襲来 -緊急事態-
審判が慌てた声音で決闘場全体に警告を発した後、よほど焦っていたのか、ケンゴウだけでなくアインにまで個別回線で通信を送ってきた。二人の話の内容が聞こえてくる。盗み聞きは良くないとは思ったが、緊急事態だと自分に言い聞かせ、聞かせてもらうことにした。
『何事か!』
『《ダイダラボッチ》が!何者かに封印を解かれ強奪されました!』
『なんだと!?しかしあんなポンコツ、奪ったところで何になると言うのだ…』
『強力であるのは事実、今すぐ試合を中断して奪還に向かってください!』
(まさか…)
いや、間違いなく悪神の仕業だろう。ここまで手を伸ばして来るとは。
「悪いが聞かせてもらった」
『っ!?あ、アイン殿…』
『貴様…盗み聞きとは無粋な!』
ケンゴウは激昂し掴みかかってくるが、冷静さを欠いた者は脆い。アインはこれを難なくかわし、妖機藍丸の腕を掴んだ。
「ケンゴウ、そのダイダラボッチってのは機人なんだろ?奪ったやつは、おそらく俺が倒すべき敵だ。俺にも手伝わせてくれ」
『例の人類を滅ぼすという神、とでも言うのではなかろうな?』
「いや、その通り、悪神アーリマンだろう」
『…あいわかった。アイン、敵を知る貴殿に是非協力を願いたい。敵はノンフォールの北にある洞窟近辺にいるとの情報が届いた。急行するぞ』
「ああ、よろしく頼む」
ケンゴウも事情を理解してくれて助かった。対妖機藍丸装備だが、事は一刻を争うだろう。そう思ったアインはエリスとクロトにも状況を伝え、ノンフォール北部の洞窟へと急行した。
どうも、肉付き骨です。
ダイダラボッチは割と初期から構想を練っていたものなので、ワクワクしております。
ダイダラボッチがポンコツであり、強力と言われ、封印された理由は何なのか?
先に言っておきますが、ダイダラボッチは神託兵ではありませんのでご安心を。
次回、ダイダラボッチ登場なるか?
気長にお待ちいただけるとありがたいですm(__)m




