1/10
⑴『視力減退に関する自発的考察』
⑴『視力減退に関する自発的考察』
㈠
この文章は、そもそもが、論文ではなく、小説であることを、最初に明記しておく。とはいえ、自己の、実際の、視力減退のことを、取り扱っているので、論文的小説と言えなくもない。まあ、書きものであることだけは確かである。
㈡
丁度、5年くらい前からだろうか、自己の視力減退に気付き始めたのは。闇から闇へと移動する時、光なくしては、眼力が働かない。パソコンやスマホで、文字を見ていても、ぼやけて、かすんで見える等々、これは一体何なんだ、と言う気付きである。
㈢
そんな実情の裡にも、小説を書いたり、本を読んだりはしていたのであって、殊更に、困り過ぎる訳でもなく、ただ、何となく、見えにくいなあ、と言う感じが続いていたのであって、それはつまり、事実なのである。。