神山雑貨店 水曜日 夏 (2)
来たのは
10歳位の女の子。身長凄いちっちゃいなぁ…
『……』
「何が欲しいの?」
『……クー太』
「くーた?」
『…この前、しんじゃった、私の犬』
「具体的にどれくらい前?」
『…いっかげつまえ』
「生き返らせたいの?」
『…ちがう』
「?」
店長も疑問なのか首かしげてる
生き返らせたい訳じゃないなら何なんだ…?
『…クー太のくびわとかボール、おとながみんなすてちゃったから、思い出のものがないの。』
『だから思い出のものがほしいの』
「成程、何が欲しい?」
『クー太とあそんだときにつかったボール』
「じゃあちょっと手出して?」
何するんだろうと言う顔で女の子は手を出す。
すると真っ白なボールを店長は女の子の手に乗せた。
「目を閉じて」
すると女の子は目を閉じる
「クー太と遊んでいたときのボールを思い出して」
女の子が真剣な顔付きになった。
その瞬間、ボールが宙に浮いて光った。
「な、何が起こってるんすか…?」
「この女の子の思い出のボールに変化してるだけだよ」
相変わらず不思議な事が出来る店だなぁと感心していると
「もう目を開けていいよ」
目を開けた女の子が一気に笑顔になる
『わぁ…!』
『クー太とあそんだときのボールだ!』
『お兄さんありがとう!』
『あ、お金…』
「大丈夫。お金は払わなくて良いよ」
『ほんと?!』
「うん。もう夜になっちゃうから早くお帰り」
『わかった!ありがとう!』
女の子は足早に去っていった。
「店長、お代良かったんすか?」
「お金の代わりを貰ったからね」
「え?」
「気にしなくて良いよ。そのうち分かるから。」
「そっすか…」
·
『クー太とのボール…たいせつにしなきゃ』
『あのお兄さん…なんで羽が生えてたんだろう…?』
『ふしぎなお店だったなぁ…ふふ、』