初のクエシオンまでで精一杯。そのあとはすべて紙のテロップにして!」


紬「それもそうか。じゃあこれだけ。もし何か話したくなったら手を挙げて、私がサインを出したら話してください。 » Si vous avez quelque chose à dire, levez la main! Je vous donne le signal et après cela vous parlez! OK? » 」


桜&翼「スィ・ヴ・ザヴェ・クェルクショーズ・ア・ディール、ルヴェ・ラ・マン!ジュ・ヴ・ドンヌ・ル・シグナル・エ・アプレ・セラ・ヴ・パルレ!………… やっぱ無理。別れて聴き取りは無理。3人で行こう。」


3人はまず修道会内部でテロップの聴き取りをして、相手の返答は録音した。部屋に戻ってその返答を音声から字起こしして翻訳した結果、ジェロント氏を知ってる人は何人かいたが、女性と一緒という情報は得られなかった。


桜「修道会の人だから、そういう浮世の情報は入ってこないかも。町へ出てみよう。」


 セーヌ河畔で裕福そうな建物が並ぶ方角に歩きながら、3人はしばしば通行人に声をかけ、情報を探った。10人ほど声がけをしたら、ジェロント氏が若い女と一緒でとても楽しそうに暮らしているという情報を得た。そしてついでに、紬の機転で、ジェロント氏の住所も手に入れた。


桜「ナイスだ、紬。これから美少女探偵ツムギと名乗ることを許そう。」


紬「いや、そんなこっぱずかしいあだ名はいらねえ。」


桜「これでジェロントとマノンの状況はフェーズ2であることがわかった。これは都合が良い。」


翼「なぜ?」


桜「フェーズ1だと燃え上がってる2人を相手にしなければならなくてしんどい。なんか馬に蹴られる役回りになった気になる。フェーズ3だと、もう渡米が決まってるから救い出せないかもしれない。アメリカ行きの船に乗られたらもうお終い。いや、私たちも船に乗ってアメリカまで同行するという手もあるかもしれないけど、船酔いで死ぬ。1ヶ月以上かかる。死んでからゾンビになるかも知れない。なので無理。」


紬「今ならデ・グリューの介入を阻止するだけで何とかなるね。ジェロントの助けを借りれば簡単かも。」


桜「そういうこと。マノンにはジェロントと最後まで添い遂げてもらおう。」


翼「はっはっは、そりゃいいや。金に目がくらんだ女の末路はそうあるべき。己が責任を全うするのが大人の女。」


紬「まあそうなんだけど、翼の喜びかたが異常。」


桜「それではジェロント宅へ乗り込もう。紬、頼んだよ。」


翼「何があるかわからないから、頭にゴグルを着用し、催涙スプレーとグラネードはすぐ取り出せるように用意。」



 紬は門番にジェロント氏への取り次ぎを頼んだ。


紬「マノン・レスコーさんについて重要なお話があるのでお取り次ぎを。」


 門番はいったん引っ込み、門扉を開けて3人を招き入れた。奥から恰幅の良い初老……いやもう老人かも知れない……が現れ、3人を応接室へ促した。紬はたどたどしいがはっきりと聞こえる発音で、自分達は見ての通り外国人なので、主に筆談での会話になると告げた。


はい、フランス語未修者がカタカナで暗記するなんて狂気の沙汰です。紬は良くやっていますよ。

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