第34話 奏と春木が仲いい
土日投稿出来なくてすみません!
「じゃあ、僕は帰りますので」
「もっといてもいいのに」
「うんうん」
「今日日曜日だからね!?」
「いいじゃねぇか、もっといても」
「そうそう」
「さすがにこれ以上はお邪魔になるし……」
「ならねぇって」
「そうだよー」
「いや、でも……って、危ない危ない。押し切られてた」
「「ちっ」」
「舌打ち!?」
「もうちょいだったのに気がついたか」
「あーあ」
「あーあ!?」
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「お邪魔しましたー」
「へーい」
「じゃ、俺も行ってくるね」
春木には奏の荷物持ちとしてついて行かせる。
「いってらー」
がちゃ
「悪いって。全部持ってもらうのは!」
「いいんですって、俺がしたいので」
「いやいや、持つから!」
「いやいや」
荷物どっちが持つかで言い合いしてるな。お前ら仲いいな。全部聞こえてるぞ。
「悪いから!」
「持ちますから」
「うむむむ」
「じゃあ、持ちますねー」
「あっ」
「じゃあ、行きましょうか!」
「ううー」
スキをつかれて荷物を取られたようだ。最初からやらせとけばいいのに。
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がちゃ
「帰ったぞぉー!」
冬火が帰ってきた。たった二日なのにめっちゃ久しぶりな気がする。
「おかえり」
「ふぅー友だちの家もいいけど、やっぱ家が一番。ちょっと夏日こっちきてー」
「ん?」
ソファーに仕事帰りのおっさんのように座る冬火に近づいた。
ガバッ
「あー久しぶりの夏日の匂いー夏日ー」
急に抱きついてきて、おもむろに俺を膝の上にのせて変な事を言い出す冬火。なんだこいつ。
「は?」
「あーさらさら髪の毛」
「はぁ」
「夏日の匂い落ちつくぅー」
「へいへい」
「夏日ー夏日ー」
「なんなんだ」
「ふふふふふ」
様子のおかしい冬火にひたすら匂いを嗅がれてやっと解放された。
「何だったんだ」
「ふふふふ。いやー夏日成分が足りなくて」
「なんだそれ」
「なんでもないー」
「夏日ーしばらくこのままでー」
「は?なんで」
「いいでしょー?」
「はぁ」
「やた!」
このあと帰ってきた春木にまた変な疑いをかけられた。




