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第6話 買い物する時のテンプレ。ナンパ登場!!

少し今回は長いです。

「あ、ちょっと音楽変えていい?」

「いいよー冬ちゃん夏君にスマホ渡してー」


 一つ試したい事があったのだ。俺は冬火から車に繋いで音楽を流している明里ねえのスマホを受け取り、音楽を変えた。


「おお、歌える」


 声が高くなり、文字通り女声になったので、男の時には出せなかった高い声が出せるようになっていた。これはいい発見をした。

 アニソンかなりの割合で女性ボーカルだからな。これからは気にせず歌える。一曲サビまで歌った所で満足した後、する事がなく暇だったので寝る事にした。


 ■□■□■□■□■□


「ん、んーふう。着いたー」


 車から降りると凝った体をほぐすために大きく伸びをした。


「まさか兄ちゃん手を触られてるのに寝るとは……」

「そうだなー触りたいって言ったのは俺達なんだけど、寝られると謎の罪悪感がなぁ」

「ふふふ。(なつ)君の寝顔かわいかったぞ」

「うんうん。イタズラしたくなったよ」

「やめろ。シャレにならん」


 コイツらには前科があるからな。注意しねぇと。俺の中ではコイツらの好感度が今日は下がりっぱなしだ。今俺達は家から車で一時間ほどの大型ショッピングモールに来た。


「まずは夏日(なつひ)の下着買いに行かないと」

「そうだね。じゃあ男子とは別行動ね」

「「ほーい」」

「え? ちょ」


 春木達に手を振られ、女子二人に引っ張られていく俺。

 今の俺の服装は黒のワンピースにスニーカー、髪は頭の上の方一つに結んでポニーテールになっている。家で鏡で見た時はワンピースの色が俺の綺麗な銀髪を引き立てていて、我ながら見とれたものだ。

 もちろんワンピースは冬火(ふゆか)のだ。下着も冬火のを借りた。抵抗は無かったのかって? もちろんあったが、付けないとダメだと言われ仕方なく付けた。そんなこんなでぱぱっと買う下着を決めた俺は思った。女子の買い物は金かかるなぁ。


 □■□■□■□■□■


「ふう。酷い目にあった」


 今俺は一人で行動している。下着を買い終わった後、俺は冬火達に着せ替え人形にされていた。ズボンでいいじゃんとか違いが分からんとかあったのだか、ひたすら着せられていた。

 一つ着たと思ったら次を持ってこられ、それの繰り返しが二桁近くまで続き、結局試着した服を全部買った。二人は何も着る服がない俺のためと言っていたが、絶対違う。女子の買い物が長いというのを再確認した。

 そんな事があり、本でも買おうと考えてショッピングモールの中の本屋に向かっていた。

 そんな時、


「そこの銀髪の綺麗なおねーちゃん。俺と遊ばないか?」


 という声が聞こえた。はぁ……やっぱいんのかぁぁぁ。そう。ナンパである。

 今の見た目だとナンパされそうと思っていたけど本当にされるとは……どう断るかなーと考えつつ声がした方に向いた。


「丁重にお断りしま……ん?」


 そこにいたのは俺の考えるナンパじゃなくて小学五、六年生ぐらいのチャラい服装の男の子だった。

 いやー最近の若い子は凄いな。大きくなったらどうなることやら。しかし、視線が俺の胸に集中しているな。そのせいで俺の中ではエロガキというイメージが付いてしまった。


「なんだ? エロガキ」

「え?」


 急にエロガキと言われて固まるエロガキ。


「だってお前俺の胸しか見てないじゃん」

「!? そっそんな事ねーし」

「顔背けてもこっちちょくちょく見てるの分かるからな」

「!?」


 バレてないと思っていたのか焦るエロガキ。


「いっいいからねーちゃん! 付いて来てよ!」


 ついに強行手段にでたエロガキ。


「まずは自分の名前を言え」

「え?」

「まずは自分が誰か言え。俺の気持ちを考えてみろ。よくわからん奴にお前はホイホイ付いて行けるか?」

「行けません」

「よしっ。じゃあお前の名前は?」

宇崎優(うざきゆう)小学5年です」

「ほう。優か。いい名前じゃん」

「そ、そう? えへへ」


 もう最初の悪い印象が無くなりつつある。もうちょっと頑張れよ。


「そんなエロガキの優にはお仕置きだ」

「え、ちょっ、何を」


 優の肩を持ち自分の方に引き寄せた。そして、俺の胸のちょうど下に優の頭がきたので優の頭の上に俺の胸をのせた。

 

ぼふっ。もにゅん。


「やっぱちょうどいいサイズだなーお前」

「え、ええ、ちょっな、ななにを」


 めっちゃテンパってるぞコイツ。どうやら急な出来事に弱いようだ。おもしろい弱点見つけたな。自分からナンパはするクセに打たれ弱いって。ククク。いいおもちゃ見つけた。


「何って胸がデカくて肩が凝ってたから。お前の身長が俺の胸を置くのに、ぴったりそうだったからな」


 ほんと、ずっと困ってたんだよ。胸がこんなに重いとは知らなかった。


「そんな訳でこのまま本屋に行くぞ」

「ちょっ、えええ!?」

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