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Alternate Arrivals -異能バトル-  作者: かたくりこ
特別幕
3/4

不意挽歌

第二幕と第三幕の合間の幕間劇となります。


短いですがお読みいただければ幸いです。





 歌舞伎町HelixTowerで異能者が引き起こした事件は大きく世間の関心を引くものとなった。休日の昼間に堂々と起きたこの事件には一国の総理大臣も関わっており、天輪神響(てんりんしんきょう)(どう)という国内外合わせると数十万という規模の信者数を誇る宗教団体が絡んでいたからだ。


そこから飛び立ったヘリコプターが建設途中だったビルへと突っ込み、搭乗していたパイロットと後部座席の女性一名の死亡も確認されている。幸いにも日曜日であり工事中のビルには誰もいなく怪我人等はひとりも出ていない。しかしヘリコプターに搭乗していた二人の遺体は損傷が激しく、後部座席の女性に関しては素性も詳細も不明との発表がなされている。一番の関係者であろう教祖の天號宗十郎に完しても事件当日よりその行方がわからなくなっていて事件から数か月経ってもその消息は依然として不明のままである。


この件をきっかけに総理大臣自らが立上がり、非能力者だけで作られた異能者対策特務機関(ガーディアン)を立ち上げる。この組織は5つの特殊部隊で形成され任務遂行に携わる武力行使も認められている。


異能者対策特務機関(ガーディアン)の設立に向けて議会で一悶着はあったものの異例の三か月というスピードで次々と法案が成立された。部隊に直接指示を出すのは総理大臣自らとなり、国を守るという大義名分の下に非能力者である多くの国民の希望となっていった。



……………………………………………………




2024年8月某日

 

 真夏の空を見上げると澄み渡る青が天高く何処までも広がっていて、真っ白な入道雲はゆっくりゆっくりと形を変えている。夏の日差しは光の矢と化し容赦なくアスファルトへと降り注ぎ熱せられた地面からはゆらめく陽炎(かげろう)を生じさせていた。


 小高い丘の(いただき)へと続く狭隘道路(きょうあいどうろ)は車一台がやっと通れる幅の一本道で右へ左へと大きなカーブの弧を描きながらその頂上まで繋がっている。崖の外を見れば眼下に広がる海原を一望できるが、上へと続く道は舗装はされているも継接(つぎは)ぎだらけで老朽化が進みあちらこちらが傷んでいる。大雨でも降れば崖ごと崩れ落ちてしまいそうな気がした。

 

 そんなデコボコだらけの道を一台のバイクが力強く重厚な排気音と共に駆け上って来る。バイクに(またが)る男性の姿は赤色のシャツの上から黒のシングルライダースジャケットを(まと)い色褪せたインディゴのデニムジーンズにワインレッドのブーツできめたライダースタイル。急な勾配を風を切り登って来たバイクは目印である古ぼけた注意喚起の看板が設置されている離合地点(りごうちてん)へと侵入するとそのまま止まりエンジンを停止させた。


 バイクから降りた男性は更に奥へとバイクを手で押し移動させると着けていたグローブと被っていたヘルメットを外してそのままバイクのシート上へと置いた。 


 彼の名は高辻正紀(たかつじまさき)4か月前の歌舞伎町で天號宗十郎と熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げたあの青年である。高辻はあの時と違い派手だった銀髪を辞め地の黒髪へと戻している。変わったのは見た目だけでなく雰囲気も別人の様になりその目つきや表情も以前感じた鋭さや精悍(せいかん)なイメージは無くその瞳には深い哀しみが色濃く刻まれ悲哀(ひあい)(にじ)ませていた。


 看板の文字は(かす)れて読めなくなっているが、この先危険進入禁止と書かれているようだ。草叢(くさむら)のその先をよく見ると更に奥へと続く道が確認できた。そこから先へは徒歩でしか行けないので高辻はバイクのキーを抜くと腰のベルトループにカルビナでしっかりと固定させる。リアボックスから小振りの花束を取出すと代わりにその中にヘルメットとグローブをしまう。花束を片手に持ったまま高辻は奥へと歩みゆく。地面に転がる丸太のような(みき)(また)ぐと腰に付けたキーホルダーがカチャリと音を鳴らした。高辻が独り生い茂る木々の合間へと踏み入ると待っていたかのように一斉に(せみ)達が(むせ)び鳴く。蝉の声は大きな合唱となって訪れる者を飲み込み響き渡るのであった。


 高辻が草を()き分けながら歩を進める度に踏み締められた枯れ枝がパキパキと音をたてた。暑さで額からは汗が筋となって流れ落ち既に着ていた服は汗でびっしょりとなり肌に(まと)わりついている。しかしそんな事は意に介さずに高辻は更に奥へゞと進んでいくと突如(とつじょ)目の前にポッカリと開けた空間のある場所へと辿り着いた。


 ここは地元の人達の間でも殆ど知られていない絶景スポットで普段ここへ訪れる者など無く自然の状態が手つかずの(まま)となっていた。しかし高辻が足を止めたその空間だけまるで木々が避けたかのようにポッカリと広がっており何故か足元の草も伸びていない。高辻はチラリと周囲を見渡すと地面に埋まる大きめの岩に腰を掛ける。そこから見る景色は相も変わらずとても美しかった。丘の斜面からは相模湾を一望でき日の光で海がキラキラと輝いている。空には(つがい)だろうか(とんび)が二匹弧を描き飛んでいて肌に当たる潮風はとても気持ちがよく頭上には常盤木(とこわぎ)の青々と茂る葉が覆いかぶさり日陰となってとても快適で心地がよかった。


 岩の上に腰掛けた高辻は今から1年程前、美冬と二人でこの場所へと訪れた時の事を想い出していた。元々この場所は美冬に教えてもらった場所で、どうしてもここで朝日が見たいからと美冬にせがまれ仕方なくバイクでやって来た思い出の場所だ。 まだあの頃は高辻が大学を辞めたばかりで本格的に異能を使った仕事を開始した時期でもある。サークルの仲間と始めたバンド活動も脱退し空いた時間は全て異能者達との闘いに備え身体を鍛える事に専念していた。

 

 当時の美冬は高辻が活動するバンドの熱心なファンだったので高辻が大学を辞めたと聞いた時は大変ショックを受けたものだが、その出来事がただのファンだった美冬自身の夢を叶える為の一念発起(いちねんほっき)となるきっかけになったのだから因果なものである。美冬は兼ねてよりバンドグループのボーカルとして歌を歌ってみたいと常日頃に想いはあったものの、実際に行動する勇気は無く、遠目からただ見ているだけであった。しかし高辻が居なくなった事により美冬は本格的にボイストレーニングを習い始めた。彼女の夢は高辻がバンド活動を再開した時のボーカルになる事で彼が早く復帰できるように手伝いをしたかった。その想いだけで美冬は高辻の連絡先をあらゆる手段で調べ上げると単身高辻の住処に乗り込み本人へ自身の夢を熱く語るのである。


 当時高辻は押しかけ女房のようなこの女を少し疎ましく感じる時もあったが、親密な関係となって話をしている内に彼女と彼女の妹が異能の持ち主であると気付く。その頃の高辻は単身で組織の依頼をこなしていたのだが一人で出来る事にもそろそろ限界を感じていた。二人の能力が戦闘に向いていた事も後押しとなって彼女達をこの世界へと引きずり込んでしまう。その結果美冬を利用してしまう形となってしまった事が悔やんでも悔やみきれない高辻であった。


「高辻さん、私の夢はボーカルとしてあなたの側で歌を歌う事なの。だから絶対に夢を諦めないで欲しい一緒に頑張ろうね!」


 そう言って微笑むと彼女はよく唄を歌ってくれた。


 どうしてもあの頃の美冬の言葉と笑顔が頭から離れない。何故あの時は気付かなかったのだろうか…。本当に大切な人を失ってから気付くなんて高辻の目には涙が浮かぶ。誰も見てはいないが、グッ…と泣くのをこらえた高辻は立ち上がると手に持っていた薔薇の花束を今まで座っていた岩の上にそっと置いた。


「美冬、美冬、俺はお前を守れなかった…。こんなぶざまな俺に生きている価値なんて本当にあるのだろうか、教えてくれ美冬…。」堪えられなくなった高辻が声を漏らして泣いた。


―リーンと鈴のような音がどこかで鳴った気がした。


 サーッと冷たい風が吹くと後ろから死んだはずの美冬が現れる。その姿は霞みがかってはいたけれど、この場所で一緒に朝日を見たあの時と何も変わらない全く同じ格好をしていた。その肌は滑らかでとても白く触れると壊れてしまいそうな気がする。切れ長の目は一見冷たい印象を受けるが、うつむき加減で上目遣いにはにかむ姿はとても可愛らしい。薔薇(バラ)花刺繍(はなししゅう)が施された青のワンピースは袖の透け感がお洒落で大人っぽさも感じられる。セミロングの髪はショコラブラウンでハーフアップの髪をリボン状にまとめて結っている。真珠のクリップがより彼女の魅力を引き立てて……確かにあの日見たあの時のままの美冬の姿に高辻の心は完全に今を見失っていた。

 

 美冬は岩の上の花束を拾うと愛くるしい笑顔で匂いを嗅ぐ素振りを見せる。


「ねぇ、高辻さんこの薔薇と私どっちが綺麗かな?」


 厚みが少ない美冬の唇は艶があり紅色のルージュは肌の白さをより際立たせている。ふわりと風に(なび)くワンピースの裾を抑える美冬は薔薇よりも美しかった。


「美冬、美冬か?お前生きていたのか?どうして今まで現れなかったんだ、心配していたぞ!体が透明になりかけてるのはお前の能力なんだろう?」


 高辻は美冬の手を握ろうと腕を伸ばすが彼女は透き通りその手を握ることは出来なかった。美冬は高辻達の目の前で確かにその命を落としている。冷静に考えれば今ここに美冬が居る事などあり得ない。しかし高辻には彼女が見えておりそれは幽霊なのか、幻なのか、高辻の自責の念が生み出した頭の中だけの産物なのか。そんな事はどうでも良かった、高辻は只会いたかった。ここに来れば会えるそんな気がしていた。そして本当に美冬が現れた。「ありがとう」高辻は泣いている。美冬にまた再開できた事が何よりも嬉しかった。会ってあの日美冬を戦いに誘ってしまった事を素直に誤りたかった。


 花束を抱え黙ったまま美冬は崖の方へ歩いて行く。崖の淵付近まで進むとこちらを振り返り、笑顔のまま後方へと一歩づつ下がっていく。落ちてしまいそうな位置まで下がった美冬は両手をふわりと広げ持っていた花束をパッと手放した。花束は一度風に煽られるもそのまま吸い込まれるように崖下へと落下していく。 


「高辻さん思い出とか希望とかそんなの全部捨てちゃいなよ。大好きな人が苦しむ顔を見るのはあたしも嫌だから。こっちへ来て二人でずっとずーっと一緒に笑顔で暮らそう?」


 そう言って美冬はまた一歩後ずさる。もう一歩でも下がればさっきの花束のように彼女も落ちてしまう。この高さから崖下の岩場に叩きつけられたら間違いなく全身の骨が砕け内臓までも破壊されてしまう決して助かるような状況ではないのだ。


 慌てた高辻は咄嗟(とっさ)に彼女を支えようと身を乗り出すが、勢いよく踏み出したので美冬の身体をすり抜けて高辻の上半身は崖の淵より外へと飛び出してしまう。


―しまった!!


 慌てて身体を捻り何かに掴まろうと試みるもその指先は(むな)しく(くう)を切る。事態を悟った高辻は最期に美冬の無事を確認しようとその姿を目で追うと、崖から顔だけ出して見下ろす美冬の目は極限まで見開きその瞳は血で赤く染まっていた。耳まで割けたその口からは溢れる涎が滴り落ちている。


―刹那をゆっくりと体感する高辻。美冬は目が合うと嘲る様にニヤァと笑った。


 高辻は引き攣(ひきつ)った表情で小さく悲鳴を上げるとそのまま崖下へと落ちて行くのであった。



―岩の上に置かれた蒼い薔薇(あおいばら)の花束が残されたままに…。



……………………………………………………



 石原美香(いしはらみか)歌舞伎町(かぶきちょう)HelixTower(ヘリクスタワー)での天號(てんごう)宗十郎(そうじゅうろう)との戦いに決着が着いた後、その後の処理はいつもと同じ様に組織に任せ佐藤健太(さとうけんた)と二人でビルから抜け出していた。途中傷だらけの二人は周囲から(いぶか)しがられるも、急いでビルの近くに待機させていたタクシーへとそれぞれ乗り込み真っ直ぐ帰宅の途に着いたのである。高辻だけは組織が後処理に到着するまで待つと言ってそのままビルに残ったが何か思い詰めた様な顔をしていた気がする。逆に健太は最後まで泣いていた。あの調子だとタクシーの中でもずっと泣いていたに違いない。考えるのも疲れ果てた美夏は急激な眠気に襲われる。今回の様な結果を想定していなかった訳ではないけれどこの仕事を続けていればいつかこうなる予感はしていた。寧ろ()()()()ですんだのは奇跡だったかもしれない。今後の闘いを見据えもっともっと強くならなければと心に誓うも揺れるタクシーの中で深い眠りへと誘われていく美夏なのであった。この調子だと目が覚める頃にはきっと自宅へ到着しているであろう…。



……………………………………………………



 美夏と別れタクシーに乗り込んだ佐藤健太は運転手に両親が住む埼玉の実家へ向かう様に指示を出すと改めて今回の戦いが熾烈(しれつ)を極めた事を実感する。健太は高辻と石原姉妹のチームに去年の10月から新たに加わった新メンバーで今月でちょうど半年の付き合いとなったばかりであったが、この三人とは家族や友人以上の絆で固く結ばれていた。たった半年間ではあったけれどこのチームで既に依頼を数回こなしていて、危険度で言えばヤクザの事務所に乗り込んで組を丸ごと潰したり最近では殺しを専門に行う異能者をおびき寄せ捕えるといった難度の高い依頼も無難にこなしていた。


 この四人のチームなら相手が誰であろうと絶対に負けないとタカをくぐっていた。常勝無敗がまだ高校生の健太の心に結果として油断という隙を生じさせ天狗にさせていたのだろう。この詰めの甘さに自分に対し怒りで猛烈に腹がたった。しかしそれ以上に高辻に怒りを感じていた。死んだ美冬へ感情を表さなかった高辻、リーダーとして美冬を救えなかった高辻、美夏と美冬が好意を抱いていた事に気付かない振りをしていた高辻、二人の気持ちに向き合っていなかった高辻、全ての高辻に対し不信感が爆発した。まだ若い健太は怒りが抑えられなくなっていた。


 健太は帰りのタクシーの中で全ての感情を吐き出し()えた。中年の運転手は心臓が口から飛び出す程に驚いたけれど、若い男の子が痴情(ちじょう)(もつ)れで喧嘩をしたのかと勘繰ると、人生は長いまだまだやり直せるさと励まし「元気出せよ」と休憩中に飲むつもりでいた缶コーヒー(ブラック)を健太に渡した。健太は黙ったまま受け取るとプルタブを力任せに引っぱり一息に飲み干す。やり直せるなら何度だってやり直すさ出来ないから腹が立っているんだ、絶対に同じ失敗は繰り返さないと心に刻むが口に残るコーヒーの味は健太にとって苦過ぎる教訓の味となるのであった…。



……………………………………………………


 

 天號宗十郎と面会する為HelixTowerへと単身会いに行ったあの日、見ず知らずの小娘に殴られ失神してしまった岸和田が目を覚ますと周りには天輪神響道の信者達が拘束された状態で転がっていた。身体の彼方此方(あちらこちら)に痛みが走る岸和田は異能者と呼ばれる人間達が如何に恐ろしいかを実際に体験した事で異能者をこのまま放置する危険性を痛感していた。岸和田が天號のコレクションである高価な酒を手当たり次第に飲みながらこれからどうするべきかと思案するも美味い酒をついつい飲みすぎて泥酔してしまいその後の記憶が曖昧である。どれ程の時間が経ったであろうか複数の男達の声で目を覚ました岸和田はこの騒動の関係者として警察に身柄を連行されるが未曽有の総理大臣誘拐事件として解決され変わらず総理大臣として職務を全うしていた。


 その後の岸和田は人が変わった様に異能者の管理の重要性を唱えるようになり現在に至る。日本政府が対異能者専門の機関を設立してから本格的な特殊部隊による異能者狩りが始まったのはここ数日前からだが、その活動は日本全国で一斉に行われ異能を備えた者であれば女子供や老人でも容赦なく捕えては身体検査を行うと言って能力の発動を抑える効果のある輸液製剤を人体に直接投与していった。異能者の中には普通に暮らしたいからと自ら申し出る者も少なからずおり、その成果は大きく報道され岸和田義雄の支持率は今や80%を超えたと予想されている。


 岸和田が成立させた特殊部隊は大きく5つのチームで形成されておりそれぞれの部隊の特性に合わせて活動を行っていた。


・パラフォース(Paranormal Forceの略)超自然的で超常現象を引き起こす異能者に対抗し特殊技術と能力を持って対処する専門の特殊部隊。

・アビリティコマンド(Ability Command)特殊な異能を持つ個体に対して高度な戦略と指揮能力を発揮し制圧を実行する特殊部隊。

・スーパーレスポンスチーム(Super Response Teamの)異能者が引き起こすあらゆる事態に迅速で的確な判断と行動で対応をするスペシャリストで結成された特殊部隊。

・エクストラオペレーションズ(Extra Operations)常に想定外の事態に備え通常の任務の枠を超えた作戦や任務を遂行する特殊部隊。

・ギフテッドタスクユニット(Gifted Task Unit)S級以上に認定されている異能者を専門に扱う少数精鋭の特殊部隊。このチームに関しては秘匿性が高く謎のベールに包まれている。


 この5つの部隊は通常それぞれ別々に行動し任務にあたるが岸和田総理の管轄下で一括管理され完璧に連携された彼らを掌の5本指に因んでハンドハーモニクス(Hand Harmonics)と呼び国民の間で絶大の人気を博す様になっていくのである。


 本気の岸和田はたった数ヶ月で異能者の能力を封じる法案や異能者対策特務機関(ガーディアンズ)を作り上げると間髪入れずに謎の組織八咫烏をあらゆる方面から調べあげた。岸和田の勘が八咫烏と突如現れた異能者達との間に何かしらの繋がりがあると睨んでいたからだ。手始めに八咫烏の存在を世の中に公表し八咫烏の周囲を固めていく事で逃げ場を奪う。次に八咫烏と少しでも関係のあった人間を徹底的に調べ上げるとベールに包まれていた組織の存在が徐々に明かされ始めた。遂に八咫烏に関する情報を掴んだ岸和田はその存在に驚愕(きょうがく)愕然(がくぜん)となるのであった。



       ―特別幕―


         完



人間はある時を境に変わってしまったり、絶対に譲れない変わらない部分があったりしますよね、今回の特別幕ではそんな人間の心の揺らぎを拙いですが作品に反映してあります。


物語も節目となりますが、話が大きくなってしまい次で終われないかもしれません。



さて、次回では物語の核心へと迫る予定ですが、予想外の展開もありますので是非最後までお付き合い下さい。







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