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第8話 帰宅その後

「お前ら~飯できたぞ~」

『はーい』


 今日の晩御飯はチャーハンとわかめスープだ。チャーハンがいい感じにパラパラになった。今回はうまく出来たと思う。なぜか明里(あかり)ねえと(あゆむ)もいるが。


「なぜいるし」

「お母さんたちには言ったから大丈夫」


 どや顔でピースされても。


「姉ちゃんが無理やり」


 ドンマイ歩。


「だからなぜ?」

「かわいくなった(なつ)君といろいろしたいな。と」

「何もさせねえぞ」


 思わず胸を手で隠した。


「大丈夫」

「何が大丈夫だ。大丈夫じゃないだろ」


 俺が睨み付けると、


「ご、ご飯食べよう」


 あ、話そらした。まあいいや、腹減ったから早く食べたいし。


『いただきます』

「うーん! 夏日のご飯うめー!」

「うんうん。夏日はいいお嫁さんになれるよ」

「は? 俺はお嫁さんじゃ……うん? お嫁さんで合ってんのか」


 そういや今女の子だったな俺。


「ただ相手がなぁ」


 元から興味が無いんだよなぁ。


「夏日はそういうの興味ないからなぁ~かわいい子が目の前通っても一切見ないからねぇ」

「というか今どっちがいいの?夏日は」 


 歩が聞いてきた。


「さあ、どっちも興味ねぇ」

「ダメだこりゃ」


 そんな諦めの表情の明里ねえ。周りを見たらみんな同じ表情だった。


 ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼


「ふう~。いい湯だぁ~」

「そうだね~」

「うん……って、何でいるんだよ。というかいつ入った」


 俺が風呂に入ってうとうとしていたらいつの間にか冬火(ふゆか)が入っていた。風呂の中では俺の大きい胸が浮かんで肩が軽いので出たくなくなる。

 はぁ~肩が軽い~


「髪の洗い方教えるって言ったじゃん。寝顔かわいかったよ。声かけても起きなかったけど」

「そこまでか。疲れてたのかもな」

「うん。そうみたいだね」

「しかし、お前が入る必要はないだろ」

「小学校まで春木(はるき)と三人で入ってたでしょ? 中学校から一緒に入らなくなったじゃない? 男の子だし仕方ないかなぁって思ってたんだけど、夏日が女の子になったからいいかなぁ? と。あと力弱くなってるぽいから襲われても大丈夫だろうし」

「俺別に避けてた訳じゃないけど」

「え?」

「お前が嫌かなと思っただけなんだが」

「ほ、ほう」

「あと、別にお前の体で興奮するとか無いから」

「ふむ」

「異性の前に双子の妹の体を見て興奮するとかマンガじゃないんだし」

「ほー。じゃあ今、私の体を見ても何も思わないと」 

「うん。俺より胸小さいな~ってぐらい」

「ッ! セクハラ!」


 自分の胸を隠す冬火。


「残念だったな! 俺は今女だからセクハラにはならないんだよ!」


 そのはずだ。多分。じゃれ合いになるはずだ。


「なるわ! バカ!」


 なるのか……まあ当たり前か。


「心配しなくても俺が大きいだけだろうから悩むことはないんだぞ。むしろお前は平均よりは大きい方だろ?」

「うっさい!」


 流石にこれ以上言うと後が怖いので止めとく。その後、冬火に髪の洗い方から手入れの仕方まで数々の地獄のような説明を受け、女子って大変だなーと痛感した俺だった。


 ▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽


「なっ何で兄ちゃんがここに!?」

「ん? ああ、寝苦しかったから」


 あの後、仕返しと称し冬火と一緒に寝る事になりなぜか明里ねえまで一緒に来て、俺を抱き枕にするもんだから暑くて寝れなかったから春木の部屋で春木と一緒に寝る事にした。

 歩はどうしたって? あいつは飯食ったらすぐに帰った。なぜ冬火の部屋で寝なかったって? 冬火の布団で寝てたら何されるか分かったもんじゃねーからな。

 あと、俺と冬火の体温が高いのに比べ春木の体温は低くて冷たく、触ってて気持ちよくて寝やすいからだ。流石に一緒に寝てたのは小学校までだったが。 男二人で寝るとか誰得だよ。まあ今は女になったし別にいいかと思い、春木の布団で寝ていた所に春木が起きた感じだ。


「いやいや、何でここに」

「お前の体温低くて引っ付くと気持ちいいからな」

「そうじゃなくて。俺男だから」

「それがどうした」

「女子が男子と一緒に寝るのはダメでしょ。いくら兄弟でも」

「知らん。おやすみ」


 そう言いつつ俺は春木にくっ付いた。


「だから、色んな所が当たるんだって」


 剥がされた。


「いいだろ別に。気にしないんだし」

「俺が気にするんだって」

「別にWinwinだからいいだろ。俺は気持ちよく寝れて、お前は女子の身体に触る事が出来て。多少のセクハラは許すから」

「よくない! 俺が寝れない!」

「はいはい。おやすみ」

「え、ちょっ、ちょっと!?」


 面倒だったので無視して寝た

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