第19話 既に目立ってる夏日
やば、少し遅れて日が変わった
「そろそろいいぞー」
「ふう。疲れた」
「とーう!」
「がっ!?」
「「あ」」
流石に校舎内を肩車で移動するのは目立つので、一年生の教室がある校舎の玄関で歩から飛び降りた。ん? あ、急に飛び降りたから歩の頭に思いっきり尻ぶつけたみたいだ。
「歩すまん」
「気をつけて。まあいいさ、いいもの拝めたし。今日は黒か」
「人のパンツ見るな」
「見えたのだからしょうがない」
「夏日ー仕草には気をつけようよー私達にも見えたよ」
「ぼっ、僕は見てないよ!」
「ふーん。どうだった?」
「だ、だから見てないって!」
「顔赤くなってるぞ」
「!?」
「奏はすぐ顔に出るなぁ」
「もういいから! 早く行こう!」
「あ、奏もっとちゃんと見る?」
スカートの裾を持ち上げて、見えるか見えないかギリギリにしながら言った。
「見ないよ!」
耳まで真っ赤になる奏。ヤバい。めっちゃ楽しい。
「夏日、そろそろ行かないと時間がヤバいよー」
「ホームルームに遅れるぞ」
「仕方ないなぁ」
「早く行こう!」
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ガラガラー(ドアを開ける音)
『……』
ん? なんだ? 俺が教室に入ってみんながこっちを見た途端、結構ガヤガヤしてたのが急に静かになった。
まあいいや。
「うわぁ。すげー」
「一切視線を物ともしてないね」
「「うんうん」」
後ろで何か言われてる。えーと、座席は……前の黒板に貼られている座席表だと、席は出席番号順になるから、奏が列の後ろの方で、俺と冬火が当然ながら前後になり、歩が……俺の隣か。しかし、視線が凄いな。
俺が入った時から、席に座った今もめっちゃ見てくる。俺の見た目が珍しいのは分かってるけど、ずっと見られてるってのはさすがに気が散る。
本でも読むか。
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ガラガラー
「全員席につけーえー、今日から一年間、お前達の担任をする司馬だ。よろしくー」
『よろしくお願いします』
百七十センチメートルぐらいあるだろう身長、抜群のスタイルに黒髪ロング、サバサバした口調という姉御感満載の司馬先生。
「えーと、全員集まってる……な、よし。まず、今日の予定から話そうか。知っての通り今日はこのホームルームが終われば帰れる」
マジか、やった。
「次にこの学校の校則についてだが……
話の終わりが中途半端ですみません。
ちょっと話が長くなりそうだったので
とりあえず切りました。




