第47話 クラス対抗
「がんばれー」
「いけー!!」
ラジオ体操が終わり朝食をとって、部屋の片付けをして今は宿泊施設の体育館でドッジボールの応援をしている。
クラスごとに分かれて男女合同のドッジボール大会。なんでドッジボールなのかは知らない。男子が凄くやりづらそう。強い球投げようにも女子に当たると怖いし、弱い球だと男子に取られるというジレンマに陥っている。
「夏日ちゃーん!俺の有志を見ぶべっ」
「あ」
あーあ。知らない男子がこっち見て叫んでる間にボールが飛んできて顔に当たった。
ちゃんと見てないから。
「なにやってんだあの人」
「夏日に見てほしかったんだろうけど、ある意味見てもらえたからよかったんじゃない?」
「というか、俺あの人知らないんだが」
「夏日はいろんな所で有名だからーうちの高校だと知らない人がいないし、他校でも有名人だよ」
「マジか」
「マジマジー」
他校とか初耳なんだが。特徴的な見た目してるけどそこまでとは……
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「ふぅ。疲れたー」
俺たちのクラスは相手のクラスを全員外野に行かせて圧勝した。男子の張り切り様が凄かった。
「男子が張り切ってたねー
「夏日ちゃんに勝利を届ける!」って」
「理由はともかく、やる気があるのはいいんじゃねぇの」
「それに、夏日が女子バンバン当ててったし」
「ちょっと張り切った」
「ちょっとじゃないでしょ。
相手の女子の七割夏日が外野に行かせたじゃん」
「どれぐらい動けるか試そうとおもったら熱くなって」
「それでどうだったの?」
「男の時に比べたら動きにくいけど、そこそこ動ける」
「へー」
「あー腹が減った」
「もうちょっとでお昼ご飯だからそれまでの辛抱だよ」
「へーい」




