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エピローグ

 「「いらっしゃいませ」」

私達の声が重なる。誰かと寄り添い合って生きていけることはとても幸せなことだと実感する。


 ケイジさんと私は『甘雨』を続けている。

昼間は私がアルバイトさんと二人で、夕方からは圭司さんと二人で。

そして私達は一緒に暮らし始めた。

家はマスターとケイジさんの住んでいた家に少し手を加えたものだ。

平屋でウットデッキと庭がある。ウッドデッキで朝食を取るのが日課だ。

庭には長く愛されてきた木々があり、四季折々に違った表情を見せてくれる。


 そうそう、先日悠里が結婚した。勿論相手は三上梨紗さんだ。

今は佐田梨紗さんだけどね、私は梨紗ちゃんと呼んでる。

梨紗ちゃんは超美人なんだけど実は凄く人懐っこい。そしてちょっと天然で、とても愛くるしい。

悠里には勿体ないといつも思う反面、悠里でかしたとも思う。



 私達は籍を入れていない。私の我儘だ、決して彼を信用していない訳ではない。

本当に私で良いのだろうかと不安なのだ、結局自己肯定感の低さの問題。

それでも圭司さんのおかげで、最近少しずつ育っている。

彼はどんな想いも言葉にしてくれる、私に対する不満や愛情全てだ。

本来の彼はそんな人ではない、でも私が不安にならないように考慮してくれているのだと思う。


 今日は何回目の誕生日(もう数えたら駄目だ)、夕食は圭司さんがウットデッキに用意してくれた。

テーブルには私の生まれた年のワイン。圭司さんはいつも私の誕生日を丁寧にお祝いしてくれる。「貴方が生まれたことに感謝する日だからね。」と言って。

彼は愛されて育ったんだと実感する、同時に私は愛されているんだと実感する。


 食後酒にソルティドックを作ってもらった(圭司さんは何でも器用にこなす)。

私はこのコップの淵についたお塩が大好きで、カクテルの中で一番好きなのがソルティドックだ。

お酒を飲みながら悠里から送られてきた結婚式の写真を見ていた。

ふと立ち上がった彼は私の前で片膝をついた。

「卯月さん、そろそろ勇気を出してもらえませんか?僕と結婚してください。」と言って指輪を出した。


 私は驚いた。彼も、このままの関係で良いと思っていると感じていたから。

彼が私と結婚するメリットが無いしね。

そんな私に「俺は卯月さんと家族になりたいんだ。」と言ってくれた。

私はもう勇気を出すしかなかった。「よろしくお願いします。」


これで完結です。長らくお付き合いいただきありがとうございました!

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