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200文字小説集 vol.2

バレンタインデーの憂鬱2(200文字小説)

作者: 日下部良介

 娘が大量の板チョコを買って来た。

 毎年のことだけど、ご苦労なことだ。

 この3連休で50人分のチョコを作るという。


「お前からもらったのなら、そのままだってみんな喜ぶだろう」

 親バカだと言われるかも知れないけれど、娘は美人だ。

「このひと手間が何十倍にも化けるんだから」

「毎年、元は取れているのか?」

「元なんかパパだけで取れるわよ」

 チョコが1枚いくらなのかも知らない僕は娘の言葉にハッとする。

 でも、まあいいか…。





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