第六話 お汁粉を、君に
結局俺は妹にこってり怒られて教室へと帰っていった。
教室には売店から帰ってきた生徒達が沢山いた。
その中で一人だけ干からびている男がいた。
「み・・・みずぅ・・・」
あ、やべ。そういえば飲み物を買いに行ってたんだったな・・・
「ほらよ、翔太。遅れて悪かったな」
「水ぅぅぅ!!!!」
翔太は俺から飲み物を受け取ったのはいいが
「これお汁粉じゃねええええか!」
「いいじゃねーかよ、うまいんだから」
「あんたバカぁ?!お汁粉で喉をいやせると思ってるのぉ?!」
急に弐号機パイロットになるじゃねえかよ。
「悪かったって、ほらよ。俺のお茶あげるからさ」
「当たり前でしょ!バカシ◯ジ!!」
それ以上やめろおお!これ以上やると怒られる!!!
それに俺はシ◯ジじゃねえし!エ◯ァ乗ってねーよ!
「それはそうとお前遅かったな。どうしたんだ?」
「あ・・・ああ。少し後輩と妹にあってな。」
「あっはーん?それでイチャイチャしてたと?」
「してねーよ!!」
「おいおい、親友よ。嘘は良くないぞ嘘は!噂になってるんだよ!」
翔太によると少し騒ぎになっていてこいつの耳にも入ったらしい
「お前が男だと勘違いしてた後輩ちゃんとクールで絶世の美女と言われている雫ちゃんとで教室でコソコソと・・・」
「ちがくないけどちがう!!」
「てかお前何で後輩が女だって知ってるんだ?」
「お前以外誰でもしってるぞ」
「まじかよ・・・」
「まぁいい、どーせハーレムでムフフなことしてたんだろな、なあそこの君」
「どこ見ながら言ってる!」
「上の次元の人たちに」
「何がだよ!」
「とりあえず!花と雫とは何も起きてないからな」
「へいへーい」
翔太はニヤニヤしながら俺を見ている。
こいつ一回殴ったほうがいいんじゃねーか?
「それはそうと凪、部活はどうなんだ」
「え?部活か?」
「可愛い先輩と後輩、そして幼馴染に妹。属性もりもりのエロゲー環境」
「好きな人が出来たんじゃねーのか?」
好きな人か・・・考えたことなかったな。
いやそもそも考えるあれもないな
「そろそろ覚悟を決めたほうがいいぜ?」
「どうしてそんなことが言えるんだ?」
「何となくだよ、何となく」
「はいはい、気をつけておくよ」
俺はこのときに、平和な部活が平和では無くなってしまうことに。
「それはそうとお前がお汁粉飲めよ」
翔太が俺にお汁粉を投げて渡してきた。
ぬるくなってる・・・