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お姫様転生  作者:
一章
33/78

ペア


「魔法を任せる……というのは一体どういう?」


 私は、話を聞くことに専念していたけど、流石にわからないことは聞いていかないと、ついていけないと思って、三人にそう問う。


「ああ、ルフィナは魔法系の感知が得意でね、今回だと、裏方として探知系魔法の無力化をしてもらうんだ」


「ルフィナは色々とできることがあるから、ルフィナいないと失敗してたんじゃないかって何度思ったことか……」


「なるほど、すごいんだ、ルフィナ」


 魔法の感知ってだけでも十分にすごいのに、まさか無効化までできるなんて、それこそ、子供にできることではないはず……。

 でも、昨日私を追ってきたルフィナのを見ていても、魔法の実力もまるで子供とは思えなかった。

 もしかしたら私と同等かそれ以上にできるんじゃないかな?


「いえ、あの……私なんかまだまだで…………」


 しかし、その本人は実力に見合った自信がないようで、褒められて恥ずかしかったのか、手で顔を覆ってしまっていた。

 もったいない、しっかりとした地位に居れば、確実に功績を軽々と出してしまいそうな逸材だというのに……。


「まぁ、そういうわけだから、魔法探知の心配は当面は大丈夫だと考えてくれ」


「わかった、ありがとう」


「さて、じゃあ次に決めるのはペアかな」


「誰と誰が一緒に行くかってこと?」


「そう、今回もルフィナには単独で行動してもらうことになるけど、大丈夫?」


 確かに、役割で考えると、ルフィナは一番危険が伴いそう。

 誰か一緒に行った方がいいんじゃ……?


「大丈夫、いつも通り……遠くからでもなんとか、なるから……」


 何故だが、その大丈夫という言葉には強い意志が感じられて、私はそれ以上聞くことはできなかった。

 けど、実際に実力は十分だろうし、彼女を信じるしかないのだろう。


「わかった。それじゃ、他の四人を二人ずつで分けるとして、どうしようか?」


「とりあえず、イリーナは私かチーニヤと一緒に行った方がいいでしょ、まだ何もわからないんだし」


「そうだね、うーんっと……それじゃあ今回はアルヴィナに任せてもいいかな?」


「了解、まぁ、へまはしないと思うよ」


「うん、心強いよ。イリーナもそれでいいかい?」


「えっ!? あっうん、大丈夫……」


 話を急に振られて、慌ててしまったけれど、実際、二人で行動するなら、女の子の方がやりやすいと思うし、特に異論もなかった。


「それじゃあ、ひとまずよろしくね、イリーナ」


「こちらこそ、アルヴィナ。よろしくね」



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