第二話 やっぱりエロゲーじゃないか!
はぁ・・・朝から強い刺激だったな。
「どうしたんですか?凪兄」
「え、どうして名前で?」
「なんとなくです!」
「そうか、、、」
凪兄、それは俺のこと。
俺の名前は狐崎 凪、雫の兄だ。
高校2年生でエロやゲームが好きな一般的な学生だ。
今は妹と高校に向かってる途中だが・・・
「おーい!!凪ー!」
やっぱりか・・・
「おはよー!!」
「あ、雫ちゃんもおはよー!!」
「おはようございます、葵先輩」
こいつは犬井 葵、俺の幼馴染だ。
俺と同じ高校で同級生。
朝に会うのはいいとして、少し厄介な問題があるんだよな。
「葵先輩朝からうるさいですよ」
「うぅ・・・雫ちゃん怖いぃ!」
そう、俺の妹と少し仲が悪いんだ。
「雫、もうちょっと優しくしてやれ。一応先輩だからな」
「一応ってなんだぁ!」
「私の先輩は兄さんしかいません」
「冷たい!」
こんな感じでいつも冷たくあしらってるんだよな。
家だと甘えん坊なのに・・・
「それはそうと、今日部活行くけど凪もくるよね!」
「ああ、放課後は予定もないし雫といっしょに行くよ」
「よかった、昨日凪が言ってた本!その時に渡すね!」
「お、サンキュー」
昨日俺が少し気になってる本を葵に話したら持っていたらしく、今日貸してくれる予定だったんだ。
あ、エロ本じゃないぞ?
流石に幼馴染にエロ本を持ってきてくれって言ったら警察にお世話になっちまうよ。
「それはそうと私もういくねー!今日日直だから!」
「おうわかった、気を付けて行けよ」
「わかってるってー!」
そうして葵は学校へと走っていった・・・が。
「あの・・・我が妹よ?」
「どうしたんですか?兄さん」
「どうしてあいつと話してる時にずっと俺の腕に抱きついてたんだ?」
「兄さんが取られないようにです」
「わ、わかった。じゃあもう離れてもいいんじゃないかな?」
「いやです」
「いや、その・・・言いづらいんだが胸があたってるんだ・・・」
「わざとです」
そう言うと雫はもっと胸に当てるように抱きしめてきた。
あっ、また息子センサーが・・・
今日も俺の息子が元気で良さそうだな
んなこと言ってる場合じゃねぇえ!
ここは外で尚且つ同じ高校の奴らがいる!
もし見られたら俺はもう高校に行けねぇよ!
「雫、もしお前の兄貴が学校で社会的地位を失ったら悲しくないか?」
「いやです。でも他の女が近寄らなければ私はそれでいいですけど」
「よくねぇよ!ということで離れてくれ」
雫の腕を無理やり剥がそうとすると涙目になった。
「兄さんと離れたくないです・・・」
う゛っ・・・
そんな表情は反則だよ・・・
「わかったわかった。手だけならいいぞ」
そうすると少し不服そうだが渋々手を繋いだ。
「お前の手小さいけど柔らかくてあったかいな」
ん?雫の頭から湯気がでてる?・・・
「に・・・兄さん・・・そういうところです」
「へ?」
「なんでもないです!さあ早く行きましょう、学校に遅刻しますよ」
そう言いながら雫は俺の手をぎゅっと握り嬉しそうに登校した。