幕末の京都、慶応3年、電気忍者乙女が介入して龍馬はんを救出するぜよ
ジョン・レノンに続いて今度は坂本龍馬です。ケネディ大統領を助けたりすると歴史改変がヤバそうですが、龍馬ならいいでしょう。日本の海運業が少しだけ栄えるようになったかも。
桜「それでは行こうか、皆の衆。」
翼「事件は明日の晩だから、今日は仕込みの日だね。」
紬「龍馬はん....必ず助けるさかい...」
桜「紬、おまえ今“さかい”って言ったけど、どう着地する気だ?それ、理由を言ってるから、結論部が必要になるぞ。」
翼「ふふふ、紬の恥ずかしい強引な逆ナン。助けてあげるから彼女にしてね。」
紬「ち、違うもん...“助けるさかい...日本は任せた!”」
桜「ほー、良く言った!」
翼「うちら、今の紬みたいに怪しい西国言葉を使わんとあかん。」
桜「なんで?」
翼「幕末の京都でごわっしゃろ。」
桜「せやな。思いつくままに西国風に喋ろうぜよ。まずは異世界ゴールドば3枚一分銀に替えて軍資金を充実させっとよ。」
翼「3枚で一分銀15枚になりもっす。」
紬「賄賂にも使えますけんのお。」
桜「一分銀はだいたい万札って感じだから使いやすい....どえす。」
桜「ここや、近江屋。今はもうカラオケ屋になってるらしい。」
翼「歌ってる場合じゃなかとよ。」
番頭「いらっしゃいませ。」
桜「京都観光に来た金持ちやけど、部屋はありまんか?」
番頭「お金持ちどすか?高い部屋ならおますけど...」
翼「それでかまへん。ほれ、これは袖の下や。虎屋の羊羹やで。家族の土産にするとよかったい。」
番頭「これはおおきに。では宿帳にご記入ください。お部屋に案内させます。」
桜「ふう....さっきの設定...やっぱり取り消し!」
翼「たしかに。考えてる間に隙ができる。」
紬「うちらの日常言葉ですでに異国風なんだからそれで行こう。」
桜「それじゃ旅籠を探検に出ようか。歴史的人物と出会うかもしれないよ。」
翼「紬...おまえサインペンと色紙を用意すんなよ。」
紬「わかったよ....じゃあツーショット自撮りで。」
桜「まあ....それなら話の糸口になるからいいか。」
翼「あ、龍馬だ!」
紬「坂本さ~ん!……写真いいですか?」
龍馬「おんしゃら何ぜよ?」
桜「うちら電気忍者乙女です。故あって坂本様の護衛に参りました。」
龍馬「電気...忍者?」
紬「まあまあ、写真を撮ってから説明するから。」
龍馬「そのこまい箱が写真鏡?」
紬「ほら撮れた。」
龍馬「一瞬で写せるとはたまげたぜよ。」
桜「さて坂本龍馬さん。あなたは今夜ここで襲撃されます。」
翼「油断せずに対応できる準備をしてください。」
紬「私たちは隣の間に控えていて、襲撃と同時に介入します。」
桜「襲撃者はどうせ手練れでしょう。チャンバラは控えるべきです。」
翼「これをお使いください。強化版催涙スプレー、人呼んで熊スプレーです。」
桜「熊でも倒せるので人間なら3~4人まとめて倒せるはずです。」
紬「私たちはこの電気銃で敵を無力化し、結束バンドで拘束します。」
桜「下手人が自害しないように猿ぐつわも用意しました。」
翼「無力化して拘束した下手人は、どこに引き渡すべきかよく考えて行動してください。」
紬「誰が敵で誰が味方なのか、読み取るのが難しい時代ですから。」
龍馬「わかった。見事な策やに恐れ入ったっちゃ。その指図に従うぜよ。」
夜になり、中岡慎太郎と坂本龍馬は部屋で袖に隠した熊スプレーを握って襲撃を待っていた。障子が蹴破られ抜刀した武士が5人部屋に現れた。2人は落ち着いて熊スプレーを噴射し、敵は全員もがき苦しんでその場に膝をついた。そして、そこを狙って隣室に控えていた電気忍者乙女たちがテイザーを発射し、賊は全員が動かなくなった。電気忍者乙女たちは慣れた手つきで結束バンドと猿ぐつわで賊を拘束した。
龍馬「けんど、よう効くなあ、この熊スプレー!あっという間に動けんようにしたっちゃ。」
桜「この近江屋と土佐藩邸は目と鼻の先。ですがこのままこいつらを連行するのは...」
龍馬「わかっちょる。付き人の山田藤吉を藩邸に遣わして執政の福岡孝弟殿に取り次ぎを願い、賊の引き渡しをお願いさせるっちゃ。こやつらが何者なのか調べが付いたらこじゃんと面白いことになりそうぜよ。」
紬「うちらは帰りますが、長生きして日本のために働いてくださいね。」
桜「でも隣国に攻め入ろうとする人がいたら止めたほうが良いですよ。世界中から嫌われますから。」
翼「これ、お土産の虎屋の羊羹です。中岡さんもどうぞ。この甘みで平和のありがたみを噛みしめてくださいね。」
投稿してから気付きましたが、作戦をコンパクトにまとめたらいつもより字数が少なくなりました。でも食堂の炒飯じゃないので、量が減っても読者さんが腹を立てることもないでしょう。タイパです、タイパ。




